私の父方のルーツは
秋田の内陸部の湯沢にある。
造り酒屋だった。
元々は、四国に住んでた商人だったとか。
名字帯刀を許されていたようで
身分としては低いが力は持っていたらしい。
で、
戦乱に翻弄されて
栃木〜茨城など北関東に逃れ
(この辺りの土地には名字と同じ地名がある)
最終的に秋田の地へ。
父方の祖父はこの造り酒屋の三男坊。
酒屋の息子なのに下戸だった。
祖母と駆け落ちして上京したそうだ。
それぞれに家庭があり子供もいて。
(祖父の方にも子がいたのは、
先日家系図を見て知った!
知らない親戚はいるのだろうなぁ。。)
祖父は勘当されたので、
私の父も私も
この本家には足を運ぶことはなかった。
いつか、この造り酒屋の酒蔵を
訪れてみたいと思っていたが
廃業したのでもうそれは叶わない。
柳川で
北原白秋記念館に行きたいと
強く思ったのは、
白秋の実家が
造り酒屋だったという事も
行く事が叶わなかった
秋田の造り酒屋に
想いを馳せることができるかなと
思ったから。
白秋の生家は
土間があり
酒を入れる桶があり
使用人たちが食事した部屋
番頭さんの部屋 など
細かく分かれていた。
祖父の生家の造り酒屋も
たくさんの人で賑わい
そこで醸された酒は
飲む人を喜ばせたのかもしれないと
想いを馳せた。
父はよく言ってた。
「あの酒は不味いんだ」
それは多分
そうでも思わなければ
いられなかったのかな と、
今なら思える。