PPの琢磨が謎の失速、ラップダウンのパワーが奇跡の3勝目(インディカー第14戦:ポコノ) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 インディカーシリーズも残すところ第14戦:ポコノを含め、残り4戦。最終戦のソノマを除き、ゲートウェイ(ショートオーバル)、ワトキンスグレンと3週連続でのレース開催。

 

 ポコノレースウェイは、ペンシルベニア州ロングポンドにあり、1971年に創業。NASCAR、インディカー(当時はUSAC)ともに1年目から開催され、ペンスキーは71年のマーク・ダナヒュー(1937~75)が初代のウイナーになっている。

 

 両カテゴリーとも当初は、500マイルレースだったが、NASCARは、2012年以降は、400マイルに短縮。

 

 インディカーでは、インディ500と並ぶ500マイルレース。2.5マイルを200LAP。ピットウィンドウは、30LAP。GAORA実況は、松田さんと、年1回登場の小倉さん。

 

 インディ500の大クラッシュで骨盤骨折で、最終戦:ソノマに復帰を匂わせていたセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン・レーシング)に出走許可が出て、次戦:ゲートウェイから復帰があるかも・・・という話がある一方、ミカエル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)がリリースされ、セバスチャン・サベードラがポコノを走り、ワトキンスグレンとソノマは、ルーキーのジャック・ハーベイ(インディ500のみ出走経験あり)が走るという。

 

 スーパースピードウェイでチャンスがあると仄めかしていた佐藤琢磨が7回目のPPを獲得。シモン・パジェノー、チャーリー・キンボール、トニー・カナーン、ウィル・パワーのトップ5。

 

 GAORA実況では、トリッキートライアングルってワードを初めて聞いた気がするが、オープンホイールだとポコノは速い。ライアン・ハンターレイの大クラッシュをして、137Gというトンデモない負荷がかかったという。

 

 足を引きづっていたハンターレイだが、ドクターチェックを受け、21位で出走、ポイント2位のエリオ・カストロネベスは20位に沈んでいる。

 

 スタートは、7、8ワイドに広がったが、琢磨はトップを守ったものの、その後は、どんどん順位を下げていく。最初は実況席で、「ずっと前走るより、その方がいいかもしれませんね」「燃費も節約出来ますし」なんて呑気に喋っていたが、そんな状況じゃない。

 

 8LAPには、9位に落ち、16LAPには、15位にまでドロップ。「210マイルに届かない」「あまりに遅い」と実況席もどんどんトーンダウン。

 

 23LAP、エスティバン・グティエレスがウォールにヒット、そのデブリで1回目のイエロー。ここで全マシンがピットイン。アレキサンダー・ロッシ、パワー、トニー・カナーン、スコット・ディクソン、ジェームス・ヒンチクリフのトップ5。

 

 小倉さん情報で、メキシコでインディカーを開催する方向で調整が進んでいるとか。チャンプカー時代と解説されていたが、2001年~2006年までメキシコで開催実績があり、前半は、CART、後半はチャンプカーでの開催となっている。

 

 今のインディカーは、アメリカ、カナダでの開催に限られているので、ブラジル、日本が消えた今、メキシコ開催が実現すれば、実に嬉しいのだが。

 

 

 

 

 28LAP、リスタート。カナーンがリードし、パワー、ディクソン、ジェームス・ヒンチクリフにロッシが迫る。30LAP、ディクソンがカナーンをパス。パワーをヒンチクリフ、グラハム・レイホールを抜いていく。さらにロッシも続き、ホンダ勢が上位を独占。

 

 ディクソン、カナーン、ロッシ、ジョセフ・ニューガーデン、グラハム・レイホールの順だが、46LAP、ロッシがカナーンをパスし、48LAPには、ヒンチを捉え、2位に。

 

 55LAP、ディクソンが、56LAP、ニューガーデン、57LAP、ロッシ、カナーン、ヒンチクリフ、琢磨がピットイン。ディクソンはトップを走り続けて、フューエルが厳しくなったか?

 

 60LAP、ディクソンがリードを守り、ロッシが0.149秒差、ヒンチクリフは0.472秒、ニューガーデンが1.072秒、カナーンは1.272秒差になっている。

 

 直後にロッシがディクソンをパス。ディクソンは64LAPにヒンチクリフにもパスされ、3位にドロップ。またディクソンがロッシをパスして、トップを奪還。目まぐるしいリードチェンジが続く。

 

 67LAP、パワーがフロントノーズを交換に緊急ピットイン。「パワーはもう完走を狙うしかないですねぇ」と村田さんも白旗。

 

 76LAP、ディクソン、ヒンチクリフ、ロッシ、シモン・パジェノー、カナーンのトップ5。ハンターレイは7位、エリオが9位、ニューガーデン10位、琢磨が15位、パワーは1周遅れの21位だ。

 

 83LAPにディクソンが入り、アンダーグリーンのピット開始。85LAPもパジェノー、86LAP、ニューガーデン、カナーン、87LAP、ロッシ、ハンターレイ、レイホールがピットイン。

 

 88LAPにピットへ入ったヒンチクリフはピットボックスをオーバーしてしまい、クルーにマシンを戻され、大きくタイムロス。

 

 リーダーは再びディクソンに。100LAP、ハンターレイがロッシをパスして、遂にトップへ。もうあまりにリードチェンジが多すぎて書ききれない。ディクソン、レイホール、ニューガーデンが続く。

 

 102LAP、3ワイドでヒンチクリフがバランスを崩したものの、辛うじて立て直す。が、順位を大きく落とす。

 

 104LAPにロッシがリーダーになるが、112LAPにディクソンがピットインし、再びアンダーグリーンのピット開始。114LAP、パジェノー、116LAP、レイホール、ロッシ、ハンターレイが入ったが、その間に、サベードラが単独クラッシュし、2度目のイエロー。

 

 ピットオープンすると、エリオ、ニューガーデン、マルコ・アンドレッティ、ヒンチクリフ、JR・ヒルデブランド、琢磨がピットイン。

 

 123LAP、ハンターレイ、レイホール、カナーン、ディクソン、ロッシのトップ5でリスタート。レイホール、カナーンがトップ争いをする中、ヒンチクリフとヒルデブランドが接触し、2台ともウォールにハードクラッシュ!3回目のイエロー。

 

 この間にパワーが今度はリアガードを交換。リスタート直後だが、トップオフ。132LAP、カナーン、レイホール、ハンターレイ、ロッシの順でリスタート。

 

 500マイルレースで70LAP近くあり、ポジション争いが激しく続く。琢磨も一時は7位に上がるが、再び順位を落としてゆく。144LAP、パワーはいつの間にかリードラップの3位にまで順位を上げている。

 

 

 

 150LAP、ディクソンがピットイン。どのマシンももう1ストップ必要で、序盤はフューエルが厳しかったディクソンも、これで他のマシンと同じ条件になる。

 

 151LAP、琢磨、152LAPにレイホール、カナーン、パジェノー、155LAPにハンターレイがピットイン。

 

 157LAP、パワーが依然トップで3、119秒差、ニューガーデンは6.148秒、マルコが6.840秒、ギャビー・チャベスは8.602秒となっている。

 

 162LAP、パワーがピットに入るものの、そのままポジションをキープしたまま、リードを重ねる。アンダーグリーン、ピットと2回のリペア、イエロー時のピットでフューエルを補給にもかかわらず、いくら最速ラップを連続させたとは言え、トップに浮上するとは驚きだ。

 

 163LAP、パワーがカナーンに4.268秒差をつけ、トップを独走。ここまで差があるとアウトラップも問題ない。

 

 パワーのフロントノーズを交換した際に、「パワーはもう完走を狙うしかないですねぇ」とコメントした村田アナも、「(あのコメント)消せませんかね」と冗談めかして言うが、いくら500マイルレースとは言え、信じ難い。

 

 172LAP、琢磨がラストピットイン。177LAPにディクソン、178LAPにパワーが入るが、フルサービスで7.0秒の早さでピットアウト。

 

 181LAP、カナーン、ハンターレイ、レイホール、182LAPにロッシ。183LAPのニューガーデンは、何と5.4秒という驚異的なタイムで送り出す。まさにペンスキーマジックだ!

 

 パワーを218.325マイル(350キロ弱)という猛烈なスピードでカナーンが追い上げたが、187LAP、ロッシ、ニューガーデンにパスされ、失速。

 

 まだラストピットを済ませていないマルコは、スプラッシュで、トップ3圏内でのフィニッシュを目指したいところだが、191LAPのマルコのピットはスプラッシュにもかかわらず、7.0秒・・・。

 

 これには実況席も、「やる気がない」と失望感露わ。パワーのトップは変わらないが、ニューガーデンとの差は、0.462秒、ロッシが0.668秒とかなりの僅差。

 

 195LAPには、ニューガーデンがパワーに何度も仕掛けるが、パワーは大胆にイン側を走り巧みにブロック。そのままパワーが逃げ切り、今シーズン3勝目。

 

 インディGP、テキサスに次ぐ勝利で、ポコノは2年連続優勝。500マイルレースはフォンタナを含めて3勝目となり、通算32勝(チャンプカー2勝含む)は歴代9位。

 

 パワー、ニューガーデン、ロッシ、パジェノー、カナーン、ディクソン、エリオ、ハンターレイ、レイホール、カルロス・ムニョスのトップ10。琢磨は最後まで、浮上出来ず13位。

 

 ニューガーデンは494ポイントで、ディクソンに18ポイント、エリオには22ポイント差でトップを守った。優勝し、452ポイントとなった5位のパワーまでが現実的に、ダブルポイントのソノマでの逆転可能な所だろう。

 

 ペンスキー4台とディクソンの争いは、おそらく最終戦まで続きそうだ。