そんでは、トリノグランプリファイナル、女子FSの感想を書いていこうと思います。



【女子FS】



・FS1位/総合2位 浅田真央選手
『幻想即興曲』。ほんとうに素晴らしい出来栄えでした!
演技序盤の3A、3F+3Tと決めて、波に乗りましたね。消耗する後半で3F+3Loを入れてきたのには驚きました。ストレートラインステップは、これも手直しされたのかな、密度の濃い構成で、とっても良かったです。
転倒のあったヨナちゃんと僅差なのは、アクセルのツーフット、ルッツのロング、と、細かく減点を取られたみたいです。とはいえ、通常ルッツのロングはGOE3点くらい引かれるのに、真央ちゃんは1点。引かれる幅が小さいんですよね。飛形やランディングの美しさで相殺されているのかも。
演技終了後に、パッと笑って、涙ぐんだ浅田選手。出迎えたラファエル・アルトゥニアンコーチもうれしそうでしたねー。今後の自信にもなる、大きな演技だったと思います。
ところで、今季、SP不調の続く真央ちゃんですが、SPの衣装を変えてみるってのはどうでしょう? 衣装が変わると、かなり気分も変わると思います。ちょっとした気分転換で、案外SPの成功率上がるかもとか思うんですよね。
検討していただきたいなあと思いつつ……FSのこの演技は、ほんとに良かったです。銀メダル獲得、おめでとうございました。


・FS6位/総合6位 キミー・マイズナー選手
『トゥーランドット』。おそらくはこのトリノパラヴェーラに合わせて選ばれた曲。頑張れキミー!
しかし最初の3F+3Tで転倒、つぎの3Lzも転倒。どわー演技に乗れてない。ほんとにエッジ矯正で苦労しているというのがテレビで見ててもわかります。ジャンプを飛ぶ直前に、エッジがガタタッとなるんですよね。つい迷ってしまうのだと思います。ほかのジャンプにも影響が出てしまってて苦しそう。ほんと頑張れ!
ストレートラインステップは、疲れてしまったかなあ。エッジが浅かった……ような気がしました。スピンも軸がふらついていたし、こんな調子が悪いキミーは初めて見ます。
キスクラでも笑顔はありませんでした。ああ、でもキミー、頑張りましたよ!
新しいジャンプを跳べるようになったとか、できなかったスピンのポジションができるようになったとか、そういう華々しい成果に比べると、エッジ矯正の成功ってたしかに地味ですけど、バンクーバーの表彰台を見据えるならば、必要な訓練だと思います。
頑張り屋さんのキミーのことですから、大丈夫、イエテボリまでにはきっと結果を出してこれますよ。そのまえに全米選手権ですね。頑張れ!


・FS5位/総合5位 中野友加里選手
『スペイン奇想曲』
3A成功!
今季、これで3度目の成功ですか。ノッてきましたね。
そのつぎの3F+2Tコンビネーションで転倒。ああ、惜しい…。
しかし、この転倒以外はほぼミスなく、良い滑りだったと思います。いつもながら、ドーナツスピンも見事でした。
ただ思ったより得点が出なかったんですよね。プロトコルを開いてみて驚いたのですが、中野選手のこのFS、スピンでひとつもレベル4が取れていないのです。えええ、なんでだろ。チェンジエッジ後の回転数とかかなあ。
ジャンプに加点が貰いづらいのは、おそらくフリーレッグのためもあると思うのですが、これも修正すると、タイミングに苦しむ結果になりそうでもあるので、悩みどころですね。
演技の内容的に、世界トップと、あとは加点での戦いというところまで来ているのは、頼もしい限りです。全日本選手権の演技も楽しみです。


・FS3位/総合3位 カロリーナ・コストネル選手
『ドゥムキー』。さすが地元。登場時にすさまじい応援。ぎゃーやめて! コストネルさんがプレッシャーで転んじゃうかもしれないじゃないのー!
という、灰原の心配は懸念でした。高さのある素晴らしい3F+3Tを成功! 3Lz+2Tも成功して波に乗ります。ま、そのあとで3Fがちょっとパンクしましたが、いいんですよそれくらいはコストネルさん的に失敗のうちには入りません!
後半のストレートラインステップも華やかでしたねー。スパイラルもディープエッジで、映えること映えること。とってもいい出来栄えでした。
昨年のヨロ戦FSみたいに「どうだ!」という凄みを感じる演技ではありませんでしたが、コストネル選手の可愛らしさとリズム感の良さが充分表現された演技。がけっぷちトリノ出場だったのに、なんと表彰台に上りました。銅メダルおめでとう!
つぎはヨロ戦ですねー。今年はかなりフィンランド勢が攻めてきそうな勢いなんですが。女王位防衛、頑張って欲しいです。


・FS4位/総合4位 キャロライン・ジャン選手
『アヴェ・マリア』。小さッ! 直前の滑走が長身(169cm)のコストネルさんだっだけに、◎ちゃん(151cm)がやけに小さく感じられます。んー、ちょっとこれはー、若干不利な滑走順かも…どうしても見栄えしない…。
昨日、ジャンプの姿勢は矯正できてきたんじゃ、と書きましたが、FS見たらやっぱり変でした。うむ。カメラアングルでそう見えただけか…。
今年はエッジ矯正もとりあえずは先送りして、シニアでどれだけ戦えるか、チャレンジの年だったと思う◎ちゃん、パールスピンやスパイラルなど、いいところもいっぱいあって、見せ付けることはできたと思うので、そろそろ気になるジャンプの改良に着手して欲しいかなーと思います。あとになればあとになるほど直すの大変になると思いますし。
今年はまだ世界ジュニアのほうに出場となるであろうキャロライン・ジャン選手。今年も優勝候補筆頭だとは思いますが、ただ、去年よりジュニアのレベルがじつはアップしているんですよね。3+3を跳べる選手も多いし。世界ジュニアも面白いことになりそうだと思います。
そのまえに全米選手権も、頑張って!


・FS2位/総合1位 キム・ヨナ選手
どーでもいいけど今回のGPFもアジア系が多いですね。◎ちゃん入れると4人がオリエンタル。イタリアのお客さまには、もしや全員中国人だと思われているのでは。
「中国人を犯人にしてはならない」って項目があるのは、ミステリーの、ノックスの十戒でしたっけ? むかしのミステリーには、妖しい中国人が東洋の神秘で不可能犯罪を可能にするとかいうヒドい展開が結構あったらしい。
さて、そんなトリビアはどうでもよくて(いいなら書くな!)、キム・ヨナ選手の『ミス・サイゴン』。冒頭の3F+3Tはいつもながら最高。トゥジャンプの美しさでは、彼女は現在男子を含めて世界ナンバーワンではないでしょうか。3Loで転倒。しかし転倒を感じさせないですね。がっかり感を引きずらないというか、顔に出ないというのが大きいかも。
2A+3Tも素晴らしい高さ。得意のイナバウアーから2Aも決まった!
真央ちゃん猛追とはいえ、もともとの点差がかなりあったし、転倒もコンビネーションじゃなかったからダメージ低い。僅差で逃げ切りかな、と思ったんですけど、かなり得点が出ましたね。本人もびっくりしてたみたいですが。プロトコルを見ると、すべてのスピンがレベル4。成功したジャンプはすべて加点つき。とくに3F+3Tは2点という大幅加点でした。TESでは真央ちゃんに譲ったものの、PCSはヨナちゃんの勝ち。ふたりとも1歩も譲らず、という名勝負。いいもの見せていただきました。
ヨナちゃんの場合、もはや欠点がないよーに見えるんですが、あとちょっと贅沢を言わせていただけるならば、スイング感が欲しい。肩とか、膝とかの表現に幅が欲しいです。
とはいえ、もはやこの希望は、大トロにキャビアをのせろと言ってるみたいなことなので……のるといいなとは思うんですけど(ははは)、贅沢なのはわかってるんですよ。はい。
金メダルおめでとう。去年のGPF優勝は、本人も釈然としない雰囲気でしたけど、今年は胸を張って表彰台のてっぺんに立てますね! つぎに演技を見られるのは四大陸でしょうか。頑張って欲しいです!



これにてGPSも終了。あとは世界選手権に向けて、国内試合の季節となりました。
いままで2ヶ月、たくさんのいい演技を見せてくれた選手のみなさま、ほんとうにありがとうございます。お疲れさまでした。つぎはイエテボリで!





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