震災専門委員会 | あみなかブログ

震災専門委員会

東日本大震災千葉県調査検討専門委員会の第1回の会合が6月16日に開催され、その議事概要が7月1日に公開されました。(詳細は県HPをご覧ください)


今後一月に一回程度の頻度で開催され、秋頃に中間報告、年度末頃までには提言を取りまとめる予定とのこと。

この提言を踏まえ、地域防災計画、ボーリング調査及び津波・液状化ハザードマップ等の見直し等が実施されると思われるため、今後の専門委員会の議事は注視していきます。

今月にも専門委員会は開催されると思われるため、特筆すべきことがあれば、ここでも紹介していきます。


なお、今回公開された議事概要の中で、各委員からの主な指摘は以下のとおりです。


・過去2回のチリ地震でも、九十九里地域の中では特に旭市飯岡でいつも高い津波が観測された
・今回の震災における、千葉県内最大の津波は、高さ7.6mである
・今回の地震で千葉県では、震度は大きくなかったが激しい液状化が発生した
・液状化の地域では多量の噴砂があり、沈下が激しい。これは細かい砂質シルトやシルト質砂が液状化したことに起因しているかと思われる
・沖積層が液状化しているのか調べる必要がある(戸建の住宅で抗基礎の適切な深度の判断に必要である)
・杭基礎の橋梁やビル、岸壁、護岸の被害はほとんどなかったが、ライフラインの被害により生活に支障が出た
・地盤改良を施した範囲では液状化による被害はほとんどなく、液状化対策の有効性が示されている
・液状化した地盤を数十年程度放置するだけでは、液状化した砂地盤の液状化強度は増加しない
・千葉市内でも場所によっては浦安に匹敵するような多量の砂が噴出した地点があった
・今回液状化が観測されたところは、1987年の千葉県東方沖地震でも液状化が観測している(今回の広い液状化範囲に含まれる)
・沖積層埋没谷の形状は今回の液状化と整合的とは言えない