おとといのブログでちょっと書いたのですが、灰原の愛する女子テニス選手、ジュスティーヌ・エナンが、引退してしまいました。
プロテニスプレイヤーの生活は過酷です。毎週のように世界中で開催される大会をサーキットし、1週間にわたる大会を勝ち抜き、ポイントを獲得し、ランキングを上げ、グランドスラム本選出場を、シード出場を、少しでも高いシード順を、目指す。そしてグランドスラムに入れば、本選だけで2週間、予選から入る選手たちは緒戦から決勝戦まで3週間にわたる日々、戦わればならない。
もちろん、世界中のすべての大会に出る必要はありませんよ! それでも、格の高い、たとえば、女子でティア1と呼ばれる、グランドスラムに次ぐ格の大会だけで年間に9大会行われます。これに、グランドスラムの4大会、年間最終戦として行われるWTAツアー選手権を足すと、トッププレイヤーが出場すべき大会は年間でだいたい14試合。実際には、ティア1でも欠場することもありますし、ティア2の賞金65万ドルクラスにはよく出場しますけどね。トップ選手が年間に出場する大会は、20大会内外になります。
そしてテニスの大会は毎日試合をやりますから、勝ちあがれば、セミクォーターファイナル、クォーターファイナル、セミファイナル、ファイナル、あたりは連戦になります。1試合、すごく簡単に勝ったとしても1時間くらい。長いと3時間くらい、動き詰めです。
そしてあたりまえですけど、トーナメントの頂点に近づけば近づくほど、対戦相手は手ごわくなっていくのです。
大会から大会への間隔は、1週間から2週間くらい。このあいだに、体調をととのえ、サーフェス対策(クレー、ハード、ローン、それぞれサーフェスによって特徴が違います)を行い、時差ぼけにも対応しなくてはいけない。
……過酷です。
とても、過酷です。
ファンとして、好きな選手には、ずっと長くツアーにとどまっていて欲しいと、ついつい願いますが、彼女たちの努力は簡単なものではないんですよね……。
いつかは、引退の日が来る、というのは、わかってました。
それでも、その日は、もうちょっと先のことだと思っていました。
エナンは、今年、25歳です。約1年半まえから、ぶっつづけで世界ランキング1位をキープし続けてきました。それ以前も、5年ほどの長さで、ランキングトップ10内にとどまり続けてきました。
エナンは昨季の半ばごろからフィジカルコンディションに不安を抱えていました。肩の故障や、持病の喘息の悪化。それでも、すべての試合を気力で勝ち抜きました。昨季のエナンの強さは破格といえるもので、とにかく、どの試合を見ていても、どんな相手との戦いでも、負ける気がしなかった。
あの破格の強さは、やっぱり、フィジカルへの無理を重ねたすえに得られたものだったのかな。引退の報に接して、灰原は、そんなふうに思いました…。
トッププレイヤーとして、テニス選手が望める栄光すべてを手にしたみたいに思えるエナンですが、ただひとつ、手にしていない栄冠があります。
Rosewater dish or Venus。
ウィンブルドン、女子シングル優勝者だけが手にすることを許される、美しい、銀の器。
幾度も決勝まで進出し、あと一歩のところまで詰め寄りながら、ジュスティーヌ・エナンは、ウィンブルドンの優勝に、手が届きませんでした。
彼女にとって、ウィンブルドンは悲願だろうと、灰原は決め込んでいました。ウィンブルドンで優勝しない限り、エナンの引退はないような気がしていました。
けれど、もうじき、連覇のかかる全仏オープン、そしてウィンブルドンといういまの時期に、エナンは現役引退を発表しました。
テニス界で欲しいものはすべて得た、と、エナンは会見で言ったそうです。すべてを得てしまったから、引退を決めたんだと。
彼女の言葉が本当なら、私は、エナンの引退を、喜びたい。
幼くしてテニスに出会い、大切な家族との離別や再会、病気との闘い、さまざまなことを経て、欲しいものをすべて得た、そう言える日がエナンに来たことを、喜びたい。
おめでとう、ジュスティーヌ。
でも、いまはちょっと悲しいかな。まだ、彼女のプレイを、もうちょっと長く、楽しめると思っていたから。
独特の素晴らしいプレイ、嫌になるほど正確なアングルショットや、ここ一番での勇敢なネットプレイ、弾みもせず転がっていくドロップ、そして、目の覚めるように鮮やかで鋭い、片手バックハンド!
彼女が引退しても、エナンがいままで見せてくれたプレイの数々は、忘れません。
現役のあいだ、規格外の強さにも関わらず、メディア人気はいまひとつだったエナン。いま、シャラポワやフェデラーたち有名選手たちや、スポーツコメンテーターたちが、世界中で、彼女の引退を惜しんでいます。
それらの記事のひとつひとつが、エナンのトロフィーのように思いました。
ローズウォーターディッシュは得られなかったけれど、世界最強の称号は得られたね。
お疲れさまでした。
まずはゆっくりと、体を癒して欲しいです。
そして、ゆっくり休んだあと、万が一、帰ってきたい気持ちになったら、戻ってきて欲しいな、と、やっぱり思います。
伊達公子選手もナブラチロワも復帰しましたしね。ナブラチロワなんか、復帰してから49歳までダブルスやってましたから。そういうのもアリだとは思います。もちろん、エナンの気持ちしだいですけれども。
エナン引退の報を受けて……というわけでもないんでしょうが、過酷なスケジュールが問題にされつづけてきたWTAツアーが、大会を調整する方向にあるというニュースも入ってきています。もともとはお正月開催だった東レパンパシが秋開催に動いたのも、この改革のためですよね(パンパシは、もとは全豪オープンの直後の開催でした。このスケジュールだと、南半球真夏のメルボルンから、北半球真冬の日本での連戦で、フィジカル調整が非常に困難でした)。
シャラポワやイワノビッチといった、いまの若手選手に、長くツアーで戦い続けてもらうためにも、ツアー改革は必要だと思います。選手の負担が少しでも減る方向に、考慮していただけたらなあと思います。
ああ、だけど、エナンのいない、ローランギャロスの日々を、いまは想像もできないなあ!
プロテニスプレイヤーの生活は過酷です。毎週のように世界中で開催される大会をサーキットし、1週間にわたる大会を勝ち抜き、ポイントを獲得し、ランキングを上げ、グランドスラム本選出場を、シード出場を、少しでも高いシード順を、目指す。そしてグランドスラムに入れば、本選だけで2週間、予選から入る選手たちは緒戦から決勝戦まで3週間にわたる日々、戦わればならない。
もちろん、世界中のすべての大会に出る必要はありませんよ! それでも、格の高い、たとえば、女子でティア1と呼ばれる、グランドスラムに次ぐ格の大会だけで年間に9大会行われます。これに、グランドスラムの4大会、年間最終戦として行われるWTAツアー選手権を足すと、トッププレイヤーが出場すべき大会は年間でだいたい14試合。実際には、ティア1でも欠場することもありますし、ティア2の賞金65万ドルクラスにはよく出場しますけどね。トップ選手が年間に出場する大会は、20大会内外になります。
そしてテニスの大会は毎日試合をやりますから、勝ちあがれば、セミクォーターファイナル、クォーターファイナル、セミファイナル、ファイナル、あたりは連戦になります。1試合、すごく簡単に勝ったとしても1時間くらい。長いと3時間くらい、動き詰めです。
そしてあたりまえですけど、トーナメントの頂点に近づけば近づくほど、対戦相手は手ごわくなっていくのです。
大会から大会への間隔は、1週間から2週間くらい。このあいだに、体調をととのえ、サーフェス対策(クレー、ハード、ローン、それぞれサーフェスによって特徴が違います)を行い、時差ぼけにも対応しなくてはいけない。
……過酷です。
とても、過酷です。
ファンとして、好きな選手には、ずっと長くツアーにとどまっていて欲しいと、ついつい願いますが、彼女たちの努力は簡単なものではないんですよね……。
いつかは、引退の日が来る、というのは、わかってました。
それでも、その日は、もうちょっと先のことだと思っていました。
エナンは、今年、25歳です。約1年半まえから、ぶっつづけで世界ランキング1位をキープし続けてきました。それ以前も、5年ほどの長さで、ランキングトップ10内にとどまり続けてきました。
エナンは昨季の半ばごろからフィジカルコンディションに不安を抱えていました。肩の故障や、持病の喘息の悪化。それでも、すべての試合を気力で勝ち抜きました。昨季のエナンの強さは破格といえるもので、とにかく、どの試合を見ていても、どんな相手との戦いでも、負ける気がしなかった。
あの破格の強さは、やっぱり、フィジカルへの無理を重ねたすえに得られたものだったのかな。引退の報に接して、灰原は、そんなふうに思いました…。
トッププレイヤーとして、テニス選手が望める栄光すべてを手にしたみたいに思えるエナンですが、ただひとつ、手にしていない栄冠があります。
Rosewater dish or Venus。
ウィンブルドン、女子シングル優勝者だけが手にすることを許される、美しい、銀の器。
幾度も決勝まで進出し、あと一歩のところまで詰め寄りながら、ジュスティーヌ・エナンは、ウィンブルドンの優勝に、手が届きませんでした。
彼女にとって、ウィンブルドンは悲願だろうと、灰原は決め込んでいました。ウィンブルドンで優勝しない限り、エナンの引退はないような気がしていました。
けれど、もうじき、連覇のかかる全仏オープン、そしてウィンブルドンといういまの時期に、エナンは現役引退を発表しました。
テニス界で欲しいものはすべて得た、と、エナンは会見で言ったそうです。すべてを得てしまったから、引退を決めたんだと。
彼女の言葉が本当なら、私は、エナンの引退を、喜びたい。
幼くしてテニスに出会い、大切な家族との離別や再会、病気との闘い、さまざまなことを経て、欲しいものをすべて得た、そう言える日がエナンに来たことを、喜びたい。
おめでとう、ジュスティーヌ。
でも、いまはちょっと悲しいかな。まだ、彼女のプレイを、もうちょっと長く、楽しめると思っていたから。
独特の素晴らしいプレイ、嫌になるほど正確なアングルショットや、ここ一番での勇敢なネットプレイ、弾みもせず転がっていくドロップ、そして、目の覚めるように鮮やかで鋭い、片手バックハンド!
彼女が引退しても、エナンがいままで見せてくれたプレイの数々は、忘れません。
現役のあいだ、規格外の強さにも関わらず、メディア人気はいまひとつだったエナン。いま、シャラポワやフェデラーたち有名選手たちや、スポーツコメンテーターたちが、世界中で、彼女の引退を惜しんでいます。
それらの記事のひとつひとつが、エナンのトロフィーのように思いました。
ローズウォーターディッシュは得られなかったけれど、世界最強の称号は得られたね。
お疲れさまでした。
まずはゆっくりと、体を癒して欲しいです。
そして、ゆっくり休んだあと、万が一、帰ってきたい気持ちになったら、戻ってきて欲しいな、と、やっぱり思います。
伊達公子選手もナブラチロワも復帰しましたしね。ナブラチロワなんか、復帰してから49歳までダブルスやってましたから。そういうのもアリだとは思います。もちろん、エナンの気持ちしだいですけれども。
エナン引退の報を受けて……というわけでもないんでしょうが、過酷なスケジュールが問題にされつづけてきたWTAツアーが、大会を調整する方向にあるというニュースも入ってきています。もともとはお正月開催だった東レパンパシが秋開催に動いたのも、この改革のためですよね(パンパシは、もとは全豪オープンの直後の開催でした。このスケジュールだと、南半球真夏のメルボルンから、北半球真冬の日本での連戦で、フィジカル調整が非常に困難でした)。
シャラポワやイワノビッチといった、いまの若手選手に、長くツアーで戦い続けてもらうためにも、ツアー改革は必要だと思います。選手の負担が少しでも減る方向に、考慮していただけたらなあと思います。
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