安藤美姫選手、浅田真央選手、高橋大輔選手が世界選手権でメダルを獲得したこともあり、日本国内ではたいへんな勢いで盛り上がっているフィギュアスケート人気ですが、アイスショーの本場アメリカでは、昨シーズンはフィギュア人気がやや落ち込んだらしい。
理由としては、輝ける大スターだったミシェル・クワン選手が事実上引退し、サーシャ・コーエン選手も休養、跡目を継いだ若手スケーターたちが、今シーズン、GPS、東京ワールドなどで、いまひとつ思わしい成果をあげられなかったことがあげられているようです。
昨シーズン、男子は、エヴァン・ライサチェック選手もジョニー・ウィアー選手もGPFに進出しましたし、女子だって、東京ワールドの最終滑走グループにふたりも入ってますし、そんなにものすごく悪い成績ではないと思うんですけどね。勝てる勝てない以上に、やはり、ミシェル・クワン選手の存在感は巨大だったということですかね…。
奇しくも今年は、全米スケート協会とESPNの契約更改の年にあたるらしく、人気が低調だと、現在ほどのボリュームでの放映は望めなくなるのではないかとのこと。ESPNが入らなくなると、Jスポでの放映にも影響あるってことかな。全米とかだけじゃなく、マーシャルとか四大陸とかの放映も縮小されるってことでしょ。うーむ。困りますね。
そんなわけで、起死回生が望まれるアメリカスケート界の、現在の期待は、女子シングルジュニアのキャロライン・ジャン選手とミライ・ナガス選手にかけられているようです。
こちらの記事「Two rise as future of U.S. skating(http://www.latimes.com/sports/la-sp-skate7apr07,0,1823382.story )」に、そのあたりの事情が書かれています。
この記事には、長洲未来ちゃんは、東京ワールドの演技を、見てないと書いてありますね。おうちにケーブルテレビが入ってないから、というのが、その理由。キャロライン・ジャン選手も、おうちの都合で視聴をあきらめたそう。
そんなふたりが、今後のアメリカのスケートビジネスの希望の星であると、この記事は書いています。
マーシャルズUSショウケースの演技も大人気を博したこの小さな女の子たちは、名門アイスショー「チャンピオンズ・オン・アイス」の5月のツアーに参加することがすでに決まっていて、彼女たちのパフォーマンスはショーの中でももっとも人気を集めるだろうと期待されているそうです。キャロライン・ジャン選手は、すでに有名スポーツ雑誌「スポーツイラストレイテッド」で特集を組まれるほどだとか。
しかし……キャロライン、まさか表紙になってないですよね? スポーツイラストレイテッド誌には、「表紙に登場すると調子を落とす」といわれるジンクスがあるんですよねえ~。シーズン終わっちゃったから関係ないか?
キャロラインとミライが、これほど注目を集める最大の理由は、ふたりがきわめて年齢が近く、能力的にも拮抗したライバルどうしだから、で、あるようです。
アメリカにおけるスケート人気沸騰の原点には、まずカルガリー五輪でのカタリナ・ビット選手とデビー・トーマス選手のカルメン対決があり、クリスティ・ヤマグチ選手のアルベールビル五輪金メダルがあった。その後にトーニャ・ハーディングvsナンシー・ケリガンのライバル対決があった。
日本人的にはハーディングというと、「リレハンメルでスケート靴の紐が解けたとジャッジに泣きついて滑りなおした人」というイメージが強いと思うんですけど、スパイラルやスピンが得意で優雅な演技をするケリガン選手と、ジャンプが得意でパワフル系のハーディング選手(トリプルアクセルコンボが跳べたんだよね…)は、当時は人気を二分していた。方向性の違うふたりがしのぎを削りあったことや、ライバル対決をテレビなどマスコミが盛り上げたことによって、米国でのフィギュアスケート人気は飛躍的に高まったようなのです。このふたりは1歳差でした。
リレハンメルを期にケリガン選手が引退し、ハーディング選手も引退を余儀なくされて、一気にスターを失ったアメリカフィギュア界ですが、次代のスターがすぐに現れます。ミシェル・クワン選手とタラ・リピンスキー選手。スキャンダルに疲れたスケートファンたちは、清新な10代の少女たちの活躍をもろ手をあげて受け入れました。このふたりの年齢差は2歳。ふたりの対決は長野五輪でクライマックスを迎え、まだ15歳だったリピンスキー選手の勝利によって、物語は終わりました。
残されたミシェル・クワン選手は、オリンピックの金メダルを目指して、再び修練の日々を送ります。彼女の前にライバルとして立ち上がってきたのが、完璧なスパイラル体勢をとれるサーシャ・コーエン選手、そして、3+3ジャンプを武器に持つサラ・ヒューズ選手。国外では、同い年のイリーナ・スルツカヤ選手だったのでした。
こうして見てみると、アメリカでのフィギュアスケート人気は、おもに米国選手どうしのライバル物語によって盛り上げられてきたように思えます。もちろん物語の登場人物はみんな、世界選手権でもトップクラスの実力を持っていなければならないわけです。贅沢と言えば贅沢な望み。でも、アメリカの女子シングル選手たちは、ファンたちの贅沢な望みそのままの物語を、長いあいだ描きだしてきました。リレハンメル以来は、この物語の中心には、いつもミシェル・クワン選手が立っていた。
しかし、ミシェル・クワン選手が去り、サーシャ・コーエン選手が休養中のいま、女子シングル女王キミー・マイズナー選手の地位を危うくするほどのライバルは、国内にはいないのが現状です。物語が途切れるとともに、人気低迷期に入るかと思われたアメリカのフィギュアスケートですが……。
全米ジュニア選手権でのミライ・ナガス選手の驚異の台頭によって、ジュニアながらすでに国内屈指の人気選手となっていたキャロライン・ジャン選手との「世界トップの実力をもった選手どうしのライバル物語」が、奇跡的に再び見出された、わけです。
ふたりともあんまりにも若いから、この物語はこれからとても長く続くだろうし……そりゃ、関係者各位に、ふたりに望みをかけるなというのが無理な話か。
「米国のスポーツコンテンツを救うかもしれない」……テレビメジャーネットワークからもこんな重大な期待を持たれている少女たち。なんだか、浅田真央選手や安藤美姫選手にも重なるかな。
急激に注目を集める立場になってしまった教え子について、ミライ・ナガス選手のコーチはこのようにコメントしています。
" We want to look at this as a huge opportunity ― not only for the sport but for herself. She just has to keep doing her best and be happy doing it."
ミライ選手には多くの可能性があり、スポーツのためだけでなく彼女自身が幸せになるために、ベストを尽くさなければならない、と。大意としてはそんな感じ。
選手たちの頑張りにこたえて競技の人気が高まり、選手本人も幸せになっていけたら、素敵ですよね。やっぱり選手本人が幸せでないとね。そこがいちばん大事なトコだから。
ミライ、未来。アメリカのフィギュアスケートファンたちは、ミライちゃんの名前の意味が「future」だってこと、知っているのかな。





ダイナバナ
女神幻想ダイナスティア は乙女のためのコミュニケーション重視のMMOオンラインゲーム。

争いのない世界にあなたも遊びに来てね。
今なら無料で遊べます!


お買い物バナ

※乙女なショッピングモール「乙女のおかいもの」でもうきうき情報紹介中!


ダイナ情報バナ

※メルマガ「ダイナスティア情報局」登録はこちらから!