話題が古いけど、米長邦雄VSコンピューターの将棋について…


自分のモノの考え方の基本は、米長邦雄さんの影響を受けています。


「運を育てる幸せエッセンス」

というタイトルも、米長邦雄さんの本「運を育てる」の影響です。


運を呼び込むとか、運気を上げるならわかるけど、育てるとは面白い言葉使うなぁと思って…



それで話は戻りますが、コンピューターの誕生以降ずっと、コンピューターVS人間の頭脳が行われています。


チェスでは、もう何年も前にコンピューターがチェスのチャンピオンを破っています。



誰もが、いずれはコンピューターに追い抜かれるだろうと思いながらも、選択肢がチェスよりはるかに多い将棋では、いまだに公式対局で、コンピューターがプロ棋士に勝ってはいません。



対戦する棋士は、棋士の代表でもあると同時に、人間の代表でもあるんですね。


そのプレッシャーは、凄いものでしょう。



自分は、将棋について、ただ打つことが出来る程度で、戦局や良手、悪手は、よっぽどはっきりしてない限りは、まったくわかりません。



それでも棋士と将棋は大好きです。



米長さん対コンピューター(ボンクラーズ)はニコ生で中継され、35万人が観ただとか…



自分は、クローズアップ現代で見ました。



誰かのブログで、とても丁寧な解説と感想が書いてあったので、なんとなく米長さん対ボンクラーズの戦局が理解出来ました。



キーポイントは、まず米長さんの初手。


どこかの新聞社が悪手と書いた、六2玉。


プロ棋士達と300時間は検討したようで、前回のコンピューター将棋の開発者と作戦を練り、ボンクラーズの癖を読みきり、誘導する究極の初手。



人間相手にはまずやらないでしょう。



次のポイントは、ボンクラーズが1人千日手も言える、飛車を左右に行ったり来たりさせた場面。



クローズアップ現代のなかでも、戦局を見守っている棋士達が、「米長さんが有利に進めている」「コンピューターが迷っている」と話されていました。



その膠着を打開する為に打った米長さんの手の中に、ミスがあり、ボンクラーズが勝ちました。



ミスがなければ、勝敗はどちらに転ぶかわからず、もっと熱戦になったと思います。


それでもニコ生のアンケートでは90%ぐらいの人が、「面白かった」「良かった」と答えています。



そして、「対局後の米長さんの会見が良かった」「この人やっぱりすげーや」「涙が出そうになった」と言っている人がたくさんいました。



自分も結果はとても残念だったけど、人間の良い所と悪い所、コンピューターの良い所、悪い所がはっきりと出た面白い対局だったと思います。



米長さんは前哨戦ですでにボンクラーズに負けています。


人間は学習する生き物…


これでもかと、ボンクラーズを研究し、対策を練った人間に対し、ミスを待つ形になったボンクラーズ。



コンピューターに、うっかりミスはありえません。



これだけ、「対局が良かった」という人達が多いのは、米長さんがその対局に挑むまでの姿勢や、将棋に対する愛情が、見ている人に伝わったのでしょう。



感情や緊張、体力も関係ないコンピューターでは、面白味がないよ…



米長さんの本の「運を育てる」のサブタイトルは『~肝心なのは負けたあと~』
なんです。



人間は、負けた後の姿勢や考え方で、その後の成長が決まるのだと思います。



人生で全勝はありえません。


きっと負けた時や、上手くいかない時の方が、成長出来たり、学ぶことが多いのでしょう。



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余談…

上手く書けずに、放置していた記事も更新していきます。


世界コンピューター将棋優勝の『ボンクラーズ』。



理由はあるんでしょうが、なんか負けたくないふざけた名前ですね(笑)



米長さんのコンピューター将棋について書かれた本『我、敗れたり』は読んでみたいと思います。