2019年9月
兼題:「すすき」「当季雑詠」 出題者:碧水 <敬称略>

お月見にはなくてはならない草。花穂が獣の尾に似ていることから尾花という。
穂のつやつやと赤味を帯びた大きな芒を「真緒(ますお)の芒」という。
(文藝春秋発行の季寄せより。)
大甕のまそほの芒老舗店 泰山
「「まそ(す)ほの芒」徒然草188段参照。」
素頓さんの徒然草コメントは「博識で賞」。
「「まそほのすすき」はわかったのですが、上五がついに読めません。」
大甕(おおかめ、おおがめ)でしょうか。
石灰の山無残なり芒原 泰山
「 石灰の山? 秩父の武甲山か?」
「武甲山?」
正解は「武甲山の麓です。」
碧空や風貫きし芒原 素頓
「気持ちよさそう」
「色がみえます」
今日の月雲を払いて孤高なり 素頓
「孤高は面白い表現」
「星を友としよう」

かくれんぼ鬼の彷徨ふ芒原 鳥閑
「行方不明にならないよう」
「戻ってこない」
増水の岸辺にそよぐ芒かな 鳥閑
「台風一過の川辺」
「堤防を守ってね、芒君」
ほつねんと釣人ひとり川芒 摩天
「川の増水にご注意ください。」
「芒と対話して下さい」
タイプミスで「ぽ」は「ほ」でも最高得点句。
台風の去りて太古の闇残す 摩天
「停電長し」
「かがり火炊いて、太鼓叩いて、踊り明かそう」

薄の穂揺れて筑波の峰蒼し 一兎
「揺れては疑問」
「止まったら何色になるのでしょうか」
男(おのこ)喜寿芒の穂にも怖じるかな 一兎
「何故?」
「オジさんですもの」
鈴蘭の「怖じる」のオジつながりコメントでコメント賞。
芒原余生は風にさからはず 碧水
「でも吹き倒されない」
「こう言う人ほど往生際が悪い」
鳥閑さんの往生際コメントにコメント賞。
ぽつねん摩天さんの句と並んでこちらも最高得点句。
白芒かかげて野道下校の子 碧水
「埼玉地方でしょうか」
「おらが村のことじゃて」
白芒(しらのげ)をお調べの摩天さんに「よく調べたで賞」。
*白芒(しらのげ)はイネ科の一年草。薬用植物とあった。

廃苑のすすきひとむら日に映えて ゆめ
「廃れた遊園地のわびしさ」
「廃園とすすきに響きあり」
十五夜の薄を取りに出たものの ゆめ
「この後が知りたいです」
「十五夜のすすき花屋で買うてくる ゆめ」
「芒を取りに行ったら先を越され仕方なく買った」という話で2句作句。
白河の関へと続く芒原 鈴蘭
「昔行きましたね。芒原はよく覚えていませんが・・」
「思い出します」
月餅と尾花二本を供えけり 鈴蘭
「季重なり回避の苦労が見える」
「だんごは品切れ」

私(鈴蘭)は、ススキ、オギ、アシなど見分けられません。
画像の中にススキではないものもあると思います。