テキサス、ミルウォーキーと続くオーバル3連戦の最後を飾るナイトレース、アイオワ。雨による1時間遅れでレースはスタート。
シボレー勢が上位を独占する中、PPを獲得したフランキッティが、グリーンフラッグが振られる前にエンジントラブルでリタイア。ポール不在のままレースが始まり、序盤はカストロネベスがリード。
ポイントリーダーのウィル・パワーが無理なブロックで接触、リタイア。終盤に2位につけていたヒンチクリフがリタイアしたため、ポイントリーダーをかろうじて守ったものの、オーバルでは散々な成績に終わり、序盤戦の勢いを完全に失った感が。
加えて、テキサスに続くこうしたブロック行為は、2年連続でポイントランキング2位の選手がやることじゃない。「見えなかった」というコメントが何とも虚しく聞こえる。
終盤にスコット・ディクソンがトップに躍り出るものの、アンドレッティのライアン・ハンターレイ、マルコ・アンドレティに次々と抜かれ、4位がやっと。
<2012 Iowa Corn Indy 250 Highlights>
終盤の見せ場は、チームメイト同士であるハンターレイとアンドレッティの争いと最後尾から追い上げたシモン・パジェノーの快走。ルーキーらしからぬ会心の走りでディクソンに次ぐ5位で、上位に食い込む。
ハンターレイはこれで連勝。ポイントランキングでもパワーに僅差に迫り、ペンスキー、ガナッシとともにアンドレッティも“第3極”に浮上。
安定した走りで、7位完走を果たしたバリチェロも光った。
琢磨選手は、速さを見せられないまま、忍耐のレースで12位完走。インディ500から続いていた連続リタイアを5で止め、悪いなりに最善の走りを見せたと思う。
次のトロントから、ロード・ストリートコースが続き、パワーも息を吹き返してくる筈。どうやら、3強を中心に優勝争いが繰り広げられそう。波乱の連続で、いかにもアメリカのモータースポーツらしい醍醐味を堪能させてくれたレースだった。