2024年9月

兼題:敬老の日  当季雑詠
出題者:摩天



敬老の日は9月15日でしたが
平成15年に改訂され9月の第3月曜日になりました。
多年にわたり社会に尽くしてきた高齢者を敬愛し、長寿を祝う日です。
日本の高齢者(満65歳以上)は3625万人だそうです。

今月は素頓さんと一桂さんが投句・選句を、摩天さんが選句をお休みしました。


カステラの届くこの町敬老日  泰山
新宿区は壽御祝金が出ます
財政豊かで良いですね
*高齢者に文明堂のカステラを配る新宿の某町内会、カステラ欲しさに引っ越そうかな。

時はやし数へ傘寿の敬老会  泰山
ほんと!あっという間
数えない、数えない
*ボーっとしてられませんね。

敬老日ひとりランチの鰻かな  ゆめ
家族に内緒です。
一人分なら贅沢できます
*「鰻」は夏の季語ですがこの句の場合「敬老日」という季語の邪魔にならない。
〇4の最高得点句。

敬老日隣りの猫が顔を出し  ゆめ
そして黙って去っていく
私も老齢よ
*愛犬家と知ってか遠慮がちに。

この話確か三度目敬老日  鳥閑
気長にお聞きしましょう。それが敬老です。
三度目ならいい方です、数えきれない
*指摘しないこと、その優しさがほしい。◎1〇2の最高得点句。

自治会の赤飯届く敬老日  鳥閑
カステラもいいけどお赤飯もいいね
赤飯かカステラか、悩むところです
*自治会費は払っているし、赤飯くらいは頂戴してもいいよね。



いつの間に婦唱夫随や敬老日  摩天
だからうまくゆくのです
いつの間に?最初からです
*夫唱婦随を婦唱夫随にしているのはかかあ天下という意味なのか
単なる変換ミスなのか、多分前者でしょうね。

開発の進まぬ宅地地虫鳴く  摩天
開発と云う名の自然破壊
地主も泣いています (一兎さまコメント大賞)
*「地虫鳴く(じむしなく)」は秋の季語。
「地虫」とは昆虫の幼虫など土の中に生息する虫。それらは実際には鳴かないが、
夜長に土の中から何とも知れぬ「ジー」という虫の鳴き声がしてくる。
これを「地虫鳴く」という。「亀鳴く」(春)や「蚯蚓鳴く」(秋)と同様の趣向である。
(ネット歳時記より)

百寿祝う敬老の日やわれ傘寿  一兎
長寿の家系
傘寿とて洟垂れ小僧敬老日
*百寿のお母様にお祝いの〇ふたつ

龍淵に潜みてチャリの子の日暮れ  一兎
龍とチャリの子面白い
龍淵に潜む人魚に恋をして
*龍淵に潜む(りゅうふちにひそむ)
春分の頃の「龍天に昇る」に対応するが、同様に秋分の頃の想像上の季語。
(ネット歳時記より)

敬老日派手なパジャマを贈られり  碧水
どうしましょう
それって外出着だよ
*派手な色と言ったらピンクかしら?派手な柄と言ったらハートとかしら?

大正に生れ令和の敬老日  碧水
大正13年生まれが丁度100歳
大正15年が昭和元年。98歳になります
*来年、昭和100年になるそうです。

敬老日ならば特上にぎり寿司  鈴蘭
特上いいなぁ~我は回転寿司
赤飯かカステラか特上にぎり寿司か
*にぎり寿司それも特上ときて〇4の最高得点句。

敬老日趣味は俳句と散歩です  鈴蘭
カラオケと酒を追加願います
素晴らしい、そんな老人に私もなりたい
*◎1〇2でこちらの句も最高得点句。