アネゴと帰り道でなぜかBLの話になりまして、私も彼女も元・史学科なものですから、「BLの歴史の原点はどこか」という疑問を互いの持てる知識を総動員して検証しました。酒入ってましたけど。

●「男色は処罰の対象にはならなかった」という中世~近世の事実から、「日本人はもともと男色に関しては寛容である」という話を起点に、その原点をどこに求めるか(可能性として・仏教の輸入)
●「男色が異常だ」という思想はいつ根付いたか…①明治政府の国策(近代化=西欧化、すなわちキリスト教思想の輸入・定着)②大正デモクラシー期における風紀の退廃③戦争の混乱④終戦後のGHQ占領による思想の変化…

を二人で歩きながら延々考察し続け、取り敢えず至った結論は、

●男色はあくまで個人の嗜好(好きになったのがたまたま同性だった)で、それに規制をかけることのほうが不自然
●規制をかけることが宗教の根幹なのか?
●今も昔も日本人はイケメンが好き

というものでした。

風俗史は奥が深くて、着地点が見出だしにくいというのは、卒論で身を以て体験した人間としては、これ以上は際限がないと分かってるので打ち止め。
一日の締めくくりに、とても実のある協議ができました。

しかし、酒の入った元・史学科の人間(日本近代史専攻と日本近世史専攻)二人が真剣に考察すると、BLも奥が深かったです。まあ、ヨッパライのすることですから(笑)