半年間の欧米歴訪中に当時の皇太子だった陛下がGPを観戦(1953年ドイツGP、動画) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 天皇陛下が、皇居内で70歳以上のドライバーが自動車運転免許を更新する際に義務付けられている高齢者講習を受けられたということが報道されて話題になっている。運転されるのは、皇居内に限ってであるという。

 さて、陛下が免許を取得されたのは1954年だと同じ記事にある。その前年、53年に皇太子だった当時の陛下は、六ヶ月間の欧米歴訪中。53年のドイツGPも観戦されていたという。

 このドイツGPで優勝したのが初代F1チャンピオンであるジョゼッペ・ファリーナ。以前ファリーナについて書いた時に、そのことにも触れたのだけれども、今回検索してみたら、ドイツGPの動画が見つかった!

 17分間の動画で、8分過ぎにサーキット入りして、関係者と握手。15分40秒過ぎにカメラを手にされ、16分30秒過ぎにファリーナと握手、と3回陛下の姿が映っている。

<1953 F1 German Grand Prix @ Nurburgring Nordschleife (Full Highlights Show)>



 動画も、レースのダイジェストと云うだけでなく、ドキュメンタリーのように作られていて、当時のF1の様子が良く分かる貴重な映像。

 ニュルブルクリンクの23キロ近いサーキットの様子もよく分かる。なるほどこれは過酷なコース。予選でさえ、PPのアルベルト・アスカーリが10分を切るのがやっと。それを18周。3時間以上走るのだ。

 あまりにも体がむき出しで観ているこっちが怖くなるほど。さすがに60年前のレースだから、表彰台に登ったファリーナ、ファン・マヌエル・ファンジオ、マイク・ホーソーンとも故人になっているが、50年代に亡くなったドライバーも少なくない。
 
 F1に限らず、他のカテゴリーのレースやテストで命を落としたのではないだろうか。

 6位までに入賞した中で健在なのは、当時23歳だったスターリング・モスただ一人。まさに歴史の生き証人だ。