小池さんが記者会見でGovTech(ガブテック)という言葉を使いました。今日はこれを取り上げます。

その前に、少し余談を。

小池さんは、正式に立候補を表明していませんが、各党や都下の首長からの依頼があるのでやむを得ず立候補するというシナリオにするようですが、都知事立候補ということで閃いたのは、既に立候補を表明している安芸高田市の石丸市長です。

彼は、既得権にしがみつき思考回路がさび付いて議論ができない議員たちと、その議員のレベルに合った地元紙のお粗末な記者を相手に、明晰な頭脳と雄弁を以て完膚なきまでに論破する姿をYoutubeで公開しています。フォロワー数は30万を超え、コメント数が1万を超えるものがあるなど、全国的な注目を浴びている方です。その石丸市長、全国区で力を発揮して欲しいという要望に応えたのかどうか分かりませんが、次期市長ではなく都知事に立候補すると表明しました。

 

前回、圧倒的な得票を以て当選した選挙に強い小池さんでしたが、彼女が積極的に応援した乙武さんが江東区の衆議院選挙で落選!しかも得票数では5位という芳しくない結果に驚いた関係者多数。最も驚いたのは本人かもしれません。カイロ大を首席で卒業したという経歴が詐称だったことが、側近から週刊誌にリークされてしまった彼女は3選を目指して立候補するのも辞退するのもカイロ大卒詐称問題があり難しい状況でしたが、そこは厚顔無恥な小池さん、立候補を強行しました。石丸さんには、小池さんを蹴落として都知事になり東京に新風を吹き込み、東京をそして日本を変えて欲しいと思っています。蓮舫さんには小池さんを上回る得票をして欲しいものです。

 

本題と関係ない前振りが長くなって申し訳ありません。それでは、今日の本題にGovTechに移ります。

 

近年、金融ではFinTech、医療ではMedTech、農業ではAgriTechなど、何とかTechという言葉がはやっています。Techをその方面に活かそうという趣旨ですが、その伝でGovTechはGoverment(自治体)へのTech適用です。Techとは情報システム関連技術ですが、小渕総理の時に政策の一つに掲げられた電子自治体構想、e-japan計画、安倍総理の時のスマートシティ構想も同じく情報システム関連技術を自治体、町づくりに活かそうという趣旨でした。今はそれをGovTechというようです。

 

今時、情報システム関連技術というと古めかしく思われるので、IT(ICT)ですが、これを使ってスタッフを増やさず、負荷を増やさず、住民満足度を上げる行政サービスを実現するということになります。これがGovTech。それを検討するGovTechの専門家の方々とはどんな皆さんでしょう?安倍内閣の看板政策の一つであった働き方改革、生産性向上の有識者をみてみましょう。

生稲さんが有識者だそうですが、この中で多少なりとも現場を知っている方は、金丸恭文さんくらいでしょうか。

 

小池さんの言ったGovtechの専門家は、働き方改革、生産性向上のようなメンバではなく、実務にも精通している皆さんだと思いたいものですが、私が自治省(当時)の住民基本台帳のシステム化に関する委員会の副会長になった時の経験では、現場の実務を知った方は少数だったと記憶しています。東京のGovtechが議して決せずで、予め役人が用意した計画を承認するだけのセレモニになってしまうことを懸念します。実際に東京都のホームページに載っているリモート出席者を含む皆さんで検討していた議事録を見ると机上の空論を戦わしていることが容易に想像できます。

 

錚々たる肩書きのメンバを集め、表面的な議論を戦わせ、その結果を議事録にして残し、有識者で十分な議論をした結果、東京都のGovtech実現を可能にするこんな計画ができましたというシナリオで、用意された玉虫色の計画が発表されてお終いになるのでしょう。そもそも、小渕総理の時の電子自治体計画、安倍総理の時のスマートシティ計画がどの様に実現されたのかの成果とフィードバックなく、またぞろ似たようなGovtechなので、具体的に何かをやったりせず、成果がなくても『とにかくやりましたよ』形を見せるというだけなのでしょう。時間と税金の無駄遣いは、いい加減止めて欲しいものです。それを止められるのが、安芸高田市議会議員とのやり取りから期待できる、聡明な安芸高田市長の石丸さんではないかと思います。是非都知事に!

 

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