こんにちわ。
右足の深爪を追いすぎて凄く親指の右先が痛む浦和店永沼です。
以前の記事で、Ly125fiについての簡単なインプレを書きました。
今回は輸入バイクとはどういうものなのかを、ly125fiに乗った経験を経ての自論を書いていきたいと思います。
◆LY125Fiとの出会い~現在
Ly125fiが納車されたのは今年の二月でした。
そして9か月の月日が経ちました。
4000キロ以上5000キロ未満という距離を走り、基本的に通勤メインで雨の日も乗っていました。
結論から言うと、故障しました。
電装系です。
距離的に見ても、乗っている年数に見ても、あまりにも早い故障でした。
Ly125fiに出会った頃、こんなバイク見たことない!という気持ちと、外観だけでは125㏄だとは感じさせないその大きさから、とてもワクワクしました。
そして乗ってみると、見た目から想像できないほどの軽さから取り回しも凄く良く、排気量に至っては125㏄という手軽さにより、無理のない身の丈にあったバイクという感じがしてとても楽しかったです。
下道で二、三時間のタンデム走行も、全然苦にはなりませんでした。
以上のことから、輸入バイクだからと言って、性能の悪さや粗悪さなどは素人目からは感じられませんでした。
その時にふと思いました。
「これ、ビギナーライダーのファーストバイクとして良いのではないか。」
しかし、これが大きな間違いだと気づくのもそう遠い話ではありませんでした。
◆輸入バイクとは何なのか?
ではそもそも輸入バイクとはどんなものなのでしょう。
国産バイクとどう違うのでしょう。
輸入バイクと言え、ハーレーダビッドソンやBMWなどの事ではありません。
某バイクショップが独自に輸入している、巷では中華バイクと呼ばれるものになります。
最近ではインド産のものなどもあります。
まず大きな違いとして、国産と比べると有り得ないぐらいの価格の安さです。
バイクによっては、諸費用込みで20万円以内で新車も手に入れられます。
そして国産バイクとも見劣りしない堂々としたスタイルや装備も魅力の一つですね。
そう、価格面にしても、ビギナーライダーの目線から見るととても魅力的だと言えるでしょう。
私も価格以上の性能で、とても満足していました。
メリットだらけかと思いますが、では視点を変えて考えてみましょう。
本当に初心者に向いているのでしょうか?
私はここで断言します。
初心者には向いてません。
◆なぜビギナーライダーには向いていないと思ったのか
まず価格の安さです。
価格が安く手に入るという事は、手放すときは一銭にもならないという事をおさえておきましょう。
その理由としては、とあるバイク屋さんが語っていた事を引用します。
そもそも、買取したバイクは一度整備をして、しっかりと売買できる状態にしてからオークションに出し、市場に出回るのが一般的だそうです。
そのコストが、新車価格よりかさんでしまうみたいです。
なので、基本的には引き取りとなり、最悪の場合は中古車として出回らないか、あるいは現状品として出されます。
この現状品というのは、最低限の整備などはしておりますがあとは全部自分の責任で面倒を見てくださいねと言う車両になります。
基本的に保証などもつかないみたいです。
次に軽さ、取り回しの良さです。
一見こちらは初心者に向いている要素なのではないかと思われるでしょう。
しかし、国産の中型バイクを長年乗ってきた経験があるからこそ、軽さや取り回しの良さを感じるのであって、これがファーストバイクになってしまうと、このバイクでさえ取り回しや車重をマイナスに感じてしまう事さえあるのです。
そしてこのバイクが、後のバイクを買い替える際の比較対象となり、これ以上の性能がマイナスに感じうる可能性すらあります。
しっかりとした車重や、倍近いトルクと馬力がある、国産メーカーの日本市場向けモデルが、近場をうろつくだけでかなりの疲労を感じてしまうなんてことも考えられなくないのです。
そしてなんといっても故障した場合が一番ネックです。
メカニックを目指してバイクの免許をとって、自分のバイクを整備して…という用途や明確なビジョンがあれば、まず安い中華バイクを選ぶのも一つだと思います。
しかし、公式な情報や適合パーツなどの情報が少なく、整備するといってもほぼ手探り状態からのスタートになります。
という事は、ある程度知識や、整備に必要なものなどをそろえておく必要がありますよね。
そもそもバイクも精密機械ですし、今はCDIやFIなどコンピューターを積んでるバイクがほとんどになります。
そして、カウルを外すにも、対応メーカーなどで使われてる固定具の違いもあります。
日本の市場に出てる正規モデルでさえ、バイク一台一台で違いがあるというのに、説明や情報がないものを自分でやろうというのはかなり難しいのではないでしょうか?
いくら簡素な作り「に見えて」も、今のバイクは決して何とかなるで押し通せるものではないと言っていいでしょう。
そんななか、故障した場合もほぼ自分で対応していかなければならないのです。
ではバイク屋にもっていけばいいのでは?なる意見が聞こえてきます。
しかし、故障した部位によっては、国産メーカーのパーツの代用が効かず、パーツを海外から取り寄せて修理になる可能性もでてくるのです。
直せるものや、取り寄せが可能なものであれば良いのですが、このパーツは手に入りませんとプロの方に言われてしまえば、どんなに愛着があろうが、どんなに新車に近い状態であろうが、あきらめるほかありません。
それに近い話になりますが、ビギナーライダーは、アフターパーツを取り付けて自分好みのバイクにカスタムしたい!という憧れを誰もが一度はいだくのではないでしょうか。
バイクにもよりますが、中華バイクのアフターパーツのほとんどが日本市場には出回ってないです。
アリババなど海外が運営している通販サイトなどを利用する手もあります。
その際、購入手続きも慣れれば簡単らしいですが、初心者には少し敷居が高く感じるでしょう。
寸法を測って他車のパーツを流用してみたりもできます。
ですが、しっかりはかったハズなのに、いざ取り付けを試みても駄目だったなんて言う例もザラです。
なにを隠そう私も、他車パーツを流用しようと注文したものがつかなかった事が三回ほどありました。
金額も馬鹿になりません。
◆輸入バイクはどの層に向けたものなのか
このような安価で手に入る中華バイクと呼ばれる海外モデルはどのような人に向いているのでしょう。
まず一つに、ある程度バイクの知識がある方です。
それも、整備や故障対応ができる知識があり、それようの設備や装備のある方が良いのではないでしょうか。
今は無料の動画配信サービス上には、参考になる動画が沢山あります。
それを見て勉強して、対応していけるスキルがあるのならより良いと思います。
二つめとしては、そのバイクを乗りつぶすことができるかどうかです。
慣れてきたから憧れのバイクに乗り換えようとしたとき、下取りできるなんて思ったら大間違いです。
むしろ中途半端に手放す予定があるなら、最初から少し予算が高くなりますが、正規で取り扱ってる車両に乗ったほうがいいと思います。
サブバイク、またはセカンドバイクとして乗りつぶすくらいの気持ちで乗るのが丁度良いのではないでしょうか。
◆最後に
今回は安価で手に入る輸入バイクについて、デメリットばかり書いてきました。
しかし、安価で手に入る輸入モデルも、使用目的や付き合い方をしっかりとわかっていれば、最大限に楽しめるモデルであることは間違いありません。
そもそも、正規で取り扱っている車軸も、もとをたどせば中国やインドで生産されているモデルなので、性能が著しく悪いなんてことはないです。
しかし最大の違いとしては、正規販売されていないモデルはメーカー保証もなければ、アフターパーツの展開も期待薄だということです。
本当にバイクを好きでも、自分でDIYしたり特殊な改造などできないライトユーザーにとっては不満点になるでしょう。
ビギナーライダーに向けてお勧めするとしたら、最初に買うモデルは正規に取り扱いされているモデルの購入をお勧めします。
それが中古車でどんなに古いバイクでも、正規に取り扱いされていたモデルならパーツは存在します。
確かに価格面からしてみれば、今のバイクは若年層にしてみればなかなか手の届かないような金額が多いです。
それもわかります。
でもだからといって価格で妥協しないでほしいです。
私もファーストバイク(ここでいうファーストバイクは私が初めて自分のお金で購入した中型バイクのことです)は、見た目で一目ぼれして、多少無理してローンを組んで、その分7年という年月を共にしてきました。
それもあの時に妥協せず、自分が欲しいと思ったバイクを無理してでも手に入れたからこそ大切に乗れてたのだと思っています。
あとは正規モデルだったので、故障対応で困ったこともありませんでした。
しかしあの時妥協して安い海外モデルの存在を知ってしまったら、多分バイクのイメージも今とは違ったものになっていたかもしれません。
ここまで全て私の自論を展開してきました。
これを読んで否定的な意見もあると思います。
しかし、同じバイク乗りとして、同じバイク好きとして、私が素直に思ったことが、他のライダーさんに少しでも参考になればと思います。
あとは、皆さん私バイク屋さんじゃないですからね。
一応バイクがただ好きなだけの、職業は床屋さんですから。
専門的な知識がなくて申し訳ございません。
またバイクの事もちょこちょことブログに書かせていただくことがあると思いますが、暖かい目で見守っていただければと思っております。