今日は、石川県神社庁の神殿例祭なので参列の予定です。

 

さて、日テレ系列の人気バラエティー番組「秘密のケンミンSHOW」を観ていると、全国的なものだと思っていたものが、実はその地域だけの風習だったりします。


当県においても、紅白の鏡餅や、冷奴は生姜じゃなく辛子で食べる習慣は石川県だけだったりします。

 

はじかみ神主のぶろぐ

 

そんな中の一つに「みたま」があります。「みたま」とは餅米を蒸し上げた中に別に煮た黒豆を混ぜ込んで仕上げたおこわのことで、漢字で書くと「御霊」となりますが、当県加賀地区をはじめ北陸三県でそう呼ばれています。

 

なお、「みたま」は、全国的には「黒豆おこわ」と呼ばれているのですが、北海道では「黒飯(こくはん)」と言うそうです。

 
昨日、宮司を兼務する金沢市堅田町・譽田別神社氏子のKさんより、墓地に林立する老杉(ろうさん)3本を伐採するのでお祓いをしてくれと依頼され、出向したのですが、そこの家のお婆ちゃんより手づくりの「みたま」を頂戴しました。

 

 

 

当地では慶事の際は「赤飯」なのですが、弔事の際はこの「みたま」となります。法事や中陰法要の会食の席で供されるので、お坊さんの方が戴く機会が多いかもしれません。神主は「赤飯」を戴くことが多いのですが、私としてはこの「みたま」の方が大好きなのです。

 

また、「みたま」は建前(上棟)や新築祝いの時にも配られます。赤い火を連想する「赤飯」を敬遠して火事が起きないように白黒の「みたま」が使われるとのことです。


はじかみ神主のぶろぐ


20年ほど前に、東京家政大学の女性教授が当社の神饌(しんせん)について調査に来られたことがあります。その中で、当社の1月16日に左義長と共におこなわれる火伏祭(ひぶせまつり=鎮火祭)での「みたま」という記述に、「これは何ですか?」と質問をされました。


当社の火伏祭では、やはり火を連想する赤い色の鯛や、赤飯、リンゴ、ミカンなどではなく、白い色の鱈(たら)や「みたま」、水菜、赤くない果物を供しております。

 

はじかみ神主のぶろぐ


「みたま」とは「御霊」に通じる言葉で、元々は神仏に捧げる神聖なおこわだったのです。


ですから、白山市美川の藤塚神社の春季大祭であるおかえり祭り (5月第3土・日)では、二日目の還御(お還り)で、10年に一度の年に当たる“おかえり筋”の家々が贅をきわめて振る舞うことから、おかえり祭りと呼ばれるようになりましたが、この台車(だいぐるま)や神輿・曳山が練るおかえり筋の町内だけこの「みたま」が振る舞われ、他の町内では赤飯や巻き寿司が出されるそうです。


はじかみ神主のぶろぐ 

 はじかみ神主のぶろぐ


加賀地区の「みたま」は、黒豆に味付けはしませんが、能登地区では豆を甘く煮るところもあり、その見掛けから「目玉」とも呼ぶそうです。そして、食べる時はゴマ塩を振りかけて食べますが、金沢では黄粉を振りかけて食べます。黄粉は黄金色の稲穂を連想するからで、豊作を祈ってのことだと考えられます。

 

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