2017年12月                      <敬称略>

兼題:「酒」 「当季雑詠」  出題者:一兎  

      

飲み会のような句会、句会のような飲み会の「石の会」にぴったりのお題です。
忘年会を兼ねた句会に石巻から素頓さんもご参加くださり、そしてそしてご多忙の一桂さんからも一句頂戴しまして
いつも以上に賑やかな句会となりました。


長き夜や本と音楽そして酒 泰山

 これはこれは至福のひと時。  いいね、長き夜に乾杯

トンネルの上に碑のあり石蕗の花 泰山

 それで観に上ったの?

友忍ぶ燗酒ほろり落語会 一桂

 落語が好きな友でした。  ほろりいいですね

人の世の暮れる秋なり酒やさし 素頓

 秋とは確かに「人の世」の話。哲学的な一句。  人生の黄落期

昼酒の真っ赤になりし冬の空 素頓

 えっ、もう夕方か  

 

冬帽子二つ並びて屋台酒 鳥閑

 競馬で勝った二人  

★★最高得点句( ^_^)/∀☆∀\(^_^ )★★

冬紅葉浮かべ米寿の祝ひ酒 鳥閑

 優雅な祝い膳。米寿まで生きられるかな・・

好句駄句美酒と美女にて年忘れ 摩天

 石の会の挨拶句故に○ 

ひれ酒の炎妖しき夜の帳 摩天

 夜の蝶、かと思った。




凍てつきし月中天に屋台酒 一兎

 勿論、コップで熱燗  超熱燗で

酒を飲むそろそろ死なせてくれまいか 一兎

 君は長生きして荒廃した日本をみるのだ

新酒の香満つ酒蔵の音楽会 碧水

 何だか酔いそう

ねころびて藤村の詩(うた)にごり酒 碧水

 寝転ばなくてもいいと思いますが



酒粕を炙り熱燗妻の留守 ゆめ

 恐妻家  妻の留守は何をするか判らない。全く油断も隙もなし

うすうすとくるめツツジの返り花 ゆめ

 うすうす、とは色かしら、儚いという事?

サバ缶を不器用に開け今年酒 鈴蘭

 せめて鮭缶にしてください。

冬に入る遠くに見ゆる富士きりり 鈴蘭

 富士は冬が一番

コメント賞の蕪村の句との対比コメントは
句会とその後の句会報告とでご堪能されたことと思いまして
こちらでは敢えて他のコメントを使わせていただきました。



 よいお年をお迎えください。