さて、ジャパンオープン感想、その2です。
すべての参加選手の演技がガッツリ放映されたこの大会、見ごたえもあったぶん、感想書くのに時間がかかっちゃって、お待たせしております。
でもまあ、GPSだと翌週にもうつぎの試合が! ってかんじですけど、JOはゆっくり感想書いてても大丈夫なんで、少し気が楽ですね。そして語りが長くなる(ははは)。
それでは、今日は男子3選手の感想です。


☆アドリアン・シュルタイス選手
プルシェンコ選手が欠場ということで、かわりに緊急参戦となったアドリアン・シュルタイス選手。イエテボリワールドの地元、スウェーデンの新星です。
スウェーデンといえば、エース、クリストファー・ベルントソン選手の印象が強かったんですけど、シュルタイス選手、イエテボリではベルントソン選手より上位、13位に入っているんですよね。
ソフトモヒカンに口ピアス、という、パンクな雰囲気に、「Mr.&Mrs.スミス」サントラの、無骨な雰囲気がよく似合います。日本のドラマ「SP」の音楽とか案外合いそうじゃない? と思ってしまった。
男子で19歳というと、まだまだ演技の方向性が確定している選手は少ないと思うんですけど、すでに独自の雰囲気があるのは強みだと思いました。
全体に丁寧に滑っている印象。スケーティングはきれいで、不思議なスピード感。いっそ遅く感じるんですけど、よくよく見るとスピード出てる。なんだか奇妙なゆったり感があります。スピンもちゃんと速いのに、うわっ速いという感じがないんですよね。
とくにスピード感が不思議なのはジャンプで、助走は短め、けして高く遠くに跳んでいるとは見えず、しかも回転が遅いのに、きっちり3回転回ってる! なんなんだこれ!
あれだけの助走しかないのに、もしや滞空時間が長いのか。回転軸が非常にコンパクトでまっすぐでしたし、見たところ、ループ、サルコウといったエッジ系も、ルッツのようなトゥ系も、どっちも苦手とは感じませんでしたので、これから練習を積んでいくと、素晴らしいジャンパーになるかも。4回転は、回転のタイミングを合わせるだけでわりと簡単に降りられそうかも……とにかく、この妙なスピードの感触、ルックスと含めて強烈な個性になりうると思うので、うん、大切にして欲しいです。
面白かったのは、イーグルから、膝を曲げたポジションで2丁拳銃でジャッジを打ち抜く振付。背中も反ってるしものすごいポジションです。この選手、ボディバランスがいい!
緊急出場なのに、きちんと仕上げてきて、素晴らしい演技を見せてくれて、ほんとうに良かったと思います。また楽しみな選手が増えてしまったなあ。ヨーロッパ選手権で6位ですか。男子にも、続々いい選手が出てきますね。


☆エヴァン・ライサチェック選手
イエテボリを故障欠場したエヴァン君。今回のジャパンオープンは、得点のつく競技会としてはシーズンさいごのものになりますね。「トスカ」。
おなじみの勇壮な音楽。冒頭、ISU競技会では4T+3Tに挑んでくるところを3Lz+3Tに抑えたほかは、まったく通常と同じ構成で、怪我で休んでいたブランクを感じませんでした。良かった!
エヴァン君のジャンプ、3Aの回転不足が昨季はちょっと気になるなという感じだったんですけど、JOではちゃんと調子戻ってましたね。身体の感覚をいったんリセットしたのが良かったのかも。サーキュラーステップは、動きがシーズン中よりもいいかもというくらい。やっぱし巧いなー。ルッツもフリップも抜群の安定感ですね。
スピンの得意なエヴァン君、キャメルスピンからシットポジション、そこからアプライトでキャッチフットになるコンビネーションはお見事。ストレートラインステップの冒頭、長ーい距離をツィズルで移動するあたりは、客席から拍手も起きてましたけど、エヴァン君のツィズルは、今季、ものすごく巧くなった~。どちらかというと優雅な印象のあるツィズルというステップですけど、エヴァン君がやるとダイナミックさが感じられて、ほんとほんと素敵です。
最後に手を差し伸べて悲壮な表情でポーズ。決まった!
勝負にたらればはないとはいえ、この演技が、スウェーデンで見られなかったのが本当に残念です。
でも、来季は頑張ってくれますよね!
以前はちょっと突っ張ったイメージがあったエヴァン君ですけど、アメリカチャンピオンも2期めということで、精神的に余裕ができてきたのかな? かなりいい感じです。独特のダイナミックさと雄大な滑りはそのままに、ちょっと来季はコミカルな動きにもチャレンジして欲しいかな! 似合うと思いますよ。
来季の衣装も楽しみです(ぐふふ)。お疲れさまでした。


☆高橋大輔選手
帰国後多忙で、しばらく練習から離れていたのではないかな。ちょっとミスの多い演技となった高橋選手。けっこう「白鳥」は、いろんなところで滑っていたと思うんですけど「ロミオ」のほうは、ロングプログラムということもあって、ショーやイベントで滑る機会も少なかったでしょう。
日米対抗のようにSPも滑るレギュレーションだったら、きっと彼は「白鳥」を滑ることになったと思う。ただ、今回は全員FSだったんですよね。
今回の演技を見て、高橋選手ってほんと真面目だな、と、灰原つくづく感じました。4T命のライサチェック選手でも、今回は4Tは回避してきたわけですよね。ランビエール選手は4T跳んでるけど、3Aは予想通り回避(ははは)。ジャンプは転倒すれば故障の危険も大きいですから、みんな無理はしなかった。でも、たぶん、高橋選手は、日本のお客さまにサービスしたかったんではないかな。冒頭の3T、大きかったし、もうあれで充分だと思ったんだけど、つぎのコンボを得意の3Fではなくて、4Tにしようとして、転倒。ほとんど回りきっていたと思うんですけど、ちょっと足らなかった。あそこでかなり消耗してしまったんではないかと思いました。後半は疲れてしまいましたね。
この「ロミオとジュリエット」というプログラムはとても難易度が高いし、それだけ体力も消耗するものだから、「ちょっと滑ってみせて」というわけにはいかないと思うんです。例年、JOは崩れる選手が多いのですがそれはあたりまえで、勝負のために限界ぎりぎりまで詰め込んだプログラムを、練習オフになったあとに滑りきるのってやっぱり、多少の無理はある。
お遊び競技会といえども競技形式ではあるので、高橋選手もちょっとがっかりしてしまったみたいですが、後半のいちばん苦しいところに持ってこられたルッツはきっちり降りましたし、ストレートラインステップも頑張った。キスクラで苦笑いする高橋選手に、中野友加里選手の「笑わないの!」と厳しくも優しいツッコミがマイクに入っていて、きっと高橋選手も気持ちが和んだと思うんだけど、灰原もほっとしました。いい姉さんです、中野選手。
今回の演技にたいして、本人的に反省もいろいろあると思うんですけど、灰原は、そんなに真面目に悩まなくていいと思う。
世界選手権のあと、取材とか多くて大変だった中、こんな難しいプログラムをフルで見せようなんて、頑張ってくれてありがとう。きっと練習でもクワドや3Aいっぱい跳んでたんでしょうね。無理をせず、少し休んで欲しいです。そして、これからのアイスショーシーズン、楽しい演技をたくさん見せて欲しい。お疲れさまでした。ありがとう!



さて、細切れで申し訳ありませんが、今日の感想はここまで。
続きはまた、ランビエール選手以降の演技をちゃんと見てからアップさせていただきます。
しかし、放映当日には、やっぱりシーズンオフだしミスが多いな、という印象だったんですけど、あらためて細かく見てみると、すごいどの選手も頑張っていて、あ、ミスが多いなんて思って申し訳なかったな、と思いました。
それに、非公式の大会といえど、やっぱりみんな勝ちを狙いにいっていて、つくづく……アスリート魂ですね。負けん気がすごい! 素晴らしいです!




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