2025年5月
兼題:卯 当季雑詠
出題者:呆兎
<卯・うさぎ>
「卯」という漢字を使って詠む。
卯(十二支の4番目)、 卯月(旧暦の4月) 卯の花(空木ウツギ) 卯の花(おから)
卯波(初夏のころに立つ波)など、
珍しい使い方で卯酉圏(ぼうゆうけん)、卯雲(ぼううん)、美々卯というのもありました。
裏路地の卯波てふ屋に紫木蓮 泰山
「卯波てふ屋」いい句だけど中七に苦労したかな
とうふ屋さんですか?・・・素頓さまコメント賞
*「てふ屋に」を「てふ店」に変えて「裏路地の卯波てふ店紫木蓮」でいかが。
「戒名は真砂女でよろし紫木蓮 鈴木真砂女」が浮かびます。
マーラーは音の難しはじけ豆 泰山
マーラーの曲はわかりずらいということ?はじけ豆は季語?
マーラーの4番、夏の葉っぱの騒がしさが軽快でこころよかった
*「音の難し」は理解が難しい。
季語ははじけ豆、ソラマメのことです。
家問えば卯の花垣の先という ゆめ
そして卯の花とは?と聞き
実は卯の花垣を見たことがないので、これでは分からない
*教えてもいいけど、ストーカーではありませんよね。
夜の雨に柿の花数多落ちけり ゆめ
柿の花夜来の雨に落ちにけり
柿の花数多落ちけり夜の雨
*下五「落ちけり」か「落ちにけり」か?
上記コメントのように柿の花を上五にして語順を変えることですっきりします。
卯の花の上ぼりて雲の悠悠と 素頓
そうか雲は卯の花の化身か
「卯の花」が上るとは?
*雲となり悠々空に浮かびたい・・卯の花の夢
衣更え腕たくましき女学生 素頓
何も言うまい
そのとおりです
*重量挙げや砲丸投げで活躍の女学生かな?
その健康美に〇5と高得点句に。
<卯波>
卯波寄する浜に真砂女の恋の影 鳥閑
いい句。「上五」の「る」はない方がいいか
あえて上六にしたことの是非
*恋多き人、したいことした人生の真砂女さんへ敬意の◎1〇2を。
「卯波寄する浜」と続けたい、上六には理由がある!!
夕薄暑旧街道の総菜屋 鳥閑
懐かしき故郷の景色です
まだ潰れずに営業しているとは
*もちろん卯の花を買いました。それとメンチカツも。
断崖に聳えるチャペル卯波寄す 摩天
何故そんなところに、逃亡禁止。
流されないことを祈る
*五島列島での思い出の句。
卯浪呼ぶ真砂女嘆きの一句とや 摩天
何故嘆くあなたの人生大成功・・泰山さまコメント大賞
卯波をみて喜んでいるのにね
*嘆くのは彼をとった方?とられた方?
「羅や人悲します恋をして 鈴木真砂女」
「あるときは船より高き卯波かな 鈴木真砂女」
句になりて卯の花腐し苦にならず 一兎(呆兎)
其処に至るまでは苦界です。
苦にならずよく考えた
*句のク、腐しのク、苦のクの3重クに二重マル。
卯波てふ居酒屋句会紫木蓮 一兎(呆兎)
同じ感性に乾杯です。
あー卯浪されど卯浪や石の会
*石の会思い出の「卯波」を上手くまとめ◎1〇4の最高得点句。
<卯の花・ウコンウツギ>
卯の花やかばんの名前レモン組 碧水
幼稚園の遠足。かわいい
可愛いから〇
*名前が名札ならカバンのブランド名とは思わない。
「卯の花やかばんの名札レモン組」
目玉焼き焦がし卯の花くだしかな 碧水
お腹の不調にならなければ・・・
くだしましたか
*目玉焼きも作れないの、目玉焼きくらいできないとね、と厳しい声。
「オムライス丸く仕上がり朧月 碧水」とオムライスは上手くできました。
春愁銀座卯波の煮ころがし 鈴蘭
懐かしき石の会の思い出
そう云えば里芋は毎回注文した
*「春愁や」として切った方がよい。「春秋や銀座卯波の煮ころがし」。
山椒の芽のせて卯の花小鉢かな 鈴蘭
この場合は日本酒でしょう
日本酒の辛いのがあいますね
*お酒好きの石の会だから〇5もいただきました。
<卯の花・おから>
★コメント賞★
卯の花や手のひらほどの愛受けて 碧水
「大仏の手か」・・素頓さま
*小さいと思うことなかれ、大仏の手なら大きな愛です。
心身の弛みしままの卯月かな 鳥閑
特にお腹の弛みが悩み・・鈴蘭
*「弛み」の読みを「たるみ」と読み違えたこともあっての賞。
<北海道:静内二十間道路の桜>




