新潟のNさん夫婦に捧げます。 | 吉澤はじめ MY INNER ILLUSIONS

新潟のNさん夫婦に捧げます。

あなたの子は、あなたの子ではなく、
大いなる生命(いのち)の
希求(あこがれ)の息子(こ)であり、娘である。

あなたを経て現れてきても、あなたから生まれたのではない。

あなたとともにいても、あなたに属するものではない。

あなたの愛を与えることはできても、
あなたの考えを与えることはできない。

子どもは自らの考えを持つのだから。

その身体を住まわす事はあっても、
その魂(こころ)までも住まわす事はできない。

子どもの魂(こころ)は、
あなたが夢にも訪れることのできない、
明日の館(やかた)に住んでいるのだから。

子どもらのようになろうと努めるのはいいとしても、
子どもらをあなたのようにしてはならない。

生は、後ろには歩まず、昨日(きのう)を待つ事はないのだから。

あなたは弓であり、あなたの子は、
その弓から生きた矢として放たれるものである。

この弓を射る大いなる人は、
無限の道の上にある標的(しるし)を見、
大いなる力であなたを曲げたわめ、
その矢を速く遠く行かせようとする。

その弓射る人の手で、
あなたが曲げたわめられる事を、喜びをせよ。

なぜなら大いなる弓射る人は、
飛ぶ矢を愛するごとく、
落ち着いたゆるぎない弓をも愛するのだから。

Kahlil Gibran, The Prohet(予言者)、小林薫 訳

スタジオで読み物をしていたら、こんな文章に遭遇しました。
ちょうど、娘さんが生まれたばかりの新潟のNさん夫婦に捧げます。
越の寒梅。ごちそうさまでした。