俳句Gathering vol.02感想レポート、トリを飾るのは、連句協会理事で、「船団の会」会員でもある梅村光明さんです。当日はなんと、徳島県からわざわざ海を渡って参加してくださいました!
連句と俳句、ふたつのジャンルを熟知する梅村さんならではのレポートです。

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かねてより、第二部出演者である小池正博さんから、チラシによる案内を受けていた徳島県在住の私たち中年三人組(赤坂・梅村・岡本)は、JR三ノ宮駅山側にあるグリル「一平」名物のオムライスとカキフライで腹拵えをして、小雨の降る中を勇んで生田神社会館3階の俳句Gathering会場に乗り込みました。

連句仲間の小池さんが出演をし、連句に関するトーク・セッションをするということがインプットされているだけで、プログラムの内容を十分把握しきれているとは言えない状態でした。
しかし、若い人たちが運営するイベントへの期待感は大いにありました。

受付を済ませ、プログラムと投句用紙を手に、小池さんが座っていた会場最後列の席に我々も並んで陣取りました。
会場を見渡しますと、目に入るのは若者ばかりで、我々と同世代らしき人は見当たりませんでした。
チラシの惹句が『関西発・新しい形の俳句イベントを考える』、『笑いあり、ライブあり、まったく新しい形の「俳句の魅力」がここに』ということなので、中年層の多くの俳人にとっては「笑い」や「ライブ」、さらには「新しい形」なんていうものには、見向きもしないというか、望んでもいないということの表れなのかなと思いましたが、そこらあたりはどうなんでしょう。

投句作品の推敲と記入を終えたところで、実行委員長の挨拶があって第一部のミニライブが始まりました。
朝の連ドラ「あまちゃん」でも話題になったので、地元アイドルという名称は知っていましたが、実際にライブで観るのは初めての体験。
昨年に引き続いての出演というPizz♡Yah!の熱唱は、自分の子供(孫?)が出ているような、ミスをしないようにとの心配性が、先に働くという感じで観ていました。
気になったのは、ライブが終わった途端、波が引くように会場を出て行ったかなりの人たち。ああ、Pizz♡Yah!を観に来ただけなんだ、あとのプログラムはあまり興味がないんだなと納得。
こういうことも織り込み済みでイベントは進行するんだと。

続いて、古くは「天狗俳諧」と言われた、俳諧遊びをアレンジした「5・7・5でPON!」が舞台上で始まり、私も選ばれて参戦して下五を担当しました。
子供の頃によく遊んだ言葉遊びの「いつ・どこで・だれと・だれが・なにをした」にも似ていて、偶然性による言葉の組み合わせの面白さを楽しむという共通性があります。
これは4チームの対戦だけでしたが、もっと多くの参加者を募り対戦を増やせば、会場もすごく盛り上がっただろうにと思いました。

第二部は、ダブル小池によるクロストークショー。
「俳句vs川柳 ~連句が生んだふたつの詩型~」と題し、俳人の小池康生さんと、川柳人・連句人である小池正博さんによる、パワーポイントを使った連句の概略紹介、および参加者による連句実作への挑戦でしたが、受付で参加者に渡していた付け句の記入用紙が、数枚即座に集まりました。

その中から小池正博さんが候補の句を選びパソコンに打ち込めば、それがすぐにモニターに映し出され、会場参加者の視線を集めます。
付け句をした人は、自分の句がいつ映し出されるかと、期待しながら見守る緊張感が伝わってきました。
ドキドキ、ワクワク感に溢れた楽しい時間でした。
ほとんどの参加者は連句を巻いた経験のない人たちだと思いましたが、皆さん熱心に取り組んでいらしたことから、もっと連句を体験できる機会を作れば、連句人が増えることに繋がるんだと確信しました。
このことが分かっただけでも、今回参加してとても良かったということです。

さて、第三部はお楽しみの「句会バトル」に突入ということで、提示されたされたテーマは前回のリベンジマッチ。
前回、Pizz♡Yah!に惨敗を喫した若手芸人?の遠藤朗広さんが、映像出演して気炎を上げるところで、大いに盛り上がり期待感が増したのですが、いざ俳句バトルに入ると、そのバトルに耐えるほどの力を持った作品には出会えず、ディベートも空回り気味でした。
行司役の方も冷静さを求められるべき存在なのに、やたらと自らが興奮して声を荒げるシーンが多く、エェッ、句会バトルってこんなもんかいなと、失望感に襲われました。
特に芸人さんチームには、俳句という言語表現を支えるための、基本的なタレント性が不足していたように見受けられました。
そういう中で続けられた、五名の審査員の生真面目な判定作業には感心させられました。

内容に集中できないまま、ようやく第三部が終了。
途中退場も頭を過ぎりましたが、最後の投句大会作品の結果発表に期待しました。審査員は関西の若手俳人で、実力者ばかりということ。おまけに豪華景品もあるということだったので。

さて、優秀賞の方々の名前が読み上げられ、最後に最優秀賞の発表です。
耳を疑いました。なんと私の名前が読み上げられたのです。

「雨小雨小雪雪雪人消える」がその作品。

登壇して審査委員長の塩見恵介さんから表彰状と副賞を頂いた瞬間、長時間座り続けた疲れも吹き飛んでいました。

以上、極私的なレポートになった嫌いがありますが、最後に、このイベントを実行、運営された関係者の皆様方に、慰労の言葉と感謝の思いを捧げます。
お疲れ様でした、ありがとうございました。


 梅村光明(連句協会理事、船団の会)