2025年6月
兼題:昼顔(小昼顔、浜昼顔) 当季雑詠
出題者:素頓
【昼がほや煩う牛のまくらもと 蕪村】
ピンクの花は小型の朝顔を思わせ、日中に開花して夕方にはしぼむ。
細いつる状の茎が他の草木や金網のフェンスなどにからみつき広がってゆく。
曇天、雨天には閉じたまま。海岸の砂地に生えるのは浜昼顔。
昼顔や身に合うう場所をえらびをり 泰山
候補者はどこにも顔を出す
こういう見方もあったのか
*中七の「合うう」はタイプミスで「合う」。
読み手は議員候補者と昼顔を重ねていますが
都議選主役の句「都議選やひそりと雑に昼顔は 泰山」とお詠みです。
候補者も昼顔もどこにでも顔を出す、どこででも生きていける丈夫さ、身分をわきまえないなど一緒なのかな?
夏越や紫テントの野外劇 泰山
季語はテントか夏越か
「なごし」でしょうか
*新宿花園神社境内特設紫テントにて「愛の乞食」「アリババ」上演中とか。
昼顔の夕陽を浴びて恥じらいし 素頓
だんだんピンク色になる
桃色に染まってました
*夕日に見せる羞恥心。ピンクは恥じらいの色?
昼顔の路傍にそよぐわが住処 素頓
閑静な住宅街にお住いのようで・・・
何となく高級住宅地では無さそう
*下五の「わが」は昼顔のこと?
♪のどかなりや 春の空 花はあるじ 鳥は友~(埴生の宿)
昼顔や野辺に武将の五輪塔 鳥閑
それらしい場所を選んだ昼顔にまる
だけど死なば全て終了です
*取り合わせが良い名句と評価、◎2〇3の最高得点句に文句なし。
茅花流し廃業の店また一軒 鳥閑
そして町は無くなりました。
石巻も、今更開拓もなし、家に閉じこもるだけ
*作者から「変わった季語でご迷惑をお掛けします」とのことでしたが、
「茅花流し(つばなながし)」、好評でした。
昼顔や耳に残るはあの警報 摩天
空襲警報を知る世代か
3.11です
*災害注意報、詐欺被害注意報、津波警報、熱中症警報などなど警報鳴りやまず。
嬉々として田植えの園児空蒼し 摩天
大人公認の泥遊び
責任がないからね
*遊びから学ぶ、青空のもと体験学習。
昼顔をそっと撫で行く海の風 一兎(呆兎)
浜木綿でもいいですね
浜昼顔ですね
*上五を「浜昼顔」としたら下五の「海の風」に付きすぎてしまう。
付き過ぎを避けて「昼顔」に。
仙人掌(サボテン)や花咲くまでの幾星霜 一兎(呆兎)
頑張れサボテン
竹の花は120年毎に
*買って25年目に花、このニュースを俳句に。そして25年後も楽しみ。
昼顔の光りを洗い通り雨 碧水
光を洗う、がユニーク
中七が難解です
*昼顔の光とはよくわからないけど・・◎1〇3と高得点。
ボランティア一仕事終え冷奴 碧水
冷奴が良いです。
ついでに冷酒も一杯
*「俺は卯の花と冷し酒にしてくれ」「こっそりと冷ワンカップ」など、
冷奴だけでは済まないようです。
昼顔や朝から土手に清掃員 鈴蘭
猛暑にご苦労さまです
昼顔はぬかないで
*涼しいうちに雑草除去。昼顔、マーガレット、ツメ草など可憐に咲く花多し。
夏めくや古を連呼して米騒動 鈴蘭
古米、古古米、古古古米・・令和の米騒動
米騒動原因はなんだったのでしょうか
*100年前にスペイン風邪は令和になってコロナウイルス、
大正時代の米騒動も令和になってまた米騒動。流行も騒動も繰り返し。
★★ コメント賞 ★★
昼顔の橋のたもとや妹一人 素頓
「休憩してます」ゆめさま。
昼顔と顔突き合わせ寝そべりぬ 鳥閑
「休憩してます」のゆめさま、両方にコメント大賞。
(ゆめさんは句会欠席のため「休憩してます」とコメント欄に表記、
そこにコメント大賞は石の会らしさ。)
昼顔と顔突き合わせ寝そべりぬ 鳥閑
「熱中症の高齢者発見、救急車を・・・」の一兎(呆兎)さま、コメント賞。
昼顔の夕闇に閉ずひっそりと 素頓
「これが真っ当な生き方」の鳥閑さま、コメント賞。
昼顔の校舎の隅に身を寄せて 一兎
「隠れタバコでも」の鈴蘭、コメント賞。
ボランティア一仕事終え冷奴 碧水
「ーを+して17に」の鈴蘭、コメント賞。
(一仕事(ひとしごと)をボランティアにのばし棒をつけボランティアーと文字数合わせしたとばかり・・。)

