東京豊島区「JR目白駅」界隈の廃屋群-51から更に先へ進むと、この無人の家があった。

玄関扉と思われるものの脇にもう一つ扉がある珍しい造りの民家だ。2階へのものなのだろうか。どちらにしろ、みんなそれぞれの事情を構えた家づくりをしているのが分かる。しかしそうしたことと、この家の無人化とどのような関係にあるのか、それとも何も無いのかなど、いつものようになにも分かりようもない。ただ2階等の窓から垣間見れるそこは空っぽなのがわかった。

ただそれだけである。他には何も見て取れない。

 

こうした無人化した民家はわりと多い。何もかも整理が行き届いての空っぽもあれば、モノを放置したり、散乱させての無人化も、どちらもよく見かける。それは単純化すれば、そうした2種類の人々が我が家をこうしたと云うことなのだろうか。それともこれら2種類しか方法が見つけられない人々が、今は日本人に決して少なくないと云うことなのだろうか。

 

ただ一つ、目についたのは、決して珍しいことではない室内エアコンから伸びている、室外機へとつながる長い長い排管だ。そうした長い排管だけがこの無人化した民家で、嘗ての賑わいの欠片を忍ばせているのは、やはり無念である。

令和4年8月12日

 

これで東京豊島区「JR目白駅」界隈の廃屋群シリーズは終了です。

明日からは新シリーズが始まります。