2021年7月

兼題 「写真俳句2(衆議院議員会館の窓からの議事堂)」 「当季雑詠」

出題者  泰山


(写真:泰山さん)

写真が兼題の写真俳句は2回目です。
人気番組の「プレバト」のように、1枚の写真からいろいろ感じとり俳句を詠む。
お題となった写真は国会議事堂を中心に霞が関の官庁街や皇居にビル群、遠くスカイツリーなどが見え、
日比谷野外音楽堂や百合の花、月見草も見えるような・・
詠み手の発想を読む側が想像すること、これがまた面白い。


☆魑魅魍魎跋扈の館梅雨荒らし  泰山
禅問答にはほど遠し。手書きのできない一句
PCがあるから詠めました。
*跋扈(ばっこ)

☆万緑に大東京を任せをり   泰山
みどりのおばさんの不思議な力
  東京都知事のこと?

☆国会の庭にぽつんと月見草   一桂
風見鶏がそばに、
良心の宿る場所です

☆裏表なき人と居て梅雨に倦む   ゆめ
正直だけでは物足りないのでしょうね
裏表どちらも使えるリバーシブルマンが好き!?(鈴蘭にコメント賞)

☆胸騒ぎ風鈴の音の激しさに   ゆめ
単に風が強いだけです。(泰山さんにコメントユーモア賞)

☆屹立と国会議事堂青嵐   素頓
堂々とゆるぎなく
「屹立と」を「屹立す、屹立の」としてはいかが
*屹立(きつりつ)

☆八層の独楽頂きや雲の峰   素頓
数えたんだ。
丁寧に数えましたところ
「八層の独楽」みつけられますか?ヒントは逆さ独楽。

☆空転の国会嗤ふ夏の蝶  鳥閑
はふはふてふてふ。
ヒラヒラヘラヘラ(鈴蘭にコメント大賞)

☆いつまでも人生半ば半夏生   鳥閑
100歩では、99歩をもって半ばとす
「半夏雨取り替え時期の非常食 鳥閑」こちらの方が良かったかも知れない。

☆噛合はぬ議論延々梅雨寒し   摩天
論点回避のはぐらかしも多し
たまには大人の議論を聞きたいもの
◎1〇4の最高得点句

☆選挙区へいざ蜘蛛の子の散るごとく   摩天
当選しないとただの人
〇5の高得点句と絶好調の摩天さん。

☆議事紛糾百合はローマの昔より   一兎
百合子のこと?結局、理解に至らず
  議事紛糾はローマの昔からと詠みましたが季語が無い。
  二字の季語を探して見つけたのが「百合」。
  調べたらローマの昔からあった。
  これこれと採用したが、議事堂には関係無さそうでした。まして小池君とも・・

☆実刑か議事堂裏の柳蓼   一兎
実刑?蓼(タデ)食う虫も好き好き
実刑判決にうなだれる

☆激論も一息ついてメロン切る   碧水
メロンが良いです。スイカでは品位が落ちます。 激論が出来ればいいのですが。
スイカは秋の季語だったからメロンにしたのがよかった。
◎が2コ届きました。

☆鉢といふ小さな宇宙金魚飼う  碧水
宇宙の大きさを決めるのは…俳人

☆草茂る牛の歩みを真似てみる   鈴蘭
牛歩戦術
「真似てみる」を他の言葉にしてはどう?急に言われても・・(ZOOM句会)

☆雷鳴よ塗りつぶされた真実よ   鈴蘭
中七「塗りつぶされし」として◎ 「よ」「よ」のリフレインがいい
~よ~~よはプレバトの夏井先生の添削でよく使われていて真似てみました。