ご存知の方も多いと思いますが、これは武丸ヘアーです。
1990年代に少年マガジンで掲載されていた暴走族の漫画で、そのキャラクターの一人にこのような髪型をした少年がいました。彼の名を一条武丸といいます。
特徴的なのは、三角に尖ったトサカ、上下に分かれたツートンカラー、そして肩にかかる長い襟足です。
さて、この髪型には一切パーマをかけておりません。薬剤は使用せず、パンチパーマとアイパー用のコテのみを用いてスプレーで仕上げました。そのため、シャンプーをすればすぐに元に戻ってしまうイミテーションパーマです。
漫画に描かれているヤンキーヘアーはかっこよく見えますが、実際には非現実的です。例えば、カールが整い過ぎていたり、重力に逆らっていたり、ヘルメットをかぶっても崩れないなどです。
それでも、無理だとわかっていながらも、それに近づけるための工夫は理容師のスキルアップにとってとても重要です。
ところで、この髪型の方が前から歩いてきたら、皆さんはどう感じるでしょうか?
私でしたら、まず目を合わせることは避けると思います。視界の外に素早く、かつ自然に回避します。万が一絡まれた場合、無傷では済まないでしょう。心身にほろ苦い痛みが残ることと思います。
しかし、私のような反応をする人ばかりではありません。記念撮影をお願いしたくなる方もいらっしゃるでしょうし、「懐かしいね」と声をかけたくなる50代の方もいるかもしれません。
どのようなスタイルであっても、ボサボサよりもきちんと整っている方が、周囲に対して好印象や鮮烈なイメージを与えることができるのです。この武丸ヘアもその一つです。
と、きれいにまとめようとしましたが、かなり無理がある能書です。
この髪型は私の趣味で作りました。実際の社会生活には馴染まないでしょう。だけどとても楽しかったです。かかった費用はウィッグ代金6000円、費やした時間は休日の2時間でした。自分でも何をやっているのかと思いますが…。
でももし。
もしこれを試してみたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。その時は精一杯作らせていただきます!