2020年12月

兼題  「コンビニ」 「当季雑詠」
出題者 摩天

  

「「コンビニエンスストア」の定義は、「飲食料品を扱い、売り場面積30平方メートル以上250平方メートル未満、
営業時間が1日で14時間以上のセルフサービス販売店」を指す。」のだそうです。(Wikipediaより抜粋)
年中無休でたいていのものが揃っていて、トイレをお借りすることも出来てコンビニはとても便利です。


今年最後の句会、本当なら例年通り華々しく(?)忘年句会になるはずでしたが、
10回目のオンライン句会になりました。


凍雲やコンビニ頼りの高齢者   泰山
「コンビニに行くも行かぬも高齢者」
「凍った道、だから老人は近くがいい」
キョウヨウ(今日の用)もキョウイク(今日行く)も満たしてくれるコンビニ。

ファミマローソンセブンと並び暮れの街  泰山
「7・7・5か?」「コンビニ街道」
コンビニ街道775。

コンビニでコロッケを買う冬帽子   一桂
「きっと場違いのおしゃれ帽子なんでしょうか」
「冬帽子、耳当て付き」
手持ちの手ぬぐいで姉さん被りじゃないかしら。

コンビニの灯またたく寒夜かな  ゆめ
「そしておでんをどうぞ。」
「灯りも寒さに震えます」

改札を出てコンビニのおでん買ふ  ゆめ
「一人酒のツマミです」
「カップ酒も」
晩酌の用意ができました。

  

コンビニの勘定台や室の花   素頓
「「室の花」冬の季語、知らなかった。「や」が気になる。勘定台に詠嘆しているようで・・」
「室の花、勉強になりました。勘定台は古いけど」
この句の花はビニールカーテンで仕切られたレジの店員さんのことかもしれない。

山あいのコンビニ灯る冬の暮れ   素頓
「過疎村のコンビニは風前の灯」
「貧しくて、寒くて、淋しくて」

昼飯はコンビニ頼み煤払  鳥閑
「生活実感に溢れている。いい所に目をつけた」
「わかる、わかる」

コンビニは最後の砦冬将軍   鳥閑
「コンビニを背にすれば怖くない」
「兵糧攻めも怖くない」
◎1〇4の高得点句。強い味方がついています。

コンビニの店主師走の顔となる   摩天
「さー儲けるぞ。」
「師走は売り上げ倍増」
◎2〇3の最高得点句で恵比須顔!?

コンビニのおでん横目で見て買へず   摩天
「まっすぐに見なさい、変わるかも」
「なぜか恥ずかしい気がして・・・」

  

このおでんコンビニエンスストアーの   一兎
「ですが、私のつくるものよりはおいしいのです」
「どおりで・・」

コンビニは肉まんあんまんスノーマン   一兎
「スノーマンとは何か 語呂合わせ」
「スノーマンは、まん並び?」
下五は詠む人も読む人も苦しみました。

コンビニで済ます昼食枯蓮(かれはちす)  碧水
「季語がよく効いている。ややつきすぎの感もあるが・・」
「カレハチスに○」「季語が良いですね」

稜線をころがり沈む冬夕日   碧水
「釣瓶落としのようです」
「ボーリング?」
碧水さんは投句すべてに点が入り笑い転げているかな。

コンビニへ着ぶくれ走る味噌を買ふ   鈴蘭
「昔はお隣で借りたりした」
「砂糖は大丈夫?」

停電のタワーマンション星冴ゆる   鈴蘭
「水害に続き停電と御難続き。暗闇のタワーマンションから冬銀河を眺めるのも一興」
「停電のおかげで星座教室」

  


いつものコメント賞に加えて今回は殊勲賞、敢闘賞、技能賞の3賞も授与。
コメント賞は摩天さんから他の3賞は鳥閑さんからです。
コメント賞:「稜線をころがり沈む冬夕日」に「ボーリング?」とコメントした素頓さんへ。
殊勲賞:「ファミマローソンセブンと並び暮れの街」 の泰山さんへ
敢闘賞:「このおでんコンビニエンスストアーの」  の一兎さんへ
技能賞:「コンビニは肉まんあんまんスノーマン」  の一兎さんへ


よいお年をお迎えください。