エリオットが破竹のロード4連勝でRound突破(NASCAR第32戦:シャーロット/ローバル) | 日日不穏日記・アメブロ版

日日不穏日記・アメブロ版

gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 NASCAR第32戦:シャーロット(ローバル)「Bank of America Roval 400」。Round Of 12最終戦となる。ラスベガスでカート・ブッシュ、タラデガでデニー・ハムリンが優勝し、Round突破。残り10枠を14人で争う。シャーロット・モータースピードウェイのオーバル部分とインフィールドを使うハイブリッドコース。

 2.28マイル(3.67キロ)を109LAP、248.52マイル(400キロ)を3ステージ(25+25+59)の合計109LAPで争う。1.5マイル(2.4キロ)のインフィールドに作られたコースだけに、不確定要素が多く、予測不可能はサーキットでもある。

 初回の2018年は、首位を争っていたマーティン・トゥレックス・ジュニアとジミー・ジョンソンがファイナルラップでクラッシュし、ライアン・ブレイニーが優勝。2019年はチェイス・エリオットが優勝。エリオットは、2019年のワトキンスグレン、ローバル、今年のデイトナ(ロードコース)と、ロードコース3連勝中。

 通算8勝のうち、4勝がロードコースでロードコース・マイスターの呼び声が高い(ソノマは未勝利)。エリオットが本命との声も多いが、さてどうなるか。レースは、ハムリンとエリオットのフロントロー。カメラに雨粒がついている。史上初のカップシリーズでのウェットレースの開始になる。

 ターンは17、フューエルウィンドウは、35~37LAP。1、2ステージは走り切れる計算にはなる。グリーンフラッグ。ブラッド・ケセロウスキーがハムリンとエリオットをパスしてトップに立つ。3LAPにエリオットがハムリンをパスし、2位に復帰。その背後には、ケビン・ハーヴィックがいる。

 4LAP、マーティン・トゥレックス・ジュニア、ハーヴィックに続き、ハムリンを捉えたタイ・ディロンが3位に浮上。このコンディションに適応しているのか?8LAPにアウトからエリオットがケセロウスキーを抜いて、リードチェンジ。9LAPにトゥレックスも続き、2位に。10LAP終了でコンペティションコーションが入る。リードラップカーが一斉にピットイン。

 エリオット、トゥレックス、クリント・ボウヤー、ケセロウスキー、ウィリアム・バイロンのトップ5で、13LAPにリスタート。アウト側スタートのトゥレックスがトップ、ボウヤー、エリオットが続く。ボウヤーがトゥレックスをパスし、リードチェンジ。一気に後続を引き離してゆく。16LAP、マット・ディベネデットにプッシュされ、ライアン・ニューマンがスピンするもノーコーション。

 17LAP、クリストファー・ベル、ジョンソンがピットイン。20LAPにケセロウスキーがピットイン。トップを快走していたボウヤーをスリックタイヤの賭けに出たタイ・ディロンが猛追、すぐ背後に迫る。21LAPにリードチェンジ。ピットインしたばかりのハムリンがグラスに突っ込み、脱出できたものの、大きくタイムロス。23LAP、大きく順位を落としていたエリオットがピットイン。

 23LAP、スピン、クラッシュしたジョン・ハンター・ネメチェックがグラスから脱出出来ずに、そのまま2回目のコーション(最終的には脱出した)。上位にいたボウヤー、トゥレックス、カイル・ブッシュらが、この間にピットイン。カイル、トゥレックス、ボウヤーの順でピットアウト。

 25LAP、タイ・ディロンとディベネデットのフロントローでリスタート。そのままステージ1は、タイ・ディロンが制し、ベル、ディベネデット、バイロン、ティミー・ヒル、ニューマン、ライアン・ブレイニー、ジョーイ・ロガーノ、バッバ・ウォレス、エリック・ジョーンズのトップ10。

 晴れてきたと思ったが、まだまだコースの所々では雨が降り続いている。タイ・ディロンをトップに走り切ったトップ勢がピットイン。ハムリンや、ケビン・ハーヴィックの姿も見える。ベル、ディベネデット、バイロン、ニューマン、ブレイニーのトップ5で4(29)LAPにリスタート。

 ベルがリード。バイロン、ディベネデットが追う。5(30)LAPにバイロンがインからベルを捉え、トップに立つ。バイロンがコースアウトするが、辛うじて立て直す。ハーヴィック+56、ケセロウスキー50、エリオット+46、ロガーノ+43、トゥレックス+28、アレックス・ボウマン+27。

 ここから下がカットライン。カイルー27、オースティン・ディロンー42、ボウヤーー45、エリック・アルミローラー51。ロードコースであることを考えると、カットライン下のドライバーは、優勝が必須。優勝しているカート・ブッシュ、ハムリンを除けば、ハーヴィック、ケセロウスキー、エリオット、ロガーノは、ほぼ当確ラインにいる。
 
 9(34)LAP、ターン4で、ケセロウスキーがスピン、ブレイニー、ディベネデットが進路を塞がれ、3台がストップする場面が。大きなクラッシュはないが、スピン祭りが続く。カイルが2005年~19年まで15年間勝利をしていたが、今シーズンは未勝利。ローバルで勝てなければ、コンテンダーから脱落。残り4戦で勝つ可能性は限りなく低い。

 12(37)LAP、バイロンが依然トップをキープ。ブレイニーは1.807秒、ロガーノが2.683秒、エリオットは11.617秒、ボウマンが13.042秒差のトップ5。15(40)LAP、ブレイニーは、バイロンを捉え、遂にトップに立つ。20(45)LAPにハムリンがピットイン。

 ベル、ハーヴィック、ディベネデットがピットインしている様子が映るが、JJ・イエリーがリアを破損してストップしている。21(46)LAP、イエリーは動き出したが、4回目のコーションに。このコーションは3位のロガーノに大きく引き離されていたエリオットには吉と出る。

 トップ勢はステイアウトするが、それ以下のグループがピットイン。バイロン、カイル、カート、コール・カスター、ケセロウスキーのトップ5。24(49)LAP、ブレイニー、ロガーノのフロントローでリスタート。ブレイニーがリード、ロガーノ、エリオット、トゥレックスが追う展開に。

 カイルは、リスタートで左フロントタイヤを痛め、緊急ピットイン。これで万事休すか。ファイナルラップ、ブレイニーをエリオットが追い、ロガーノは後退。ハムリンはスピンを喫し、大きくポジションダウン。ブレイニーがステージ2を制し、エリオット、ベル、トゥレックス、ロガーノ、ボウマン、バイロン、タイラー・レディック、マイケル・マクダゥエル、ケセロウスキーのトップ10。
 
 リードラップカーがピットイン。ベル、バイロン、レディック、ケセロウスキー、ハーヴィック、ボウヤー、カート、クリス・ブッシャー、カスター、ジミー・ジョンソンら、ステイアウト組が上位を占める。ピット組最上位のブレイニーが21位、エリオット、ロガーノ、ボウマン、トゥレックスが続く。



 54LAP、ベルとバイロンのフロントローでリスタート。バイロンが先行する。エリオットはすぐにルースホイールでピットインして、大きく順位を落とす。コール・カスターがスピン、ほぼ同時にジェームス・デイビソンとのコンタクトでハムリンがコースアウト。また、グラスへ。59LAP、バイロン、ベル、ケセロウスキー、ボウヤー、カートのトップ5は変わらず。

 64LAP、ボウヤーがケセロウスキーを捉え、3位に浮上。もちろん、カイル同様、ボウヤーも優勝出来なければ、Round Of 8への進出はない崖っぷち状態。65LAP、タイ・ディロンがグラスへ。今度は動けず。6回目のコーション。バイロン、ベル、ケセロウスキーはステイアウト。ボウヤーを先頭にピットイン。

 バイロン、ベル、ボウヤー、ジョンソン、ハーヴィックのトップ5で、68LAPリスタート。ボウヤーがベルを捉え、2位に浮上。69LAP、18位を走っていたオースティン・ディロンがカイルに追突され、スピン、クラッシュして7回目のコーション。これが最後のピットストップと判断して、リードラップカーが一斉にピットイン。

 カート(+4)、エリオット(+5)、ロガーノ(+3)、トゥレックス(+6)、エリック・アルミローラ(+10)。タイヤの表示はなかったんだけど、トップ10までが、大幅に順位を上げていることを考えると、2タイヤチェンジ。フューエルオンリーのマシンはいるかどうか。トップのバイロンは、確認する限り、4タイヤチェンジで順位を下げてます。

 ブレイニー、リッキー・ステンハウス・ジュニアのフロントローで、73LAPリスタート。すぐにステンハウスは、ウォレスにプッシュされ、スピン!後方も混乱しながらレースは続行。ブレイニーに続くのは、ライアン・プリース。リプレイの間にトップのブレイニーが単独スピン!グラスはぬかるみ、ブレイニーも後続車に行く手を遮られ、身動きが取れず、一気にポジションダウン。

 これでプリース、ボウマン、ロガーノのトップ3。ブレイニーはピットインし、フルサービスを受けています。いつの間にか、エリオットがジョーンズを捉え、4位に。ボウマンはプリースを抜くそぶりを見せず、ライアン・プリース・レーシングスクールに(GAORA風)。79LAP、カイルがジョーンズを抜いて5位に浮上。ただ、まだ4台を抜かなくてはいけない・・・。

 82LAP、ボウマン、エリオットのプレッシャーに耐え切れず、プリースが挙動を乱す、2台がパスして行き、リードチェンジ。84LAP、遂にボウマンがエリオットにリーダーを明け渡す。85LAP、カイルがロガーノを抜いて3位に。残るは、エリオットとボウマンのヘンドリック2人。生き残るには彼らをパスするしかない。

 86LAP、でっかいデブリがコース上に落ちていて、8回目のコーション。コーションラップ中にマット・ケンゼスがタイヤバリアに突っ込んでいる。デブリが先か、クラッシュが先か?リードラップカーがピットイン。カイル、ベル、ハムリン、ジョーンズが追随し、サイクルが違うブレイニーまでのトップ5はステイアウト。

 ブレイニーを除く、ベル、ハムリン、ジョーンズのトヨタ勢は、Round Of 8に進出しているか、コンテンダー外。カイルのサポートという意味でのステイアウト?。ブレイニーは、先だってのピットで4タイヤチェンジをし、フューエルに問題ないので、まだ戦えると判断したか。

 エリオットは、その後ろの6番手にいる。カイルとベルのフロントローで90LAPにリスタート。が、ベルが大ブレーキでイン側のハムリン、ブレイニーを足止め。カイルがリードし、ブレイニー、ハムリン、ベルが続く。アウト側3列目スタートだったエリオットは、その後ろ。

 92LAP、カイルがウェット路面でバランスを崩し、ジョーンズが抜いてしまう。肝心のカイルがトップでなくなってしまえば、ステイアウトの意味がない。カイルのすぐ後ろには、既にハムリンをパスしてであろうエリオットが。エリオットはあっさりパスし、2位に浮上。エリオットは、ジョーンズも難なく捉え、トップに立つ。

 95LAP、カイルはカートに続き、ロガーノにも抜かれて5位に後退。ただ、カイルには、これしか手がなかったのだから、賭けに出たのは仕方ない。ロードコースで20周逃げ切ること自体、無理筋ではあったのだが。98LAP、ブレナン・プールが、サスペンショントラブルでマシンをストップ。9回目のコーション。

 ハーヴィック、ケセロウスキー、ハムリン、ニューマンらがピットイン。タイ・ディロンは、プールのストップでコーションを見越してピットインを試みたものの、直前でランプが変わり、断念。入れれば流れが変わったかもしれなかったが・・・。100LAP、エリオットとジョーンズのフロントローでリスタート。

 エリオットがリードを守り、ロガーノがジョーンズをパスして2位に。一度はブレイニーがカートの前に出るものの、そこはタイヤの差、カートが抜き返す。105LAP、カートがジョーンズをパスして3位に。108LAP、カートとトゥレックスがコンタクトし、2台ともスピン。その間隙を突いて、ジョーンズが3位を奪還。

 マイケル・マクダゥエルや、ニューマンのスピンもあったが、コーションは出ず。そんな喧噪も関係なく、エリオットはロガーノにセーフティリードでファイナルラップへ。そのままエリオットがトップでチェッカーを受け、今シーズン3勝目。通算9勝目でRound Of 12を勝利で突破した。

 ロガーノ、ジョーンズ、カート、ブレイニー、バイロン、トゥレックス、ボウマン、カスター、ボウヤーのトップ10。11位ハーヴィック、15位ハムリン、16位アルミローラ、18位ケセロウスキー、19位オースティン・ディロン、30位カイルに終わっている。これで、ディフェンディングチャンピオンのカイル、ディロン、ブレイニー、ボウヤー、アルミローラの4人が脱落。

 これでRound Of 8は4000ポイントにリセットされ、ハーヴィック67、ハムリン54、ケセロウスキー35、エリオット27、ロガーノ22、トゥレックス17、ボウマン9、カート6で、戦うことになる。エリオットは、ロードコース4連勝。来シーズンはロードコースが6つと倍に増えるため、この連勝がずっと伸びるとは思えないが、NASCAR屈指の<マイスター>であるのは間違いないだろう。

 ただ、本人にとっては、連勝記録より、プレーオフポイントを5、加算できたのが大きい。プレーオフもあと4戦。Round Of 8を突破すれば、これまでのポイントをリセットして、フェニックスでチャンピオンシップを争うことが出来る。24歳で悲願のチャンピオン獲得。それを賭けた3戦がこれから始まる。