今月は卒業や受験などいろいろなことがあります。
私たちは変わらず忙しく日常を当たり前のように送っていますが、いつしか気づかぬうちに樹の芽が大きくなっていたり、チューリップの葉がずいぶん大きくなっていたり、人がどんなに立ち止まっていても走っていても、自然界はむくむくとマイペースで日々成長しています。
■ 高山 昌子
春風や鼻くすぐりて野に舞いぬ
陽(よう)となり 庭の花咲き 我がこころ
黙祷の 真の意知るや五十路なり(震災のあった3・11、ス―パーで黙祷アナウンス有り)
清流の ライフラインの有難さ(震災に想う)
■ 大倉 美和
玄関を入(い)れば薫りし蕗の薹
住宅街 走りて抜けるトラクター
煙霧知り 景色かすみし 春嵐
■ こじこ次郎 (メール投稿)
余寒過ぎ 一番の風 春乗せて
東風を待つ 吹いて来るかな心にも
庭先に 蕾見つけて季節知る
散歩道 香りの目覚まし沈丁花
朝八時 人生勉強「と」の意味を
■ メリヤ(メール投稿)
フワと立ちロンリーガール春の旅
大空襲またたき過ぎし六十八年
昼の月 車窓から追う春の旅
主婦の輪に君臨したり乳母車
■ 福冨 陽子
ゆるゆると息吹きし初芽 春霞
合否聞く 岐路いずれなり 八つ手の芽
水玉のブラウス似合い 春一番
花束が届きし可憐や十二日
猫の仔の安堵祈るや 春一夜
