以前、このブログで世界的に有名な米国のIT会社の入社試験で出題された引っ掛け問題(クリック)を取り上げたことがあります。既成概念にとらわれず、注意深く観察するセンスの持ち主か否か?を問う問題でしたが、

・観察力の有無、

・思い込みの有無、

・問題を発見する力、

・問題解決能力、

をチェックしたようです。ある意味でパラダイムシフトして考えられる力を問われていたと思います。

 

このブログでは、過去のブログの中でパラダイムシフトという言葉を多用しています。難しい定義がありますが、私は簡単に発想の転換、既存概念に拘らず、0から考え直す(発想し直す)という意味で使っています。過去のしがらみを引きずる役所(自治体)や、生命に関わっているという名の下に旧弊がはびこる病院でこのパラダイムシフトはやってもらうのは非常に困難なのが実情です。パラダイムシフトをする前に必要な意識改革ができないからです。意識改革はプライドを捨てるという意味になることがあります。特に指揮命令系統の変更を伴う業務改革・改善を行う場合には、この既得権層のプライドを捨ててもらうことが業務改革成功へのポイントとなります。医師、特に権限を集中させているトップ、創業者一族にそれを期待するのは至難の業です。

 

さてそのパラダイムシフト、業務改革ではなく、中学校の数学で習った直角三角形の斜辺の2乗は、他の辺の2乗の和に等しいというピタゴラスの定理(三平方の定理)の応用問題にも当てはまるという話を紹介します。図書館でたまたま見つけたものですが、学校で習い、頭に叩き込まれた解法を今までのパラダイムとすれば、これはまさに目から鱗のパラダイムシフト的解法です。


《中学で習った解法》

思い出した方が多いと思います。これに対し、ピタゴラスの定理(三平方の定理)の式をいじって、足し算、引き算、掛け算でやってしまうという解法が次です。
 

《ピタゴラスの定理(三平方の定理)の改造》

これに与件を当てはめて計算すると・・・

となり、手計算というか暗算レベルで処理できてしまうことが分かります。染みついていて何の疑問もなく使っていたもの、理解していたものが、視点を変え、発想を新鮮にするとこんなことを見つけられるのだと改めて思った次第です。

 

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