暖かき 陽ざしに憩う 初葉あり | 自由俳句 「風薫」(ふうくん)

自由俳句 「風薫」(ふうくん)

宇都宮で自由俳句の会「風薫」を主宰している陽子です。自由な感覚で俳句を詠み合う句会を月に1回開催しています。俳句集もすでに10集集目を刊行しております。

3月16日、弥生の句会2回目です。
今月は卒業や受験などいろいろなことがあります。
私たちは変わらず忙しく日常を当たり前のように送っていますが、いつしか気づかぬうちに樹の芽が大きくなっていたり、チューリップの葉がずいぶん大きくなっていたり、人がどんなに立ち止まっていても走っていても、自然界はむくむくとマイペースで日々成長しています。

■ 高山 昌子

春風や鼻くすぐりて野に舞いぬ

陽(よう)となり 庭の花咲き 我がこころ

黙祷の 真の意知るや五十路なり(震災のあった3・11、ス―パーで黙祷アナウンス有り)

清流の ライフラインの有難さ(震災に想う)


■ 大倉 美和

玄関を入(い)れば薫りし蕗の薹

住宅街 走りて抜けるトラクター

煙霧知り 景色かすみし 春嵐



■ こじこ次郎 (メール投稿)

余寒過ぎ 一番の風 春乗せて

東風を待つ 吹いて来るかな心にも

庭先に 蕾見つけて季節知る

散歩道 香りの目覚まし沈丁花

朝八時 人生勉強「と」の意味を



■ メリヤ(メール投稿)

フワと立ちロンリーガール春の旅

大空襲またたき過ぎし六十八年

昼の月 車窓から追う春の旅

主婦の輪に君臨したり乳母車



■ 福冨 陽子

ゆるゆると息吹きし初芽 春霞

合否聞く 岐路いずれなり 八つ手の芽

水玉のブラウス似合い 春一番

花束が届きし可憐や十二日

猫の仔の安堵祈るや 春一夜












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