カナダナショナル、男子FSが終了。なんと、17歳パトリック・チャン選手が、ディフェンディングチャンピオン、ジェフリー・バトル選手を降し、新たなカナダチャンピオンとなりました!
うわ。SP終わって7点くらい差がありましたし、チャン選手の演技構成ではFSで3Aは1回、バトル選手は2回跳びますし、逆転は難しいのではないかと思っていたのですが、バトル選手はFSにミスが出(3Aで転倒がありました)、逆にチャン選手はFSを完璧に演じきり、少なくはない点差をひっくり返したようです。
しかし、プロトコルをよくよく読んでも、どこが勝敗の分かれ目だったのか、読み取れません。バトル選手の転倒は単発3Aでしたし、チャン選手はそもそも3Aコンボがまだプログラムに入らず、2度目のアクセルは2A。2Aの基礎点は3.5です。バトル選手が基礎点7.5の単発3Aを転倒しても、GOE減点最大で3、転倒減点が1で3.5点は残るので、この転倒だけではさほどは点差は詰まらなかったはず。痛かったのはアクセル転倒ではなく、そのあとのルッツがトリプルからダブルになってしまったことと、スピンのレベルの取りこぼしが若干あったことかなあ…。あとはやはり、パトリック・チャン選手のエレメンツの完成度が素晴らしかったのだと思います。GOE加点がすごいですからね。
バトル選手は、昨季から、SP「アディオス・ノニーノ」はなかなか好調なのに、フリー「アララト」では苦労している印象ですね。カナダの世界選手権枠は2枠、イエテボリ代表選出は濃厚です。SPの完成度が高まって心配がなくなったのですから、これからはFSを、がんがんに滑り込んで欲しいなあと思います。
全開のアララトって、見たことがない気がするんですよねー。昨季四大陸での演技はなかなか、素晴らしかったんですけど。ソウルには出るのかな? とにかくイエテボリ、ワールド本番で、リベンジを期待します!
パトリック・チャン選手は、ほんと、恐るべき17歳ですね! 大会以前に、カート・ブラウニングさんが、パトリック・チャン選手について語った記事があるのですが、ほんとに絶賛してるんですよ。こちら→ http://ottsun.canoe.ca/Sports/OtherSports/2008/01/18/4779441-sun.html
の記事です。
この記事には、カナダナショナル以前にパトリック・チャン選手が出したコメントが載っていて、それがまあ、末恐ろしいという頼もしいというか。
このコメントなんですが
《原文》
"My goal is to make skating rise again in Canada. I'm hoping I'm the beginning of a new era. I'm hoping I'm the one who will bring skating back to where it was when I was a kid watching on TV. I know people are waiting on their couches for the next Kurt Browning."
《灰原不正確訳》
「僕の目標は、カナダのフィギュアスケートを再び世界の強豪に持ち上げることです。僕は、自分が、カナダスケート界新時代のはじめのひとり、僕自身が幼いころテレビで自国選手の活躍をテレビで見ていたころの、あのころのカナダに、母国を立ち戻させる人間であることを望んでいます。僕は、カナダのみんなが、つぎのカート・ブラウニングのために、ソファーを空けて待っているって知ってるんです」
これを受けて、名前を挙げられたカート・ブラウニング氏いわく
《原文》
"That's just unbelievable that a 17-year-old kid says that. That's why I like him so much. There's something about him. You're drawn to this guy. Some people just have that ability to make you want to care about them."
《灰原不正確訳》
「17歳の子どもの発言とは、信じがたいですね。私は彼が非常に好きです。彼には、特別ななにかがあると思います。あなたもきっと、あいつに魅かれますよ。世の中の一部の人間には、自分のことを相手に、絶対に好きにさせる力があるんです」
カート・ブラウニングさんは、パトリック・チャン選手の練習を見てあげたこともあるみたいです。
いろいろな記事を読むと、パトリック・チャン選手には、ただスケートの才能だけでなく、人の気持ちを取り込む才能があるのかなって思います。演技的には、いまのところ、すごく美味いと思うし素晴らしいとは思うんだけど、まだチャン選手はちょっと地味。スケートに華があるという点では、ジェフリー・バトル選手に軍配が上がると、灰原的には思います。
ただ、これほどたくさんの人をメロメロにする魅力の持ち主であるチャン選手が、今後もスケーティングは綺麗だけどなんか地味、なスケーターのままでいるとは思いにくいですよね。しかも、とにかく伸びていますから、もはや2ヶ月後のイエテボリでさえも、いまよりもっと上達しているかもしれず、得点が読めない。台風の目になるかなと思います。
イケメンのアンドレエフ選手の復帰も話題になったり、カナダスケート界からは、今後も目が離せないですね。
灰原注目のケヴィン・レイノルズ選手は、演技冒頭の4S、また中盤の3Aで豪快にクラッシュしたものの、そのあと、4T+3T+3Loという恐怖のコンビネーションを成立させました。このエレメンツひとつで、基礎点18点ですよ!! ぐひゃーすごい。
相変わらずPCSが地を這っているのですが、これでもうちょっと滑りが丁寧になってくると、飛び道具を持っているだけに恐ろしい選手です。ミラ・リョン選手とサンデュ先輩の同門の後輩なんだよね…。個性豊かな一門です。
ほかのカテゴリーの話も少し。アイスダンスも全競技が終わり、ヴァーチュー&モイア組が、200点越えのぶっちぎりで優勝を飾りました。2位は、シェーリーン・ボーンさんがコーチしているウィーバー&ポジェ組。3位は、ヴィクター・クラーツさんがコーチしている、アリ・ハーン&マカーディ組。2位3位争いは熾烈だったもよう。来季、デュブリュイユ&ロウゾン組が復帰してくる予定ですが、表彰台争いはいよいよ激化しそうですね。
ペアは、昨季チャンピオンのデュベ&デビソン組、SP5位と大幅に出遅れましたが、FSで怒涛の追い上げ、2位に入りました。優勝はラングロス&ヘイ組。今季からペアを組んだデュアメル&ブンタン組が3位に入りました。
女子シングルは現在競技中。SP終わって、1位のジョアニー・ロシェット選手と2位のミラ・リョン選手が1点差ちょっとというたいへんな僅差です。ロシェット選手は3F+3Tにチャレンジしたもようですが、セカンドの3Tが回転不足を取られていて、どうも転倒したみたいですね。
FSでは、今季GPSエリックで、ついにミラ・リョン選手もFS100点の大台に乗せてきましたし、国内選手権ですのでもうちょっと得点が出るかも。ジョアニー・ロシェット選手は、ロシア杯では必ずしもジャンプの調子が良くなかったので、こちらもまさかの新チャンピオン誕生となる可能性が残っています。
うー、ふたりとも頑張って欲しいなあ!
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