配信されてくるIT系ニュースの中に、OODAなる新語を発見しました。初めて見る言葉なので少し調べてみてみました。

OODAは、Observe(観察)/Orient(状況判断、方向づけ)/Decide(意思決定)/Act(行動)の頭文字だそうですが、観察/状況判断、方向づけ/意思決定/行動・・・ウ~ン、何だか昔PDCA、もっと昔はPDSというものに似ているような気がします。

だそうですが、PDCAは品質改善が目的なのに対し、OODAは意思決定が目的という解説を見つけました。いやぁ~驚きました、PDCAが品質改善が目的とは!これを書いた人の見識というか経験を疑います。そもそも品質管理業務をやったことがあるのかなぁ~この人。DX、IOTなどもそうですが、どうやら新語を作って一儲けしたい皆さんがいるんですね。新語のOODAではなく、その趣旨も包含しているPDCAにつき紹介します。これを理解すれば応用はいくらでも効きます
 

PDCAは聞いたことがあるけれどPDSは知らないという方が多いかもしれませんが、我々段階の世代はPDS時代でしたが、PDCAの前まで使っていたこのPDS(PlanDoSee)を理解するとPDCAと同じことだと分ります。ちなみにPDCAを掲げるコンサルティング会社のホームページを見たところ、PDSと言う言葉は知っていたようです。ただ、理解せずというかできずにというか、以下のような知ったかぶりをしていました。
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一部の会社でいまだにPDSを使って仕事の
プロセスを回そうとしている会社があるが、
PDSではなく、PDCAでなければならない。
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残念なことですが、この程度の理解でコンサルティングをしようとするのだから呆れます。このコンサル会社に相談してはいけません。また、実務経験0能書きをたれる評論家的コンサルタントが、重箱の隅を突くような議論や見解、ウンチクを語る向きもありますが、結論から言えば、PDSの狙いを理解していればPDCAなどと言わなくても良いということです。BPM、クラウド、アジャイル同様、新語がでてくると、付和雷同に『そうだそうだ』となりがちですが、PDSでもPDCAでも本質的にはどちらも同じことと理解しましょう。実務でやってきた人なら分かることです。能書きだけの机上の空論屋には分からないでしょう!

PDSはPlan(計画)→Do(実行)→See(評価)に対して、PDCAはPlan(計画)→Do(実行)→Check(検証)→Action(改善)となっています。PDCAの方が分りやすいようですが、PDSのS(See)は、単純に評価するだけではなく、やってみたことが狙い通りだったのか、問題を残したのか、まったく外れたのかなど、完成度を高めるために評価する意味を持つSeeです。評価の結果、改善点、修正すべき点があればそれを反映して計画を練り直し再度実行します。まったく外れた場合には、計画そのものの妥当性から検討し直してから、実行し、評価します。PDSを理解している皆さんは、Sで止まるのではなく、必要があればその結果を踏まえてもう一度チャレンジしてきたはずです。すなわち、SeeがPDCAのCheck+Actionになっていると思えばいいわけです。

RADの発想の根底を知っていればアジャイルという新語が出てきても驚かないし(RADからアジャイルに名前が変わっても本質は変わらない)、業務改革がBPRと言い換えられても慌てることがないのと同じです。BPRではダメでBPMだ!というのがナンセンスなのと同じことだと思いましょう。

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