実録!博多ディスコ物語

実録!博多ディスコ物語

1976年からD.J.をしてるD.J.萩原誠(当時D.J.Sam)が体験談と取材やインタビューをお届けします。
(敬称略愛称で、どうぞお許しください)
毎週土曜日更新予定

カルチェラタンに移籍した事で

D.J.としての目標というか

もっとD.J.自体を追求したい

と思うようになった

それは曲と曲を「繋ぐ」

ミキシングに魅了されたというか

自然な流れで曲が変わっていく

美しさといいますか

とにかくステキ!カッコイイ!

僕も凄いプレイがしたい!

と思うわけですが

これがなかなか上手くならないと言うか

周りで誰もしていないので

お手本がない情報がない

やり方も正しいかどうか分からない

やろうとしているのは

僕とナベちゃんの二人だけ

まさに暗中模索状態

 

丁度この頃リリースされる曲は

ドナサマーのホットスタッフのように

四つ打ちのディスコサウンド

しかもホットスタッフはアルバムでは

次の曲バットガールと繋がっているんですよ

 

「ほら!やっぱり時代はこれなんだ!」

と思うし、分かっているんだけど

自分のテクニックは

そうそう上手くいかないジレンマ

もどかしさ

この時期すでに

12inchシンングルはありましたけど

どんな曲でもある、というものではなく

サルソウルレーベルなどの企画物だけで

後はプロモーション用

でも、九州までは回ってこない時代でした

輸入盤もそんなに入荷していないなかったですね

 

ですからアルバムから曲を

チョイスするのですが

生のドラムの演奏ですから

ビートが安定しないし

マスタリングもディスコ用ではなく

ボーカルものなどは

ビートが引っ込んでいるので

音の聞き取りができなかったりで

技術がないのに

素材も揃わないという

なんとも言えない感じ

 

加えて当時、レコードの購入は

チーフのナベちゃんがやっていたので

営業中にはプレイしづらい

グッと聞かせる曲なども多くて

80年の8月ぐらいまでは

進まない状況に四苦八苦していました

手持ちのレコードで

なんとか繋ぐプレイができるものを

中心にプレイして

盛り上げる時には

従来のように喋ってプレイしていたんですが

前回もお話ししたように

その当時は

のべつくまなく喋って喋って喋り倒す

そんなD.J.が普通だと思われていたので

それから比べたら

僕らカルチェラタンのD.J.は

「全然喋らないD.J.」という印象になっていたようで

その事をネタにラジオシティーの店長が

「カルチェのD.J.は下手くそやけん喋りきらん」

とお客に言いふらしていて

また、お客さんもお客さんで

「ラジオの店長がカルチェのD.J.は下手くそ」

「喋りきらんもんね」と言ってますよ

と言いに来る訳ですよ

 

まぁ世に中の揉め事ってこう言う

間に入って焚きつける奴がおるんですよね〜

これには、僕も店のスタッフもヒートアップしましたね

もともと同じVOのメンバーがD.J.をやっている店ですから

友好関係があったのに

この全然知らない人である

ラジオシティーの店長の出現で

店的に敵対する感じになっていくんです

 

で、こうなってくると

お客の中にも「喋りきらんっちゃろう?」

とかっておちょくってくる連中が出てきて

まぁこう言うのは後に言う所の

ヤンキーな連中でして

しかもこの人たちは80年当時でも

76年77年ごろのステップの曲しか踊らない人

主たるお店が当時の「虹の館」とかのお客でした

(それぞれに店の特徴という中でそのお店の選択ということです)

 

「ステップの曲かけりーよ!」

「なんでステップかけんと?」

「下手くそやけんかけきらんと〜?」

僕ら的には新しい流れで楽しんで欲しかったんです

ここで妥協してステップの曲をかければ

あの70年代のちょっとヤバめの人しか来ない店

 

普通の人が来ても皆で決まった踊りを踊られると

一般の方の新規のリピーターがなくなる

それは大箱のディスコにとっては致命的なことになる

だから何を言われようと笑顔で

「すみません、ステップの曲はかけてないんですよ

他の曲のリクエストをお願いします」

と繰り返していたんですね

 

しかし、ある日

数人でD.J.ブースに押しかけてきて

代表的なステップの曲

「恋のショック」をリクエストに来たんです

で、いつものようにやんわりと断っていたら

「おい、恋のショックのレーコドがあるのは知っとうとぜ!」

「いいけん!恋のショックをかけんや!」

大声で騒ぎ出したんです

そこで僕は「このレコードですか〜?」

と笑いながら恋のショックのレコードを取り出して

そのお客の前でレコードを真っ二つに割りました

後にも先にも大好きなレコードを割ったのはこの時だけです

まぁ大人気ないといえば大人げないのですが

その当時のその手の人たちは

超面倒臭くてリクエストをかけなかっただけで

帰りに待ち伏せされたこともあります

要するに今でいう反社会的勢力な人達です

だから、そういう人たちの言う事を

一度でも聞くと余計に大変なことになりますし

店として、もう来て欲しくなかったんです

 

こういった一連の流れから

店の打ち出しを

アメリカンカジュアル、サーファーへ

そのためにフロントで

服装チェックをするようになります

 

この服装チェックが定着するまでにも

かなりの騒動があるんですが

その話はおいおいいたしましょう

 

 

 

 

 

僕は他にもブログを書いています

読んでみてください

何を口に入れるかで人生が変わる

D.J.HagiwaraのGroovePower

Truthbssの若返り大作戦

「博多のおいしゃん」やけんね

 

よろしくお願いします