ヘンドリックのアニバーサリーレースでトップ3を独占(NASCAR第8戦:マーティンズビル) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 NASCAR第8戦:マーティンズビルは、バージニア州リッジウェイのマーティンズビル・スピードウェイで行われる「Cook Out 400」。0.547マイル(856m)を400周(210.4マイル/338.8キロ)を戦う。80+100+220周の3ステージ制。ピットロードスピードは30マイル、フューエルウィンドウは150~160周。

 NASCAR草創期の1950年からレースが始まり、今年からレーススポンサーが、クックアウトに。ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、アラバマ州、ジョージア州、ケンタッキー州、テネシー州、バージニア州、ウェストバージニア州、メリーランド州、ミシシッピ州で営業している個人所有のアメリカのファーストフードレストランチェーン。

 標準的な形式は、ほとんどの店舗ではドライブスルーとウォークアップサービス(注文カウンターで注文と支払いを済ませ、食品やドリンクを受け取って自分の好きな席で食べるというスタイル)で、一部の新しい店舗には、従来のファーストフード店に似た屋内ダイニングルームとカウンターサービスがあったりする。

 レストランは、ハンバーガー、ミルクセーキ、ノースカロライナスタイルのポークバーベキューを専門としており、いかにもアメリカっぽいスタイル🍔。秋は、プレーオフに「Xfinity 500」が開催され、NASCARのスタートした1949年から開催され、一度も欠けることなく、今に至る。

 最多勝は、リチャード・ペティの15勝。次ぐのはダレル・ウォルトリップで、春5勝、秋6勝で、合計11勝。春のレースの最多勝もペティで9勝を誇る。チャンピオンは2020、21年はマーティン・トゥレックス・ジュニア、ウィリアム・バイロン、カイル・ラーソンと続いている。一昨年から400周にレースは短縮されており、レースタイムは、3時間を切っている。



 現役で春のレースは、3勝がデニー・ハムリン、ブラッド・ケセロウスキー、トゥレックスが2勝を挙げている。秋はハムリンが2勝で、合計5勝は現役最多。PPは、2戦連続、通算18回目のラーソン。僅差でバッバ・ウォレス、チェイス・エリオット、トゥレックス、チェイス・ブリスコーと続いている。

 ラーソンのタイムは、19秒718で96.034マイル(154.552キロ)。プラクティスは、コリー・ラジョイ、ウォレス、ライアン・プリース、アレックス・ボウマン、トゥレックスのトップ5。FOXの中継では、レース後に物議を醸していた前戦:リッチモンドのオーバータイムでのハムリンのリスタートが話題に。

 各ドライバーが一斉にコメント。レース前のインタヴューでも、最後まで優勝を争ったトゥレックスにも、リスタートについて触れられていた。ジェフ・ゴードンが最近に応じたり、写真に納まったりのファンサービスをしている。2015年にフル参戦から撤退し、デイル・アーンハート・ジュニアの脳震盪による欠場で、翌年スポット参戦したのが最後だが、人気は根強い。去年、かなり痩せた姿を観せたトニー・スチュワートとは逆に、大分太ったように見えるが😅。

 オッズは、1位が+400のハムリンとラーソン、3位は+700のトゥレックス、4位が+800のライアン・ブレイニー、とジョーイ・ロガーノのトップ5となっている。リック・ヘンドリック(1949~)が、オールスターレーシングの名称で、1984年にヘンドリック・モータースポーツが、NASCARに参戦開始して、40年になるということで、クローズアップされている。



 スタートコマンドは、ヘンドリック・モータースポーツの前身、オールスターレーシングで、ウィンストンカップシリーズのマーティンズビルで、チームと自身の初勝利を挙げたジェフ・ボーディン(1949~、通算18勝/マーティンズビル4勝)とゴードン(2015年のラストウィンを含む、マーティンズビル9勝)がスタートコマンドを務めた。

 ペースカードライバーには、ヘンドリックが起用されると発表されていたが、膝関節置換手術からの回復中で辞退している。ラーソンとウォレスのフロントローでグリーンフラッグ。ラーソンがリード、ウォレス、エリオット、ブリスコー、トゥレックスが続く。

 ヘンドリックの4台は、いずれも緋色のペイントスキーム。ラーソンはヘンドリック・カー、バイロンは、アクサルタ、アレックス・ボウマンは、アリ―ファイナンシャルと普段と変わらないが、外見はかなり違って見える。36LAP、31位のハリソン・バートンを含め、7台がラップダウンになっている。

 ここまでは非公式の動画を参照していたけど、公式がフルレースリプレイを公開したので、そっちに移る。リッチモンドでは、最後まで公式で周回数とポジション表示がなかったので、非公式動画を観て観戦記を書いたんだけど、マーティンズビルは大丈夫そうだ。

 放送が始まった頃は、スタンドがガラガラでどうなることかと思ったけど、レース前イベントが終わり、次第に観客が集まってきたのか、観客席は大分埋まってきているように見える。55LAP、トップ5に変わりはないが、トップ10では若干の順位変動はあるとは言え、静かな序盤戦だ。



 68LAP、リードラップカーは25台。カーソン・ホセバーとゼイン・スミスがトップから20秒差で、このままだと、ラップダウンの可能性が高い。そのまま何事もなく、ラーソンがステージ1を制し、ウォレス、エリオット、ブリスコー、トゥレックス、ロガーノ、ハムリン、バイロン、ジョシュ・ベリー、カイル・ブッシュのトップ10。

 リードラップカーが一斉にピットイン。ロガーノ(+5/2)、ラーソン(ー1/4)、ウォレス(ー1/4)、エリオット(ー1/4)、ハムリン(+2/4)のトップ5。6位のトッド・ギリランドは10ポジション上げているから、おそらく2タイヤチェンジだろう。

 ギリランドは、ウエッジを外さないまま、ピットアウトしてしまったので、再ピット、左タイヤを交換し、再給油。24位までポジションを下げている。リッキー・ステンハウス・ジュニアがエンタリングのスピードオーバーでペナルティ。クリス・ブッシャーが、フリーパスを獲得。

 14(94)LAP、ロガーノとラーソンのフロントローでリスタート。ロガーノがリード、ウォレス、ラーソン、ハムリン、エリオットが追う。30(110)LAP、Yahoo!のペイントスキームのクリストファー・ベルが右フロントがフラットタイヤに。大きくアウト側に膨らみ、緊急ピットイン。

 32(112)LAP、2度目のコーションとなる。フラットタイヤになったのは、ベルとオースティン・ディロンがマシンをぶつけあっていたシーンが映っていたから、これが起因なのかもしれない。この間に何台かがピットインしている。40(120)LAP、ラーソンとウォレスのフロントローでリスタート。



 ロガーノがリード、ウォレス、ハムリン、ラーソン、エリオットが続く。ジョシュ・ウィリアムズとデヴィッド・スターがピットロードスピードでペナルティ。62(142)LAP、ロガーノが2タイヤで予想以上に粘って、トップをキープ。ウォレス、ハムリン、ラーソン、エリオットが追う。

 フューエルウィンドウを考えれば、そのままステージを走り切るのは十分に可能。勿論、何も起きなければ・・・だが。82(162)LAP、周回遅れで33位のディロンをなかなかパス出来ないロガーノに、ウォレス、ハムリン、ラーソンらが数珠繋がりになる。ハムリンがウォレスに仕掛けたり、動きが出てくる。リッチモンドでトップのトゥレックスがロス・チャステインに引っかかって、後続との差を詰められた状況に似ている。あの時詰めていたのは、逆にロガーノだったんだけども。

 次の周にインに飛び込んだハムリンが、ウォレスを抜き、2位に浮上。90(170)LAP、ハムリンはロガーノを捉え、リードチェンジ。93(173)LAP、ブリスコーがバイロンをパスし、ヘンドリックトレインに風穴を開ける。スチュワート・ハースで、唯一の優勝経験者であるブリスコーが意地を見せている。

 95(175)LAP、インからウォレスがロガーノを抜くと、ラーソン、エリオットのヘンドリック2台がロガーノに襲い掛かる。ラーソン、エリオットがロガーノを捉え、ボウマンも迫っていたが、ファイナルラップだったこともあってか、それ以上は自重。そのまハムリンが、ステージ2を制した。

 ウォレス、ラーソン、エリオット、ロガーノ、ボウマン、ブリスコー、バイロン、チャステイン、ベリーのトップ10。ブリスコー、ベリーは連続トップ10。体制縮小も囁かれるスチュワート・ハース勢で意地を見せている。リードラップカーが一斉にピットイン。

 ハムリン(0/4)、エリオット(+2/4)、ウォレス(ー1/4)、ラーソン(ー1/4)、ボウマン(+1/4)のトップ5。8位のライアン・ブレイニーは、10ポジションアップしているが、4タイヤチェンジの表記がされている。本当だろうか?(実況でブレイニーは、2タイヤチェンジだと言っていた。そうだろう、そうだろう)。



 タイ・ギブスは、ピットアウト時にカイルにぶつけている。何してんだ、クルー、スポッター(# ゚Д゚)。スポッターには責任ないか。子どもの癖になにやってんだ、ギブス👶!。ダニエル・スアレスがフリーパスを獲得。194LAP、ハムリンとエリオットのフロントローでリスタート。

 エリオットがリード、ハムリン、ウォレス、ラーソン、ロガーノが続く。203LAP、ターン4でベルが単独スピンし、4回目のコーション。フリーパスは、マイケル・マクダゥエルが獲得。4回目のコーション。210LAP、エリオットとハムリンのフロントローでリスタート。

 エリオットがリード、ハムリン、ウォレス、ラーソン、ボウマンが追う。ハムリンとウォレス以外は、緋色のヘンドリック軍団が戦いを挑む。241LAP、エリオットは、2周遅れで36位のベルを抜き、周回遅れのハリソン・バートンに迫る。259LAP、トップを争い続けていたハムリンがエリオットを遂に捉え、リードチェンジ。

 3位のウォレスにラーソン、バイロン、ボウマンの緋色のヘンドリック軍団:3台が迫る。長野市在住の僕からすれば、さながら「真田の赤備え」の如し。298LAP、ボウマンが先駆けてピットイン、エリオット、ウォレス、ラーソンが、ピットに向かう。ハムリン、ボウマン、ロガーノも続く。

 上位陣が軒並みピットに入り、繰り上がったのはブリスコー。ピット組では、エリオット、バイロン、ラーソン、ハムリン、ウォレスと大きく順位が入れ替わった。勿論、ロングランではどうなるか、90周以上あるから、コーションが出るかで、大きく変わってくるが。

 311LAP、バイロンがエリオットを捉え、リードチェンジ。まだ、オースティン・シンドリックら8台がステイアウト。325LAP、ダニエル・スアレスとトゥレックスが粘っている。その2台をバイロンが詰めていく。ピットサイクルが一巡し、バイロンがトップをキープ、エリオット、ラーソン、ハムリン、ウォレスのトップ5。



 ヘンドリックVSトヨタ勢の攻防が続く。359LAP、バイロンのリードは、3秒近くに広がり、ヘンドリックがトップ3を独占。ボウマンが7位と無双振りが際立ってゆく。386LAP、バイロンは苦労していたクリス・ブッシャーを抜き、14位のチャステインに迫る。ロングランでリードラップの数が減り続けている。

 392LAP、バイロンはチャステインも捉え、ラップダウンに。このままヘンドリック無双でレースは終わってしまうのか? 398LAP、ジョン・ハンター・ネメチェックの右フロントタイヤにトラブルが起き、ウォールにクラッシュ。ネメチェックのタイヤからは発火している。5回目のコーション。

 リッチモンドは、残り2周、そしてマーティンズビルは残り3周でのコーション。2戦連続のNASCARオーバータイムとなる。戦況をヘンドリックに代わって見守っていたゴードンは、その瞬間、思わず立ち上がった。落胆したか、緊張の糸が一瞬切れたのだろう。

 ネメチェックのマシンは、消火作業の後、レッカーで運ばれてゆく。ハムリンとタイラー・レディックがピットイン。上位陣はステイアウト。バイロンとエリオットのフロントローでリスタート。バイロンがリードしたまま、ファイナルラップへ。そのままバイロンが逃げ切り、今シーズン3勝目に一番乗り。通算13勝目を挙げた🏆。

 ラーソン、エリオット、ウォレス、ブレイニー、ロガーノ、レディック、ボウマン、ライアン・プリース、ブリスコーのトップ10。ブリスコーや、ベリーはステージ2までに顔を出していたが、何処から湧いてきたんだプリース。ヘンドリックモータスポーツ40年のアニバーサリーに花を添えるトップ3独占だった。

 11位ハムリン、12位エリック・ジョーンズ、14位チャステイン、15位ブッシャー、16位カイル、18位トゥレックス、19位ギブス、22位スアレス、23位オースティン・シンドリック、24位ブラッド・ケセロウスキー、25位ベリー、34位ディロン、35位ベルと言うところ。

 ヘンドリックの代わりにゴードンがインタヴューを受け、バイロンへは、ジェイミー・リトルがインタヴューを務める。地元の優勝でありながら、歓声が微妙だったハムリンと違い、バイロンには大歓声。ヘンドリックで始まり、終わったマーティンズビルだったが、次戦は第6戦のオースティン以来のテキサス・モータースピードウェイで久しぶりの1.5マイルを迎える。