エレーナ・ソコロワ選手インタビューも、いよいよ最終回。
本日は、ソチ五輪開催が決定したロシアのフィギュアスケート事情についてなど、語られています。
それではいつもの言い訳です。灰原には語学力がなく、これからお目にかける文章は、機械翻訳の文面を日本語らしく整えただけのもので、間違いは当然ありえますし、わからないところは飛ばしたりしています。原文もご覧ください。もしよろしければ、間違ってる箇所をお教えくださるのも、ありがたいです。
では、本文にお進みください。



【エレーナ・ソコロワ選手 インタビュー その3】


インタビュアー:
フィギュアスケート番組全般について、意見をお聞かせ願えますか?
(灰原注:現在ロシアでは、俳優や歌手など芸能人がトップスケーターとチームを組んでアイスダンス的なパフォーマンスを披露し優劣を競うというテレビ番組が大人気。2つのテレビ局が同一コンセプトの別番組をそれぞれ放映しており、ソコロワさんもその片方に携わっていました)


ソコロワさん:
フィギュアスケート番組って、悪くないと思います。ただ、リアルではないですよね。
テレビのプロジェクトは、視聴者の方々に、スケートってそんなに難しくないのかな、という考えを与えます。
俳優さんたちは、番組で、すごい演技をしてのけますからね!
たった1ヶ月の訓練で、プロスケーターに早変わり。
でもね、実際にプロスケーターみたいな演技をしたいと思ったら、長年の訓練が必要です。この件については、ぜひ私を信用して欲しいのだけど、たとえ半年訓練しても、それくらいの期間では、満足な演技をすることはできません。テレビ番組が、多くの人たちに、フィギュアスケートについて誤った印象を与えている側面はあると思います。


インタビュアー:
でも、あなたはかつて「アイスエイジ(チャンネル4のフィギュアスケート番組のタイトル)」で審判をつとめていらっしゃいましたよね。
どうして、引き受けられたのですか?


ソコロワさん:
えーと、ギャラが良かったからかしら(笑)。


インタビュアー:
アマチュアの即席スケーターと本職のスケーターとの演技を、あなたが個人的に見て楽しむことはありますか?


ソコロワさん:
繰り返しになってしまいますけど、テレビ番組の人気ばかりが先走るのは、あんまり好ましいことではないと考えています。
みんなそれぞれ、自分の本分を頑張ればいいと思うんですよ。歌手の方は歌で頑張ればいいし、俳優さんなら演技すればいいし、ダンサーには踊りで表現して欲しい。そして、フィギュアスケーターは滑るべき。これが私の意見です。


インタビュアー:
ロシアのフィギュアスケートの競争力は、現在危機的状況にあります。今後も状況は変わらないでしょうか。ご意見をお聞かせいただけますか。


ソコロワさん:
将来有望なKatka Shingarina(Katka=カーチャは、エカテリーナの愛称。エカテリーナ・シンガリーナ選手でしょうかね…読み方不明)が、いま、私のもとでスケートを学んでいますよ!
真面目な話、ソチ五輪の開催決定が、私の教え子たちはもちろん、ロシアの選手たちのレベルアップのスピードを上げると思います。
私は、ロシアが2010年のバンクーバーオリンピックに大きな期待をかけられるとは思っていません。カーチャたち、才能豊かな幼い選手たちが成長するまで、ロシアは待たなければならないと思っています。


インタビュアー:
あなたはヨーロッパチャンピオンにして、世界選手権銀メダリストです。
ご自身のキャリアに、満足していらっしゃるのでしょうか。


ソコロワさん:
自分が得られるかぎり最良の成果を獲得できたと思っています。


インタビュアー:
コーチとしても、素晴らしいキャリアを積めるとお考えですか。


ソコロワさん:
もちろん。今後コーチとしても、素晴らしいキャリアを積めることを疑っていません。


インタビュアー:
競技生活において、不公平なジャッジを受けた、と思われたことはありますか。


ソコロワさん:
そうですね。残念ですけど、そう感じたことはあります。
2003年、アメリカのワシントンで行われた世界選手権で、私はミシェル・クワン選手に次ぐ2位となりました。自分としては、クワン選手よりよく滑れたと思っていたし、自分が勝ったと確信していました。でも、優勝したのは、開催地アメリカ出身のミシェル・クワン選手でした。
開催地の選手が有利なジャッジを受けることは珍しくはありません。でも、私にとって、あのジャッジが最高の記憶ではない、と言わなければなりません。


インタビュアー:
あなたは、競技に力をおよぼす、目に見えない力を信じますか?


ソコロワさん:
ええ。私は信仰にあついタイプだと思います。音楽が鳴り出すまで、私は氷の上でひたすらに祈ります。
同時に、私には、迷信に頼るところもあります。たとえば私は、ワンショルダーに長手袋というコスチュームデザインよく使いましたけど、それはトップクラスで戦えるようになった2003年シーズンのコスチュームがそうだったから。縁起を担いで同じタイプの衣装を作るうちに、私のトレードマークになりました。
私はロシア国旗と、自分の名前を刻んだ石をお守りに持ち歩いていました。そういった、ちょっとした気休めを持っている選手は多いですよ。イリーナ・ロバチェヴァ選手も、小さいころから大切にしているお守りを持ち歩いていました。氷に乗るまえに、彼女はそれにキスして、氷にちょこんとつけるんです。エレーナ・ベレズナヤ選手は、演技のあいだ見守ってもらえるように、お母さんと兄弟たちの写真を立てかけていたものです。そして多くの男性スケーターたちは、競技のまえに髭を剃ろうとしません。


インタビュアー:
試合に挑んで嫌がらせをうけたことはありますか?


ソコロワさん:
1度だけ、そうかもしれない、と思ったことはありますね。
ある年の世界選手権の、公式練習にいったときです。氷に乗って、軽く動いて体を温めようとしたとき、私は転びました。そのあとも、また転びました。2回も転んでしまったので、私はなにかがおかしいと思いました。私と私のコーチは、身辺を確認しました。そして、ブレードの一部が、故意に削られているのを発見しました。大会の2日まえのことでした。
私はなんとか違う靴を手配して、危機をしのぐことができました。でもこの事件を忘れることはなかなかできませんでした。
マーシャ(マリアの愛称です)・ブッテルスカヤ選手は、大会出場の直前、ホテルの部屋からスケート靴を盗まれたことがあるそうです。
そういう事故を警戒して、トイレに行くときでもスケート靴を抱えていく選手も少なくないんですよ。コーチにも渡さないの。
ほかにも、ファンが投げてくれるぬいぐるみなどの贈り物を、持ち帰るのが嫌だっていう人も、けっこういますね。「凶眼」が仕込まれていたら怖いからって。
スケートの世界では、黒魔術とか、呪いをかけられたみたいな、そういう話を聞くことも珍しくないんです。
一般の方には信じられないかもしれませんね!



はい、ここでおしまいです。おつかれさまでした!
ロシアで現在花盛りのフィギュアスケートを題材としたテレビ番組。半年ほどまえには、この番組出演を通して知り合ったロシア人俳優さんと、マリナ・アニシナさんが結婚したことなども話題になりました。
この、テレビ番組について、ソコロワさんは出演者として携わっていたこともあるけれども、「スケートはそんなに簡単なものじゃないのよ」と思っているもよう。トップスケーターらしい矜持だな、と思います。
ソコロワさんワシントンワールドでの採点にたいする不満が語るパートについては、読みながら、やはり旧採点方式ではこういう不満が出るものだよな……と思いました。
いまの新採点方式に問題がないとは言いませんが、少なくとも、どこに点差がついたのか、ジャッジがどこを見たのか、選手本人や周りのファンが確認することができます。旧採点にも旧採点のよさはありましたが、スポーツとしてのフィギュアスケートのためには、新採点が合っている、ように、灰原は思います。
最後の質問「試合に挑んで嫌がらせをされたことは?」というのは、ちょっとびっくりする設問で、なかなか日本やアメリカのインタビュアーはこういうことを聞かないと思います。対するソコロワさんのコメント、最初は「スケート靴にいたずらされて!」みたいな逸話を語っていたのに、最後はオカルト話になってしまうのは、煙に巻かれた気がしなくもないです。
フィギュアスケーターに限らず、勝負の世界で生きる人たちが、眼に見えない力を気にするのは珍しくないですよね。有名なところで、MLB、ボストンレッドソックスの「バンビーノの呪い」とか。日本の選手も、よく大切な試合を控えてはお祓いしてもらったりしています。
紙一重のところで勝敗を追うからこそ、人知を超えた存在の及ぼすかもしれない力を、無視できないのかもしれませんね。
ソチ五輪に教え子を送り込むことを目指して、家族のルーツであるモルドヴィアでのフィギュア普及を目指して、忙しそうなソコロワさん。トレードマークのキュートな笑顔に、キスクラで再会する日が来ることを願っています。
頑張って!




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