最新医療事情122「 不要薬で母死亡 熊本市の女性、市民病院を提訴 」 | 脱奴隷小児科医の刹那主義

最新医療事情122「 不要薬で母死亡 熊本市の女性、市民病院を提訴 」

さて、また暑くなってきた大阪ですが、いかがお過ごしでしょうか。


世間では、赤ちゃん抱っこ女が足の骨を折っているようですが、ますますせちがない世の中に
なってきましたな。
これが事実なら、この女性の足の骨を折って罪を償ってもらうしかありません。
5人の赤ちゃんの足の骨を折っているなら、5人分の足の骨を折るべきでしょうから
残り4人分は自分の親なり子供なり兄弟なり親族から4人選んで足の骨を折ればいいでしょう。
理不尽には理不尽で対応しなければ、この手の理不尽な犯罪は絶対になくなりません。
と、私は個人的に思っているのですが、どうでしょうか。




谷亮子氏が参院選に出馬するそうですが、非常にもったいないと思ってしまいます。
金メダリストというカネの力では手に入らない絶対的なモノを自らの血のにじむような努力で手に
入れた方が、政治のカネの力に踊らされている姿を見ると非常に痛々しいです。

谷亮子氏のようなネームバリューがあれば、選挙活動にもあまり費用をかけずに済むそうで
6年に任期期間に約1億円貯まるそうです。
小沢氏にとっては、そんなはした金でてっとり早く票が取れるなら安いものでしょう。
百万、千万の味方を得たような気持ちとか言ってますが、相乗効果で百万、千万の票が取れると
見込んでいるのでしょうね。

これで谷氏が落選するようなことがあったら、大変でしょう。
小沢氏は痛くも痒くもないでしょうが、谷氏にとってはダメージが大きすぎますな。
当選したとしても、ダシが出なくなったらポイっと捨てられて終わりでしょうか。

それよりも、女子柔道の世界一筋で自分の情熱をかけて、後輩を育てながら、解説者として
女子柔道を熱く語り、プライドを持って日本女子柔道を背負っていって欲しかったですね。
あまりに残念で仕方ありません・・・



えっ、もし私奴隷小児科医が民主党から立候補しないかって言われたらどうするかって?
もちろん断りますよ。
もし出馬するとしても、完全に無所属でないと意味がありません。
政治のカネの力で、自分の考えが曲げられてしまう、もしくは曲げざるを得なくなってしまうのは
困りますから。
カネは欲しいが、カネの力で操られていては、自分が自分でなくなってしまう。
首のない菊人形と一緒ですよ。
そんなの生きている意味がない。
自分のとってはね。



まあ、いいや。



では、本題へ。



『 不要薬で母死亡 熊本市の女性、市民病院を提訴


  提訴:不要薬で母死亡 熊本市の女性、市民病院を /熊本

  不要な薬を投与され母(当時80歳)が死亡したとして熊本市の女性が熊本市民病院を運営する
  市に慰謝料など1500万円を求めて提訴していたことが分かった。4月14日付。

  訴状によると、原告の母は09年6月18日に熊本市民病院に入院した。同月22日の手術後、
  消化管から出血していることが疑われた。内視鏡検査の前にホリゾンと呼ばれる薬を静脈注射
  され、その後死亡した。
  原告は「ホリゾンの副作用で呼吸抑制が起こった。投与は不要で経過観察もなかった」と主張
  している。熊本市民病院は「主張は裁判の中で明らかにしていきたい」としている。 』



 

 ホリゾンという薬剤は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬、抗けいれん薬、鎮静薬で、内視鏡検査に
 対する苦痛を和らげるために投与されたのでしょう。
 内科のことは一切分からないので、不要薬かどうかは私に判断できませんが、ホリゾンでそんな
 簡単に呼吸抑制は起こらない気がしますが。
 詳細は分からないので、なんともコメントできませんが、 不要薬も上手くいけば、 
 「 あの先生は苦痛なく楽に検査してくれる腕利きの先生だ。 」と
 なっていたのではないでしょうかね。
 
 
 このホリゾンという注射のお薬(もしくは別名セルシン)小児の痙攣ではよく使用するお薬です。
 痙攣を止めるために使用したり、鎮静するのに使用したりします。

 小児科の救急当直をしていると、痙攣重積(痙攣が15分以上止まらない)の子供が救急車で
 運ばれてくることがちょくちょくあります。
 当然、家族の方はかなり動揺されていますが、こちらは見慣れていますのでするべきことを
 するだけです。
 まあ酸素投与しながらモニターをつけバイタルを確認しつつ、よっぽど難しそうでなければ
 痙攣している手足を抑えながら、点滴ルートを取ってこのホリゾン(セルシン)というお薬を
 体重から投与量を計算して注射で使います。

 すると、ものの10秒もしないうちに痙攣が治まってきますね。
 なかには1回の投与で効果がない場合もあり、複数回使用したり別の抗けいれん剤を使用したり
 することもあります。

 正しい使い方をすれば、小児では呼吸抑制を起こすことはほとんどなく(経験上、呼吸が浅くなる
 ことはあるが、止まってしまうようなことはまずない)比較的安全性が高いお薬です。
 同じ成分でダイアップという痙攣止めの座薬もあります。(注射のお薬とは、すこし作用が違う) 
 発熱時の痙攣予防にも使用したりします。
 自宅で使用することもあり、この座薬を使用した場合は、念のためしばらくは赤ちゃんの状態を
 しっかり見ててあげてください。
 

 どんな薬でも(飲み薬でも)初めての薬というのは、何が起きるか分からないので念のため
 少なくとも30分くらいは、注意して見ててあげてくださいな。


 

 追記

  なんかインフルエンザのニュースが入ってきました。

  ニュースファイル:インフル学級閉鎖 /山口

  宇部市教委は25日、黒石小1年1組でインフルエンザが集団発生したため、26日までの
  2日間学級閉鎖したと発表した。市教委によると、24日現在で13人の児童が欠席。
  うち8人が陽性だったという。