サーカス本番。四日目~バラシ編~
最終日、公演後は即座にバラシ作業!
元の体育館に戻すのです。。。
今回は美術が大掛かりなだけに、まるで建設現場のようです。
11月からの公演のため同じ施設で稽古をしているク・ナウカの方々が、
バラシのお手伝いに来てくださいました。
私は照明さんのお手伝いでひたすらアルミハンガーを片付けていました。。
そこかしこでお店を開くようにして片付け作業が行われていきます。。
仕込みに6日間かけたこの空間も、壊して元に戻すのは半日。。
本当に「幾夜限りで消えゆく幻のサーカス」でした。
この、永遠には残せない刹那は舞台表現特有のものですね。。
バラシなんかしてるとね、特に思うのだけど。
演劇なんてね、とっても不経済なのよ、
大量に出るゴミ、大量に使うたくさんの資源、大量に使う電気量…
時間もお金も労働力もたくさんかけて形作って人に見せて元に戻す その繰り返し。
芸術や娯楽なんてね、ただ生きていくには必要ないものじゃない、みんなそれを分かってる。
空気や食べ物と違って、無くたって生きていける。
でもワタシは、それからわたしたちはそれを生業として生きようとしている。
そういう、必須な部分とは違う、人間ならではのところで
このちっちゃい短い人生をかけようとしている。
それを分かっていないとなあといつも思うんです。
バラシしてると特に。
漠然とただ楽しんでやっていてはいけないと思うの。
そういう人ももちろんいていいんだけどね、それはそれで。
「金とって人に見せてる」以上、ワタシは忘れたくない。
無駄 を職業にしようとしていること。
もちろん、芸術は心を豊かにしてくれるとか、辛い毎日を頑張ってゆく為に娯楽があるとか、
良い解釈はたくさんできるけど、所詮は一番最初に切り落とされる第三次産業。
それでも俳優を選んだワタクシですから。
時代を変えるようなことはできないだろうけど、
少しでもたくさんの人に影響を与えて死んでゆきたいです。
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にしすがも創造舎演劇上演プロジェクト 第一弾
アートネットワーク・ジャパン+Ort-d.dプロデュース
『サーカス物語』
原作 ミヒャエル・エンデ/演出 倉迫康史
2005年10月7日(金)~10日(月・祝)→公演終了!
場所:にしすがも創造舎
協賛:松下電器産業株式会社
後援:豊島区
平成17年度芸術文化振興基金助成事業
「サーカス物語ブログ」
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