自由俳句「風薫」の今年前半の活動はまずまずの成果だったと思います。人前で作品を発表することは自分の覚悟でもあります。
さらに、自分の感覚に素直に従って五感を豊かに過ごしていきたいものです。
7月6日(土)に句会がありました。
その日の各作品です。
今回は初投稿の白石 洋一さんの作品から
■ 白石 洋一
主無き庭先の木に梅実る
蕗の皮 むきつ厨より庭の父見ゆ
野菜植え土の渇きに 雨を待つ
ビニールをウネにかぶせや サツマイモ
汗をかく昼の散歩に枇杷実る
梅雨来たりズボンの裾折る散歩かな
ラジオ聞く午後穏やかに 休日過ぐ
三十年越えて友との酒旨し
■ 大倉 美和
雨上がり 梔子(くちなし)香り 月白し
母寝込む 大きく実る夏野菜
■ 高山 昌子
琵琶の実を食みて元気に誕生日
冷麦や色取り合戦 孫に笑み
母墓石 蛙遊ぶや愛おしき
■ 田代 由美子
蛍舞う光はかなき叔父は逝く
腰伸ばし見上げる空やざるの梅
梅雨の華 傘や紫陽花子らの声
すだれ越し 蛸とビールの半夏生(はんげしょう) ※今年は七月二日が半夏生
初曾孫 抱きし父母 風涼し
■ メリヤ(投稿)
炎天下 日陰を走りしサッカー部
静けさにコトリと届きぬ 暑中見舞い
水底に 田螺(たにし)眠りて夏日差し
■ 福冨 陽子
鳥帰る 悠々と飛ぶ 水無月や
ねじ花は朝の露抱き ツンと居る
琵琶の実が堕ちてアリの巣阻む午後
中元の品並ぶ棚 夏になる
夕映えを追いつつ車のラジオ聞く


