ブログのネタ探しでネットサーフィンをしていましたが、こんなものを見つけました。2016年と少し古いですが、日本の地下鉄の時間の正確さに関する記事でした。

関連する情報をストックしてあるネタ帳を調べていたら、こんなものがありました。

勤勉さでは日本のお手本であったドイツにしてこの状況。調べたところ、ニューヨーク地下鉄では時間や運行スケジュールはあってないも同然という次のような情報もあります。

・しょっちゅう止まる、しかもホームでない場所!

・車内放送で止まる理由を知らされることもあるが、日本のように必ずあるわけではない

・鈍行運行のはずなのに、遅れを取り戻すために予告なしに急に急行になることがある

・つまり、止まらない駅が出てくる!

発車、到着の時間が不正確を議論する以前の話ですが、皆さん慣れてしまったのか、それを前提にして利用していると言う状況だそうで、我々日本人には到底受け入れられません。『そんなに正確にし、時間を守るのに気を使い、スタッフを教育・訓練し設備を整える意味があるのか』という時間に対する感覚の違い、国民性の違いがあるのかしれません。

 

これと対照的な日本ですが、何年か前にBBCやTimeが発信した世界が驚いた律儀すぎるニュースがありました。秋葉原とつくばを結ぶつくばエキスプレスで起きた時刻通りではない出発です。どれだけ早く出発してしまったのでしょう。なんと、時刻よりも20秒早く出発してしまったという問題でした。20秒早くという感覚には驚くしかありませんが、当時の同社のホームページをハードコピーして取ってあるので紹介します。

該当部分をクリックすると・・・

僅か20秒早く出発したことをホームページ上で謝罪していました。時刻表は分単位で書かれているので20秒早く出発しても、利用者のほとんど気が付かなかったはずで、実害は0公表しなければ誰も気が付かなかったかも知れません。しかし、それを謝罪しました。ここが日本人の基本的な考え方なんだと思います。海外のメディアも驚きをもって紹介していました。BBC、TIMEでは以下のように報道されていました。

ニューヨークタイムズは、『史上でもっとも、過剰に反省された20秒だった』と報道していましたが、
・ニューヨークの乗客が決して聞くことがないであろう謝罪を運行会社が出した
・20秒早く出発しただけで謝罪する東京の鉄道会社は、日本の最高の美徳
・日本の電車の乗ったことがある人は、この話の意味が分かるだろう

という感想もありました。つばエキスプレスでは、20秒早まったことに謝罪することもさることながら、1分停車駅だったのを30秒停車駅だと勘違いしてのことであり、乗客の命を預かる社員(運転士)が、停車時間を確認するという基本的なことを確認しなかったことへの謝罪だとのこと。日本を代表する企業(三菱、神戸製鋼、スバル、日産etc)の品質不正事件があり、日野自動車でのエンジン性能データ改ざん、ダイハツの不正検査がある中での、つくばエキスプレスのこの姿勢には、頭が下がります。

しかし、日本企業でありながら、こういうことをやってしまう社風に変わってしまったのでしょうか?原発事故や医療事故の隠ぺい、安倍元総理の様々な疑惑を裁かない司法、追及しないジャーナリズムも同じようなもので、糾すべきは糾すという正義が消えてしまい、長い物には巻かれろという悪しき風潮がはびこりつつあるのかもしれません。

 

※質問はosugisama@gmail.comにどうぞ。

※リブログを除き、本ブログの無断転載、流用を禁じます。