或る本に以前、「寺山修司氏が健在だった頃, グッド・ルッキングコンテスト をやるのだと言って、

 

競馬評論家や競馬好きの作家達から、アンケートを採ってその結果を専門雑誌に発表した事があった。」

 

と書いて有ったのを覚えている。

 

 

 


 其の結果はメイズイがずば抜けた一位でニホンピロエースが二位、三位がタカマガハラ、以下、

 

キーストン、ミオソチス、スピードシンボリそしてコダマシンザンと並んで七位との事。

 

 

これを見て気付いた事は、見た目に美しい馬は栗毛が圧倒的に多いと言う事である。

 

知り得る限りでは、メイズイ、ニホンピロエース、タカマガハラ、コダマは栗毛である。

 


メイズイと云う馬に確かグレートヨルカと云う好敵手がいた事は記憶の片隅にある。

 

 

 

 

此の馬はいったいどの位美しい馬なのか?

 

兎に角、ネーミングが素敵だ、字数が少なく響きが良い。

 

ネーミング好き馬は世の女性ファン多しと云われるのも事実である。

 

一度カラー写真で拝見したいものである。白黒写真でしかお目に掛かったことがないからである。

 

ゲイタイム産駒で母はチルウインドである。

 


 此れ等以外に自分が選ぶ記憶に残る栗毛馬として古い順に掲げて見ると

 

タニノムーティエ、タニノチカラ、コーネルランサー、ヒカルジンデン、テンポイント、スピリットスワップス、インターグロリア

 

最近ではグラスワンダー、ティエムオペラオー、アグネスタキオンである。

 


 此の内、タニノムーティエタニノチカラは何れもタニノチェリを母とし、父の異なる所謂(イワユル)異父弟である。

 

タニノムーティエは二白流星で写真で見る限り父ムーティエの体型、毛色ともそっくりである。

 

スタミナインディックスからは長距離血統に分類され、脚質は追い込み馬。

 

 


 一方タニノチカラはワンホースサイヤーであるブランブルーを父としている。

 

有馬記念では鼻差を争うハイセーコータケホプを尻目に五馬身差を付け圧勝した内容は特筆に値する。

 

マイラーズカップも制した事も有ってターフではオールラウンドプレーヤー。

 


テンポイント、此の馬は流星の貴公子等と呼ばれ世の女性の人気を独り占めする程、気品も兼ね備え、

 

夕日に輝く其の栗毛の美しさは天下一品、思わず「美しい!」と叫びそう。

 

 

 

有馬記念での トウショウボーイ、グリーングラス との所謂 T・T・G 対決はあまりにも有名な名勝負。

 

有馬記念を制した後、翌年の日経新春杯で骨折して種牡馬にならず短命に終わった事は非常に残念。

 

父は コントライト、母は ワカクモ で不良馬場でも苦にしないオールマイティ。

 

 

 

                        

 

2007年6月17日 初版

2019年12月14日 リユース