さて、本日もきのうの続き。『Golden Skate』のキーラ・コルピ選手特集記事の日本語書き取りです。原文はこちら→ http://www.goldenskate.com/articles/2007/050308.shtml
日本でも人気のコルピ選手、女優並みの容姿のせいか、実力よりも美貌を取りざたされることが多かったのですが、イエテボリワールドフリーで最終組に入るなど、その能力がここのところどんどん開花している印象です。
コルピ選手に限らず、さいきんのフィンランド女子の活躍は目覚しいばかり。ヨーロッパ女子シングルを席巻している印象です。
フィンランド躍進の理由はどこにあるのか?
と、ゆーわけで、本日も書き取り開始です。
いつもの言い訳です。灰原は英語力がなく、これからお目にかける文章は、機械翻訳を日本語っぽく整えただけのもので、間違いはとってもありえます。よろしければ、原文もお読みいただけるとうれしいです。
それでは、本文にお進みください。
【Golden Skate:フィンランドの素敵なフィギュア その2】
コルピ選手は語ります。
「わたしたち、フィンランド勢には、素晴らしいコーチと、素晴らしいナショナルチームの仲間たちがいます。合同合宿などでいっしょに練習して、お互いに刺激しあう環境が、最近のフィンランドの強さを作ってるんじゃないかしら」
今年19歳になったコルピ選手は、いままで、フィンランドナショナルチャンピオンシップで優勝したことがありません。けれど彼女は、いままで2度の銀メダルと、いちどの銅メダルを獲得しています。
コルピ選手のシニア国際大会の成績についていえば、2007年のザグレブゴールデンスピンでの銀メダル(灰原注:ちなみにその試合で優勝したのは日本の鈴木明子選手)獲得をはじめ、2005年のミラノカップ、2006年のフィンランディアトロフィでは、金メダルを獲得しています。
Maaret SiromaaとSusanna Haarala は、コルピ選手を訓練しています。コルピ選手は、故郷であるタンペレの町でおもに練習しています。
今シーズン、学校の勉強や試験との両立のため、1週間に5日、1日につき2時間しか、コルピ選手は練習に割り当てられませんでした。夏の2ヶ月間はホームリンクが閉鎖されてしまうので、コルピ選手は、フィンランド国内のほかのリンクに練習にいったり、国外の合宿に参加したりしています。
「ホッケーのおかげで、たくさんのアイスリンクが、フィンランドにはあります。わたしの故郷に住んでいるのはたったの20万人なんだけど、10個もアイスリンクがあるのよ。でも、どのリンクも、朝の7時から夜の10時まで、ホッケーの練習でいっぱいなの」
コルピ選手の故郷のホッケーチームは、フィンランド国内ホッケー選手権で優勝した強豪です。そして、そのチームを率いているのこそ、コルピ選手の父親、ラウノ・コルピ氏なのです。ラウノ氏は、1998長野五輪で、フィンランド女子ホッケーチームを銅メダル獲得に導きました。
しかし、コルピ選手自身は、ホッケーでなく、5歳からフィギュアスケートを始めました。
彼女が降りた最初のトリプルジャンプは、トリプルサルコウ。11歳か、12歳のときだったといいます。そのサルコウを、今シーズン、彼女はプログラムで使いませんでした。
「新採点方式になってからは、わたし、競技で3Sは跳んでません。五種類のトリプルをプログラムに全部入れなきゃいけないってわけじゃなくなりましたし」と、彼女は説明しました。「トゥループのほうが、サルコウよりわたしにとっては失敗が少ないって、わたしたち、感じたんです」
コルピ選手は、スケーターが自分の演じたエレメンツを確認するという点では、新採点のポイントが役立つと感じています。「コーチの先生とわたしは、演技が終わるとプロトコルを見て、改善点を探します。ヨーロッパ選手権のプロトコルからは、わたしはレイバックスピンをもっと強化して、それから、スパイラルのポーズ保持時間をもっと長くしなければならないということがわかりました」
コルピ選手は、「好きなジャンプは3Lz」と、言います。彼女は、今季、多くの3Lzを競技会で成功させました。コルピ選手のSPのジャンプ構成は、3Lz+3T、ステップからの3Lo、そして、2Aからなります。FSでは、単発の3Loと、3F、3Lz+3Tと、3Lz+2T+2Loに挑戦しました。
「フィンランド国内選手権のあとくらいから、わたしは、3T+3T、それから、3Lo+3Loの練習に取り組んできました。でも結局、プログラムには入れないことに決めました」
昨季、コルピ選手は、学校の試験と病気のために、夏のトレーニングに出遅れてしまいました。
「去年の春に、食事のたんびに気分が悪くなって、内視鏡検査を受けました。そうしたら食道に感染症が見つかったんだけど、ちょっと治療を受けただけで、それは直すことができたんです。ところがこんどは、スケートアメリカの直前に、たちの悪い風邪を引き込んでしまって、出場できなくなってしまいました。わたしは、代わりにゴールデンスピンに出場しました」
コルピ選手は、この6年のあいだ、ネッリ・ペットネン振付のプログラムを滑っています。今季の彼女のプログラムは、FSが昨季から持ち越しの「ファンタジア(オペラ座の怪人)」、SPはピアソラのタンゴでした。
コルピ選手は、通常、プログラム音楽を、コーチと話し合って決めます。
「わたしは、毎年、どっちかだけ、プログラムを変えます。でも、来年は両方変えてしまうかも。今年のSPはとても気に入ってましたけど、ちょっと風変わりだから、ジャッジの印象が強く、つぎのシーズンには新味が感じてもらえないかもしれないと思うんです。コスチュームも印象的でしたしね。
じつは、去年のジャパンオープンで日本にいったときに、SPの音楽を見つけたんです。わたしは大阪で調整していたんだけれど、練習の合間に、とっても大きなCDショップに行きました。そこで、ピアソラのCDを見つけました。はじめはそんなに、いいなとは思わなかったんですけど、あとで面白みを発見してしまいました。
来季のFSについては、コーチがもう、音楽を見つけてくれています。わたしはいままで、あんまりクラシックって使ってこなかったんですけれど、コーチはそろそろ、わたしがクラシックを使う準備ができてるって考えてるみたい」
今シーズンの彼女のエキシビジョンプログラムは、ABBAメドレー。「Gimme! Gimme! Gimme!」「The Winner Takes It All」そして「Dancing Queen」。スティールブルーのレオタードと銀色のタイツで滑りました。
「ショーの音楽について振付の先生と話をしていたとき、彼女が、半分冗談でABBAを推薦してくれたんです。わたしは、「それいいわね!」って。楽しいプログラムになるだろうなって思いました」
2週間前、コルピ選手は、ステファン・ランビエール選手や、サラ・マイヤー選手、アドリアン・シュルタイス選手とともに、日本でジャパンオープンに参加。チームヨーロッパは、優勝したチーム日本に次ぐ2位に入りました。
リラックスタイムには、コルピ選手は読書や、映画鑑賞を楽しみます。
「コメディとアニメ映画が好きなんです。休日には、スケートより、友だちと遊びに行くか、さもなければ丸一日パジャマでおうちにいるわ」
愛読書はハリー・ポッターシリーズ。ヨガにも親しんでいます。
もっと活発な趣味としては、コルピ選手は、テニスとスノーボードを楽しんでいます。以前、一時器械体操の訓練を受けたこともありますが、結局はフィギュアスケートのほうを選びました。
コルピ選手はこの春、高校を卒業しました。
「まだもうちょっと試験を受けなきゃいけないんです。わたし、大学ではビジネスを勉強するつもりです。夢がないかしら。でも、わたしの姉はマーケティングを専攻していて、勉強がほんとに楽しそうだったのよ。わたしも彼女みたいにやるつもりです」
コルピ選手は語学に堪能で、フィンランド語のほか、スウェーデン語、英語、ドイツ語を話します。それは、彼女のビジネスキャリアを助けるはずです。
モデルのようなブロンド美女でありながら、コルピ選手は、芸能方面に興味はないようです。スポンサー企業のためにテレビCMに出演する以外に、モデルやタレントのような仕事は、いままでしたことがないのです。
はい、ここまでです。お疲れさまでした。
うーむ、この記事を読んで、灰原ちょっとびっくりしちゃったんですけど、コルピ選手、練習時間がものすごく少ないんですね。
1日たった2時間、週5回の練習で、3Lz+3Tまで習得しているのか! 3T+3Tと3Lo+3Loも練習していたと語っていますけど、コルピ選手はもともとループが得意なんですよね。これ、来季あたりに3Lz+3Tと3Lo+3Loがきっちり完成したら……バンクーバー五輪シーズン、えらいことになりそうですよね。コルピ選手は最近スピンの精度も上がってきましたし、本番で実力が発揮できるようになりさえすれば、カロリーナ・コストネル選手と肩を並べる欧州女王候補になれるのではないでしょうか。アイスホッケーの猛者である父君譲りの身体能力なのでしょうか。恐ろしい人ですね。
もともと、スケート界一をうたわれる類稀なる美貌、という、たいへんな強みを備えているコルピ選手です。今季は、学業や体調不良などのかねあいで練習時間が足りず、フリーの演技、スタミナがもたなくて苦しんだ印象ですが、来季はどうなのかなあ。スタミナさえ戻れば、一気に得点を上げてくるかもしれない。ああ、怖い! ああ、面白い!
まあ、本人、ソチまでやる気みたいなんで。女子で、ソチ五輪についてはっきり言及している選手をはじめて見た気がします。25歳のコルピ選手は、いまとはまた違ったしっとりした美しさを備えていそうだなあ。あと6年はやりまっせ という意気込みを見せていただけるの、ファンとして、かなりうれしいですね。
昨季のラウラ・レピスト選手の台頭、ジュニアでは才能を嘱望されるジェニ・ベヘマー選手がぐんぐん成長中、ベテランのスザンナ・ポイキオ選手もしぶとく強く代表復帰を狙っていて、ほんとにフィンランド女子って花盛りですね。
つい先だってのジャパンオープンでは、疲れがあったかな、ちょっと思わしい演技ではなかったと思うんですけど、コルピ選手、また日本で素敵な音楽との出会いがあってたりしたら、うれしいなあ、と思います。
来季はどんなプログラムを見せてくれるんでしょうね? 楽しみです!
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