青空がみえたら 30 | 和泉
30.
壁
高く厚い壁があった
何層もの壁の前で
動けないでいた
何日も 何年も
進み方がわからなかった
ある人の言葉が力をくれた。
あなたの幸せを
心から祈っています。
ある日、一気に壁を飛び越えた
そびえたつ心の壁を
すりぬけた。
壁の向こう側
自分が見える
家族が見える
仲間と分かち合いたいと思う
社会とまじりあいたいと思う
手を差し伸べる人がいる
あざ笑う人もいる
いろいろな人が暮らしている
時には傷つくこともある
一進一退、
喜怒哀楽をくりかえす
言葉を紡ぎながら
私は前へと進んでいく