『明日への遺言』
05.03.'08.MI. 15:25~17:30(ビスタ 2:05)
@シネマディクト ルージュ
《予告》
『人のセックスを笑うな』(3/8~3/21)
『潜水服は蝶の夢を見る』(4/12~4/25)
『ヒトラーの贋札』(3/29~4/11)
『フィクサー』(4/12ロードショー)
『西の魔女が死んだ』(ロードショー)
★荒々しく粗筋★
第二次世界大戦後、B級戦犯として裁判にかけられた岡田資〈たすく〉中将。
「爆撃は軍事的目標に対して行われた場合にかぎり適法とする」という宣言がされたに拘わらずに無差別爆撃を実行した米軍搭乗員を処刑した件について、司令官として、正しい事と正しくない事を理解し受け止めた人間として向き合う岡田中将のお話。
松本人志さんが雑誌のコラムで「『それでもボクはやってない』を観た後で友人と語り合うのは、映画についてではなく日本の裁判についてだと思うんだけど、それって映画としてどうなんだろう」ってな感じの事を述べてました。ちょっと前に。
この映画も観終わって語られるのは映画そのものについてではなく、岡田中将についてだと思います。
それでいいと思います。
よく出来た映画じゃなきゃ、岡田中将について語れる余裕なんかないと思うからです。
部下のこれからを思い司令官としての責任を持ち、
悪い事は悪い、間違っていた事は間違っていたと認め、
家族思いである。
そんな岡田中将の魅力をめいっぱい訴えた映画。
……では決してないと思います。
このタイトル、『明日への遺言』。
原作にはないこの映画のためのタイトルです。
時代は変わってしまったので、岡田中将の言動全てが現在に通じるとは思いません。
ただ私が思ったのは、岡田中将を物語った映画全体が『明日への遺言』なんだと思いました。
フライヤーやパンフで様々な方が、この映画について、映画を通しての『明日への遺言』について述べていますが、不思議な事にアメリカ人キャストの言葉が一番胸に突き刺さりました。
途中で『ふるさと』を歌うシーンがあったんだけど、2番までしか歌わなかったんです。何で歌わないんだ、3番を! と思っていたら、岡田中将が13階段へ向かうシーンで歌われていました。
♪志をはたして いつの日にか帰らん
なんて憎い使い方をするんだ!
ひとつどうしても気になったのが、ナレーション。竹之内豊さんだったんですけどね。抑揚のない客観的な語りにしたかったのなら、ナレーションのプロにすりゃ良かったのに。俳優さんを起用したのは何でだろう、と疑問視。
エンドロールで流れる森山良子さんの歌声を聴いて思った事。
「“か行”と“し”の発音、直太朗に似てる」
逆だよ。直太朗が似てるんだ。
『明日への遺言』
監督:小泉堯史/原作:大岡昇平『長い旅』/脚本:小泉堯史、ロジャー・パルバース/音楽:加古隆/主題歌:森山良子『ねがい』/2008年日本/1時間50分/ヴィスタサイズ/ドルビーSRD
