西新井大師 風鈴祭 | 【思い出に変わるまで】

【思い出に変わるまで】

長期人工透析をしていた夫が亡くなった後のおひとりさまの日常 

西新井大師(にしあらいだいし)
 東京都足立区西新井1-15-1
 
宗派 真言宗豊山派
 
御本尊 十一面観音菩薩 弘法大師
 
 
 
 
 
浅草寺のおまいりの後
 
時間があったので西新井大師にも
 
おまいりしました
 
 
 
 
 
 
 
 
表参道はお休みのお店が多かったです

 
 
 
 
 
 
 
毎年この時期に風鈴祭が開催
 
全国各地の風鈴が心地よい音を奏でます
 
その地方独自の風鈴があるので
 
見るのも聴くのも楽しいです
 
 
 
 
風鈴には番号が書かれていて
 
気に入った風鈴があれば
 
メモ用紙に番号を書いて
 
受付に持っていくと
 
購入することができます
 
 
 
ふくろうの風鈴がカワイイ
 
音色は重めでした

 
 
 
 
 
 
 
 
 
こちらはガラスなので
 
音色は軽いです

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
こちらの赤い魔除け風鈴を
お持ち帰りしました

 
魔除け風鈴は
 
普通の風鈴の音色ですが
 
金属音が魔を祓ってくれそう
 
 
 
 
 
 
藤棚の下も風鈴がたくさん
 

 
本堂で御護摩法要に参列後
 
宝号浄書(南無大師遍照金剛を三行書く写経)を
 
しようと本堂の下にある会場に行くと
 
お休みでした
 
 
授与所で写経について聞くと
 
八月に般若心経を書く
 
写経会があるとのこと
 
 
仕事のない日だったので
 
申し込むことにしました
 
 
 
大日如来様のところで
 
久しぶりの御挨拶をしていると
 
デイサービスの利用者さんのことが
 
思い出された
 
 
 
 
 
その方はたしかこちらに
 
お墓があったはず
 
利用者さんが元気だった頃
 
ご主人のお墓参りのお話をされて
 
お墓が近くていいですね~と
 
話した記憶があった
 
 
 
いつもは怖くてお墓には行かないのに
 
なんとなくお墓参りをしたくなり
 
大日如来さまの後ろの墓地に
 
おそるおそる入った
 
 
どこにお墓があるかもわからない為
 
順番に墓石を見ていく
 
同じ苗字のお墓が多い
 
 
墓石の隣にある墓誌を見ながら
 
ぐるっと一周
 
あれ?見つからないなあ
 
 
もとのところに戻ってきたら
 
墓誌に光が反射して見えなかった
 
利用者さんのお名前があった
 
やっぱりこちらにいらしたんだ
 
 
 
 
 
 
 
その利用者さんはデイサービスに
 
お友達が何人もいて
 
いつも楽しそうにしていた
 
子供も独立して
 
ご主人が亡くなり
 
デイでみんなとおしゃべりするのが
 
唯一の楽しみ
 
 
何年かうちに通われて
 
デイでも先輩になったころ
 
少し体調を崩されて
 
お休みが続いた
 
 
 
入院したらしいと聞いて
 
一ヶ月ぐらい経った頃
 
亡くなられたと連絡がきた
 
信じられなかった
 
 
仲良しの利用者さんたちは
 
悲しみで落ち込んで
 
かける言葉もなかった
 
 
 
亡くなられた利用者さんが
 
お嫁に行ったお家は裕福で
 
玉の輿だね、とうらやましがられたそう
 
けれどその時代、舅姑、子姑、女性問題など
 
それは多くのご苦労をされた
 
 
私がマッサージをしていると
 
「”この世は苦娑婆(くしゃば)”っていうんだよ
 
外から幸せそうに見えても
 
家の中ではどんな不幸を
 
隠してるかわからない
 
だから人をうらやむ必要はないんだ」
 
 
その頃はあまり深く意味を考えず
 
そういうものか、と聞いていた
 
 
 
人の悩みを多く聞くうちに
 
幸せそうであっても
 
苦労、心配、悩みは尽きないと
 
少しわかるようになった
 
 
どんなに逆立ちしても
 
利用者さんのようには
 
生きられないけれど
 
自分の人生も幸せなんだなと
 
感じるようになった
 
 
 
墓碑を確認していたのに
 
お墓を通り過ぎて
 
全然見つけられないから
 
ここだよ、と教えてもらったのかも
 
 
あれから何年も経ち
 
デイサービスも倒産してしまいましたが
 
私は元気にくらしています
 
 
そちらの暮らしはどうですか?
 
また西新井大師に行ったときは
 
ご挨拶させてくださいね