さて、四大陸選手権、女子シングル感想です。
テレビ放映では見たんですけど、じつは灰原、女子は録画に失敗してしまいまして、映像が手元にないです(ああー…)。めちゃくちゃながらメモとっといて良かった…。
それでは、四大陸女子シングルFS、総合順位順に、感想を書いていこうと思います。
・SP5位/FS11位/総合11位 ベアトリサ・リャン選手
ダイナミックなジャンプが持ち味のべべちゃんですが、FSではジャンプが決まりませんでした。SP終わってアメリカ勢トップということで、プレッシャーを感じたかもしれませんね。最終滑走グループだったしなあ。
「黄河」。ドラマティックな音楽。冒頭はまずまず調子がいいんじゃないかな、と思ったのですが、ループがすっぽ抜けたあたりから歯車が狂い始めてしまったかなあ。とくに演技終盤の2Aの転倒は本人的にもショックではないでしょうか。たしか、2Aは好きだったはずなので。スピンもいまひとつの調子だったかも……。
ただ、べべちゃん独特のキビキビした身のこなしとスケーティングは顕在で、ストレートラインステップでレベル3が獲得されています。
イエテボリワールドにも出場が決まっている、ベアトリサ・リャン選手。今回の試合で、アメリカ代表としてのプレッシャーを充分に味わったと思います。イエテボリワールドに向けて、気持ちの盛り上げ方を考えるうえでも、とても参考になったのではないでしょうか。
解説の八木沼さんによれば、練習ではほぼジャンプはノーミスだったとのこと。ルッツ、フリップのエッジの問題も彼女は抱えていませんし、本来の力を発揮できれば、イエテボリでも怖い存在になるはずです。頑張れ!
・SP9位/FS9位/総合10位 村主章枝選手
『オブリヴィオン』。哀切なこのメロディも、ずいぶん耳に馴染んできました。
冒頭の3Lz、ちょっと突っかかりぎみでしたがまず成功! よし! このまま! と思ったら、つぎのフリップがシングルに。
村主選手、今年はフリップに神経質になっている印象です。
しかし、そのあとの3T+2Aのシークエンスは落ち着いて。スパイラルシークエンスも、ポジションがとても綺麗でした。
すごくうれしかったのは3Sの成功です! 高くて着氷も流れよかった。加点もついています。村主選手は3Sを一時まったく跳ばない時期もあったと思うんですが、今季、とても綺麗に跳べるようになってきましたねー! たゆまぬ努力で進化したポイントだと思います。
そのあとのルッツのすっぽ抜けがあったものの、ほかのジャンプは決めて、ストレートラインステップはレベル3。スピンもほとんどレベル4でまとめて、いい演技でした。
村主選手のフライングはもともとすごく高く入って見栄えするんですけど、今季に入って、フライングの入りが以前より大きく華やかな動きになったような気がします。練習でできたことが出来ていない、ようなことを、ご本人がコメントでおっしゃってましたけど、確実に進化していることはすごくわかるので、あとはうまく試合にピークが来るといいなあという感じですかね…。
お疲れさまでした。来季も頑張ってください!
・SP4位/FS10位/総合9位 アナスタシア・ギマゼチノーヴァ選手
名前の読み方がこれでいいのかわからない……。SP終わって、あっと驚く4位につけた、ウズベキスタン代表。不思議なポーズからフリーの演技開始です。
冒頭のジャンプは、2Lo+2Aのシークエンス、そのあとが3Lz、3F。エラーはありません。上半身は力強い振り付けでありつつ、足元はとっても綺麗なエッジワークで、さすがベテラン、という表現力ですね。スパイラルシークエンスも、ポジションが面白くてよかったです。
繋ぎの動きなども、つーっと滑るのではなくて、表現を重ねてきていましたね。バレエというよりコンテンポラリー的というか、重力を感じる演技。とくに良かったのが、終盤のストレートラインステップで、とても重みを感じました。なんというか、石器時代の女神とか、土偶とか。プリミティブな威厳を感じました。きれいきれいなだけではないフィギュアスケートの表現を見せていただけたな、という感じです。面白かったです。
イエテボリには出場ですよね。頑張れ!
・SP6位/FS4位/総合4位 キム・ナヨン選手
キム・ヨナ選手と同世代のキム・ナヨン選手。初めて演技を見ましたが、とてもエッジが綺麗な選手ですね! 粘りがあるというか、漕がなくてもすーっとストロークが伸びるかんじ。これからとても伸びしろがあるなと、楽しみになるスケーティングでした。
「ジプシー・ヴァイオリン」。情熱的なリズムに、よく乗った演技。3F+2Tは高さがあって素晴らしかった。スパイラルシークエンスで、足がパーンと上がって素早くポジションに入るのも、ちょっとヨナちゃんに似た感じですね。上手いです。
最後、3Tでつっかかっちゃったのがもったいなかったですけど、ほぼ、実力は出し切れたのではないでしょうか。韓国のお客さまもうれしそう。
アジア系が席巻する現在の女子フィギュアスケートですが、またしても有力な選手が誕生の予感。もっとリズムのくっきりした、ダンサブルな演技も見てみたいなと思いました。どんな踊りをするんだろうなあ。
可能性を感じさせる演技。イエテボリ頑張って!
・SP2位/FS3位/総合3位 安藤美姫選手
美姫ちゃん、しばらく見ないうちにまた綺麗になりましたね。お肌の調子もいいみたい。メイクも全日本とはまた変えて、ナチュラルでありつつ華やか。彫が深く見え、見栄えします。
「カルメン」。このプログラム、最初のポーズ、ちょっと上から目線で「にやり(にこり、じゃないところがミソなのです)」とするのが、灰原はとっても好きなんだ。投げキスとかしながら、目線は冷たく醒めている。そうそう、カルメンというのは、妖艶さの奥底に、刃のような冷ややかさを持った怖い女なんですよ。すごくよく表現されていると思う。
冒頭の3Lz+3Lo、セカンドがパンクしてしまいましたね。やはり、4回転に挑戦ということで、力みがあったかな。つぎの4Sもパンク、プロトコル的には2S認定。減点はありますが転倒ではないので、大幅な失敗ではないです。
連続失敗でガックリ来ちゃうかなーと思ったんですが、全日本選手権からこっち、美姫ちゃんはほんとに安定していますね。すぐに立て直してきます。ばっちり修整の効いた3F! 加点もついています。立派! 村主さんの3Sに続いて、選手の努力をものすごく感じ、感動してしまいました。
つぎのコンビネーションスピンはレベル3でしたが、今回、ほかのスピンはすべてレベル4。ジャンプなどのエレメンツも、冒頭の2つのジャンプを除いて、すべてにGOE加点がついています。最後まで、全力を尽くした演技で、とても良かったと思います。
ストレートラインステップからうしろの演技は、まさに「カルメン」の真骨頂。ただ悪女っぽいだけではなく、ただ美しいだけではなく、ただ色香があるだけではなく、カルメンの持つ生命力の強い雰囲気が良く出ていて素晴らしいです。
イエテボリでも期待します。頑張って!
・SP3位/FS2位/総合2位 ジョアニー・ロシェット選手
ぎゃああああああ! ロシェット兄さん! かっこいい!!
ロシェット兄さんに関しては、画面に出てきた瞬間に自制心を忘れ、アイドルのファン状態になる灰原。とっっっっっても大好き! なんです……。なんという美しい背筋でしょうか。自分の背筋が美しいことを、ロシェット兄さんはわかっていると思いますね。ツボを心得た衣装が素敵。うわーん、かっこいいよう~。
冒頭は3連コンボから。3Lzが高く、いい出来栄えです。つづく3Fもクリア! 3Lo、フライングスピンと、つぎつぎと質のいいエレメンツが決まります。
ロシェット選手は、カナダ国内選手権くらいまでは、ジャンプはいちおう決まるんだけど着氷に難アリの場合が多くて、認定はされるもののGOEで減点されたりしていましたが、今回四大陸では着氷の流れが素晴らしい。韓国の氷と相性がいいのかもしれませんね。
曲も雄大でいい! 塩原アナウンサーが「ショパンが真央ちゃんのお抱え音楽家になったかのようですね」ってたしか言ってましたけど、チャイコフスキーはロシェット兄さんのお抱えってことにしていいと思います(あなたそんな勝手な)。ガツンと来る感じが、兄さんにピッタリだ!
このプログラム自体には、後半のジャンプ構成に若干の疑問はあるんですけど(ジャンプシークエンスふたつってもったいなくないですかねー)、兄さんの演技は素晴らしかった。カナダ国民もブラボーを叫んでいることでしょう。
昨年のワールドではSPで出遅れ、思わしい結果を得られなかった兄さんですが、今年は頑張って欲しいです!
・SP1位/FS1位/総合1位 浅田真央選手
「幻想即興曲」。新衣装で登場。フリーも新しくしたんですね。モノトーンの衣装だとどうしても顔色悪く見えるし、赤系でいいんじゃないかな。
ただ、これ、同じような衣装をたしか、舞ちゃんが「ロミオとジュリエット」で着ていたと思うんですが、メッシュ状にビーズキラキラというデザインじたいは、舞ちゃんのほうが似合うと思いました。真央ちゃんはもうちょっとすっきりしたデザインが似合うような。髪型とバランスが悪いからそう思うのかな。うん。この衣装だと、髪ももうちょっと飾ってほしいかも。
浅田姉妹はわりと、似た衣装を着ていることが多いんですけど、色違い、デザインちょっと違いで発注したんですかね。ふたりとも個性が違うし、せっかくあつらえるのに似た衣装だと交換するのもできなくてもったいないので、もっと違った感じの衣装を作ってみたらどうかな? と思いました。余計なお世話か。
久々に衣装にうるさい灰原、余計なところに突っ込んでます。すみません。
さて、演技ですが、これはもう、素晴らしいの一言でした。
冒頭の3A、音もなくふわりと降りて、こんなに高く軽々と降りたのは2年ぶりくらいじゃないでしょうか。ツーフットもなし、完璧です。すんごい加点がついて、これだけで3+3コンビネーション並みの得点を稼いでしまいました。
つぎの3F+3Tは、セカンドが回転不足をとられましたが、終盤の3F+3Loは回転もばっちりで加点もばっちり。3Aからの三連コンボも綺麗に決まっています。これだけの猛ラッシュがあるから、演技のオーラス、得意の2Aを単発で、ふわりと降りる、などという、ある意味贅沢が許されるのでしょう。浅田真央選手にとって、2Aは簡単なエレメンツで、単発では得点も低く、もうひとつジャンプを入れるなら3Tのほうが、確実にベースバリューが上がるはずなのですから。
だけど、いつも、このラストの2Aで、浅田選手はがっちり加点を取っています。結果的に、今回の得点は4.42。3T並み。演技後の印象も素晴らしいです。浅田選手の得意技を熟知したローリー・ニコルさんの技あり振り付けですね。
表彰台での真央ちゃんもとても晴れ晴れと笑って、ミックスゾーンのコメントも、こんなに曇りがない表情は久しぶりだなと、うれしく思いました。
このいい気分をそのままに、イエテボリまで持っていけるといいなあ。
応援しています。頑張って!
キム・ヨナ選手不在で、会場が盛り下がるのではと懸念された今年の四大陸ですが、蓋を開ければ大熱狂で、観客の声援に選手たちも後押しされて、素晴らしい大会になりましたね。ほんと、すっごくいい試合でした。
韓国の新星、キム・ナヨン選手が大健闘したり、カナダ勢が総員踏ん張ったり(ミラちゃんもシンシアちゃんも頑張りました)したのと裏腹、アメリカ勢が予想外の苦戦。とくに、アシュリー・ワグナー選手にとっては、課題を見つめることになった大会ではないかと思います。修整頑張って欲しいです。
アイスダンスも、映像を見たのですが、ヴァーチュー&モイア組は素晴らしいですね。ぶっちぎり。テッサちゃんの衣装がピンクに変わっていて、自分たちの強みをよくわかってるなあーと感心しました。ピンクのワンピースに白い大きな襟ですよ。小憎たらしいくらい清楚で愛らしい(わはは)。
井上&ボルドウィン組は、FSはちょっと不調だったようですが、少し練習時間が少なくなっていたようでもあったので、いまからみっちり練習するでしょうし、イエテボリでは期待できると思いました。とくにジョンのジャンプ練習に期待です。
楽しい楽しい四大陸。シメはエキシビジョンフィナーレの、エヴァン・ライサチェック選手とジェフリー・バトル選手のスロージャンプでしたね! リアル・俺フィギじゃん! とウケまくってしまいました。
せっかく全米選手権で同点になったんだから、こんどのマーシャルズにでも、エヴァン君はジョニーを投げてみればいいのに。
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