季語★ 春時雨・・はるしぐれ
ぞうきんでねこふくはるのしぐれかな こばやしせいのすけ
春の時雨といっても、まだ寒さの残るころのことでしょうか。出入りする猫が濡
れて帰ってくれば、その背を拭いてやりたいような冷たさなのでしょう。
はっと思って手にするのは、その辺に置いてあった雑巾です。というより、そのために、いつもそのあたりへ置いてあるのかもしれません。
動物の強さはあるにしても、そろそろ老いが見えてきた猫かもしれません。
おとなしく拭かれている猫と飼い主の、愛情交歓の場面です。