北米系フィギュアスケートサイト、『インターナショナルフィギュアスケーティング』に、アレクセイ・ヤグディン選手の新しい記事がアップされています。
元記事はこちら→ http://www.ifsmagazine.com/forum/index.php?s=6749246d952dd25b049738b3429d1d6e&showtopic=450  原文は英語です。
とても面白い記事で、ほんとはこれ、全文日本語に書き取ろうかと思ったんですが、申し訳ありません、とにかくとーっても長い記事なんで、とりあえず今日は断念します(いずれ再チャレンジするかも)。
今日は、原文の途中途中、かいつまみながら、だいたいの記事の感想を書かせていただきますね。
この記事を執筆したのは、毎度おなじみ、キャスリーン・バングスさん。先日のロシア発のヤグディン選手のインタビューは、電話によるものでしたが、バングス女史は、まだ回復期にあるヤグディン選手と、直接面談する機会があったようです。記事はこんなふうに始まります。


There was no entourage.
(日本語訳:付き添いはいませんでした)


ヤグディン選手は、7月5日、ニューヨークの病院に、付き添いもなくただひとりで入院します。かつて同じ病院で、彼は、破砕した骨組織の一部を吸い出す手術をしたことがあるそうです。
手術じたいは滞りなく成功しますが、術創の痛みは、やはりヤグディン選手を苦しめたようです。
しかし、痛み以上にヤグディン選手を苦しめたのは、じつは病院の同室者だそうで、すごくいびきをかく人だったそうなんですね。安眠が妨げられて、とても辛かった、とヤグディン選手は語っています。……いびきはねー、本人悪気がないだけに辛いですよね。しかもうるさい人のは、ホントにうるさいし!
手術後まもないヤグディン選手を慰めたものは、スケートへの熱意と、ウィンブルドンテニスであったようです。たしかに、7月はじめはウィンブルドンの会期でした!
以前のインタビューでも、ヤグディン選手はフェデラーについて語っていますが、どうもヤグディン選手はフェデラーファンのようなんですね。決勝戦、ウィンブルドン連覇のかかる彼をヤグディン選手は熱心に応援していたようです。スペインのラファエル・ナダルに、王座陥落まであと一歩のところまで追い詰められながら、逆転してフェデラーが優勝を掴み取ったとき、うれしくて元気を回復した、と記事にあります。
フェデラーも、まさか、大西洋の向こう側で、偉大なフィギュアスケートチャンピオンが、病院のベッドの上で、彼の勝利に勇気を与えられていた、なんて、想像もしていなかっただろうなあ。灰原もウィンブルドン見ながら、そんなことは、ちいとも考えてませんでしたよ~。
ロジャーさまといえば、同郷のよしみで、ステファン・ランビエール選手と交流があるみたいなんですが、もうじきのUSオープン、ステファン君に頼めばチケット手配できるんじゃないですか? まあ、ステファン君の手を煩わさなくても、IMGに頼めば、すぐにチケットは手に入るだろうけど、あえてステファン君に、「あのヤグディン選手に頼みごとをされた!!」という喜びをプレゼントしてあげたい気も。
そんなわけで、フェデラーに勇気と元気をもらったヤグディン選手は、病院を退院して、コネティカットでの自宅(?)療養に移りました。自宅療養の初期には、痛みが激しく、かなり辛かったようですが、じりじりと回復は進んでいるもよう。しかしそれでも記事はこう伝えます。


His mood is good, and he’s beginning to see a glimmer of light from the end of the recovery tunnel, while acknowledging that if his hip will ever allow him to get back to doing the big jumps remains, for now, an unknown. Nevertheless, Yagudin is prepared for this battle. Arguably in the best shape of his career, down to his 2002 Olympics fighting weight, he’s also religiously embraced a healthier lifestyle. Most importantly, the competitive torch within has again been lit. He is looking for a fight, mostly against the limitations that have been imposed upon him.


彼がビッグジャンプに戻れる可能性は未知数である。そのことを、ヤグディン選手自身も認めている。
それでも彼の心にふたたび火は灯された。自分の限界と戦うための……。
このくだりを読んだとき、灰原は、NBAのマイケル・ジョーダン選手のことを思い出しました。彼は、2度引退し、3度復帰しますが、3度めの復帰の最大の敵は、彼自身の肉体の限界でした。
それにしても、アメリカの病院って、とっとと退院させるというけど、ホントにすごいですね。手術から10日後、もうヤグディン選手は、ニュージャージーのニコライ・モロゾフ氏のもとを訪れ、プログラムの打ち合わせをしたそうです。
あれだけの大手術をしたのに、一週間も入院させずに自宅療養にするのってホント日本じゃ考えられないなー。猛烈なやせ我慢で痛みを我慢して強制退院したってわけじゃなさそうだし、アメリカだとこれがディフォなんでしょうか。
病み上がりの身で、打ち合わせに出向いてくれたヤグディン選手のために、モロゾフ氏は素晴らしい音楽と、プログラムを用意していたそうです。それはとても複雑な旋律を持つ曲で、かつてのヤグディン選手の現役時代、いちどタラソワ女史はこの曲でプログラムを検討したそうなのですが、曲のあまりの複雑さに断念したという。この難敵を、モロゾフ氏は2ヵ月もかけて、フリープログラムに見合った長さに編集しておいてくれたそうです。
ニコライ・モロゾフ氏から、かつての親友アレクセイ・ヤグディン選手へ、新しい旅路へ手向けの、プレゼントですね…。
新採点法の印象について、ヤグディン選手はこのように語ります。
「ステップは問題ないと思います。しかし、新採点法におけるスピンには、正直苦労しそうですね。むかしはスピンの判定は甘かったから(大意)」
手術から2週間後、メディアが彼の手術の情報をキャッチするのと時を同じくして、ヤグディン選手はロシアに発ったそうです。
もう飛行機乗っちゃいますか。すごすぎ。メディアを避けるためには、ロシアのほうがいいのかもしれませんが。
さて、競技復帰について、ロシアスケート選手をつねに悩ましているように感じられる金銭的問題ですが、このてんについてはヤグディン選手は、彼自身の事業的才覚でなんとか乗り越えようとしているようです。以前から不動産売買と投資に手をそめている、と、かつてのインタビューでも語っていましたが、手術後まもなく、ビジネスには復帰したとか。……ほんとに、精神力が強靭ですね。聞いただけで、クラクラしそうな大手術なのに。
記事によれば、ヤグディン選手の『オーバーカム』の続編になる自叙伝が、ロシア国内で数ヵ月後に発売されることになっているもよう。『オーバーカム』は、ソルトレイク後、アマチュア引退を決意するところで終わっていましたが、つぎの本はこんどは逆で、プロスケーターとしての華やかな生活のあと、競技に戻ってこようとするところで終わることになりますね。いずれ英訳版、そのあとにでも日本語版が、発売されることを祈りたいところですねー。
それにしても、ニコライ・モロゾフ渾身のヤグディン選手用傑作新プログラムって、これもう絶対見たいですよ。なんとしても見たい。見せて欲しい。たとえアイスショーであったとしても。
これからのリハビリは楽ではないと思いますけど、傑作プログラムのためにも、ヤグディン選手に氷上に戻ってきて欲しいな、と思いました。
頑張って!!!





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