先日お会いした40代後半の女性の話。
夫婦二人三脚でとある部品を作る仕事をしていらっしゃる。
自分で新しい事業を始めようと勉強なさっているそうだが
「自分は夫の補佐でパートとして働いた事しかなくて・・・取り得が
ないんです」が口癖の人だった。

「うちの主人は、こういう事(事業の為の勉強)には理解がなくて。
今日は何を学んできたって言っても、否定されるだけなんですよ」
と仰るので
「御主人に否定されるのが嫌なら、御主人に言わなければいいじ
ゃないですか」
と返すと
「でも、一日ずっと一緒にいるとね、つい言ってしまうんですよね」


「主人や子供たち、家族みんながね、お母さんはダメだダメだって
言うんですよ」
と仰る言葉がひっかかったので
「ひょっとして、ご家族に『お母さんってダメだよね?』って自分から
言ってませんか?」
と返すと「言ってます・・・・」と苦笑していた。


私の世代より少し上の人達は、自分を押し殺して夫や舅姑に従う事が
美徳とされた中で育って来た為、彼女のように自己否定の強い人が多い。

彼女の判断基準は、自分ではなく夫や子ども。
普段から我を出さない生き方をしてきたので、我を上手に出す事が
できず、自分が何をやりたいのかが見つからない。

「自分はダメで取り得のない人間だから」という言葉を口にして、その
言葉で自分をがんじがらめに縛り上げておきながら、息苦しさを感じている。
まるで自分を罰しているみたいだ。

自分で自分を信用していない。
自分がダメな理由づけを必死になって探している。

10代、20代の自分探しが盛んだが、本当に自分探しが必要なのは、きっとこ
ういう人達だと思う。


あ、だから中高年になってから新興宗教にハマる人が多いのかしら。