桜満開だというのになんだかまたフィギュアのお話。今日は寒かったからいいですよね!
フィギュアスケートポータルサイト『Golden Skate』に、東京ワールドに出場したエレーネ・ゲデバニシビリ選手の記事があがっていました。
グルジア代表で、トリノ五輪最終グループ入りして世界中のフィギュアファンから注目を集めたエレーネ・ゲデバニシビリ選手は、浅田真央選手、キム・ヨナ選手より、ほんの9か月ほどお姉さんのまだ17歳。キンバリーさんと同世代になるのかな。
2005-2006シーズンは好調で、期待されていたゲデバニシビリ選手は、練習地にしていたロシアと、母国グルジアの政治的緊張のために練習環境を失い、2006-2007シーズンのGPSには出場ができませんでした。しかしヨーロッパ選手権には出場、8位入賞。東京ワールドでは17位に入っています。
公式HPはあるんですけど、英語がないんですよね。グルジア語? ロシア語? まあ書いてある内容はわからなくても画像は見られますので、ご覧ください。こちら → http://gedevanishvili.jino-net.ru/
それでは、例によって小学生にも劣る語学レベルの灰原が機械翻訳を駆使して『Golden Skate』の記事から読み取った内容について、感想を書いて参りましょう。元の記事はこちらです。→ http://www.goldenskate.com/articles/2006/040107.shtml  ぜひご覧くださいね。



記事タイトルは「Georgian Figure Skater has High Hopes for 2007-08」。直訳すると「グルジアのスケーターは2007-08シーズンに大きな期待をもっている」とかですかね。機械翻訳だと「Georgian」は、情け容赦なく「ジョージ王朝の」ってコンバートされちゃうので注意が必要です。英語ではグルジア=ジョージアみたいですね。首都とジョージア州都が姉妹都市だったりするのかなあ……と思って調べてみたらビンゴ。グルジアの首都トリビシはアメリカのジョージア州都アトランタと姉妹都市になっています! 名前が結ぶご縁ですね。ゲデバニシビリ選手も、大相撲力士の黒海関も、この首都トリビシ出身です。
国土は日本の四国くらいの大きさしかないんですって。小さいなあ! 国って言うか、もうほんとに大きい県ぐらいの感覚ですよね。人口も500万人足らず。これまた少ない……。中世にはバクラチオン王家によって統治されたキリスト強国だったグルジアですが、トルコやロシアにたびたび占領をうけ、アジア風ともヨーロッパ風ともしれぬ、イスラム文化と東方正教会の文化も混じった、独特のエキゾチックさを生み出すことになったようです。
そんなグルジアは、「フィギュアスケートがさかんな国ではない」というところから、この記事は書き起こされています。「この国が傑出したフィギュアスケーターを産みだしたことはなかった。バフタン・ムルバニゼを除いては」。ムルバニゼ選手は、グルジアの男子シングルスケーター。2003年のヨーロッパ選手権で7位に入っています。彼を例外として、グルジアには国際大会で結果が出せるスケーターはいままで存在しなかった。「しかしエレーネ・ゲデバニシビリは頭角をあらわした」。他のフィギュアスケート大国……アメリカやカナダやロシア、あるいは日本のように、名門クラブがあるわけではなく有名なコーチがいるわけでもない、まったく土壌がないところから、唐突に現れ出でた天才……それがエレーネ・ゲデバニシビリ選手だということですね。
ただ、バレエや音楽についてはグルジアはずいぶん土壌がある国みたいです。現在世界最高のバレリーナのひとりであるボリショイのニーナ・アナニアシヴィリはグルジア出身、なんと幼少期はフィギュアスケートをやっていたそうですし(10歳のときにフィギュアからバレエに転向したもよう。元オペラ座のシルヴィ・ギエムが器械体操から転向したのは知ってたけど。バレエと親和性があるスポーツだとありえることなんだなあ)、現代舞踊の名匠ジョージ・バランシンもご両親はグルジア人(本人はロシア育ち→アメリカ渡航のようです)。「韃靼人の踊り」などを作曲した作曲家ボロディンもグルジア出身だったりと、音楽やバレエと縁浅からぬフィギュアスケートという競技にとって、まったくもってなんの土壌もなかった、というのは違うように思う。
それにしても、やはりスケートの練習環境はあんまり良くなかったらしく、2歳でスケートを始めたゲデバニシビリ選手の練習場所確保のために、コーチやご両親は心を砕かれたようです。結局9歳くらいからモスクワで合宿をするようになり、11歳からはロシアに住んで練習するようになったみたい。練習環境が整ったのをうけて、エレーネ少女はすぐに、トリプルルッツを習得。天才の片鱗を見せます。複雑なコンビネーションスピンやトリプルトリプルコンボ(プロトコル確認したけど3F+3Tみたい。キム・ヨナちゃんが跳ぶのとおなじ組み合わせですね)も習得、トップ選手へのステップを確実に上がっていたゲデバニシビリ選手のキャリアに、母国グルジアと練習地ロシアの政情不安が影を落としたのでした。
「My mother did her (official) registration through an agency and it turned out that they didn't do it the right way," explained Gedevanishvili. "Everything was fine with my father's documents, but not with my mother, unfortunately」
ゲデバニシビリ選手の母上は、政府機関を通じてロシアに入国手続きを行っていたのだが、手続きに手落ちがあり、ロシアから出国しなければならなくなった。。
ほかの報道なども見てみると、ゲデバニシビリ選手の母上の書類上の不備というのは、通常だったらさほど大問題になるようなものではなかったらしいです。ただ、当時ロシアとグルジアは外交的な緊張関係にいたっており、ロシアは在留グルジア人を極力国外退去させようという意向になっていた。
ゲデバニシビリ選手本人と父上には書類上の問題はなく、必ずしもロシアから出なければならないわけではありませんでしたが、ゲデバニシビリ選手は母上といっしょにロシアを出る決心をします
母上のパスポートには不法入国者のシルシがついてしまったため、いったん出国したらもうロシアに戻ることはそうそうできない。家族と離れ離れになって練習することよりも、家族とともにいることを選んだということでしょうか。
トリビシに戻ったゲデバニシビリ一家ですが、予測どおり、エレーネ選手の練習環境の確保は国難を極めます。将来有望なスケート選手として政府の援助をうける立場だったゲデバニシビリ選手にしてからがそれほど大変だったということは、一般的なグルジアの子どもが選手としてフィギュアスケートに取り組むのは、やはり難しいことなのでしょうね。ほとんど練習ができなくなったこと、また、ゲデバニシビリ選手が百日咳にかかったことなどもあって、シーズン前半はほとんどまったく試合に出られないことになります。グルジアは医療環境があんまり良くないのかな、なかなかよく効く薬が得られずに、彼女はかなり苦しんだようです。
どうにか病気から回復したゲデバニシビリ選手のために、きたるヨーロッパ選手権前に練習環境をととのえようと、グルジアスケート協会は奔走することになります。当初は北欧のエストニアに留学させようとしたようですが、エストニアにはグルジア大使館がないため交渉は難航。結局、ヨーロッパ選手権のわずか3週まえに、アメリカにホームステイして練習する話が、ようやく固まります。ゲデバニシビリ選手はアメリカに飛び、猛練習の末にヨーロッパ選手権に出場、フリーではミスが出て順位を下げたものの、SPでは3位に入る大健闘を見せます。
以降、ゲデバニシビリ選手は、アメリカでの練習の手はずをつけてくれたGalina Zmievskaiaコーチ(ガリーナ・ズミフスカヤコーチ、かな)のもとに留まり、グルジアの家族もアメリカ入り。ゲデバニシビリ選手の、いま14歳の弟さんドミトリくんは、スキーの選手らしいのですが、レイクプラシッドの学校に入って勉強を続け、訓練も続けることになったそうです。レイクプラシッドってむかし冬季五輪やったとこですよね。環境については問題なさそう。
東京ワールドでの成績(17位)は不本意なものだったと、ゲデバニシビリ選手は言います。神経質になるあまり、失敗してしまったと。
けれどゲデバニシビリ選手の気持ちは、後悔よりも、もう未来に向いています。来シーズンのためにふたつ新しいプログラムを作るつもりだと生き生き語るゲデバニシビリ選手。振付は誰に頼むんでしょうね? せっかく北米に来たんだし、有名どころに頼んじゃう? トム・ディクスンとかローリー・ニコルとかデヴィット・ウィルソンとか、はたまたニコライ・モロゾフとか。
灰原的には、ゲデバニシビリ選手には、マリア・ズエワさんのプログラムとか滑って欲しいなあ。今年の中野友加里ちゃんのプログラムがズエワさんなんですよね。小塚崇彦選手のサラバンドもたしかズエワさん。いまヴァーチュー&モイアのコーチやってるはずだからカナダ在住ですよね。ズエワさんのプログラムってちょっと乙女チックというか、可愛いんですよね。エレーネ嬢に似合うと思うなあどうでしょうズエワさん(ここで勧めてどうする)。
ゲデバニシビリ選手のアイドルは、クリスティ・ヤマグチ選手とビクトール・ぺトレンコ選手だそうです。イリーナ・スルツカヤ選手と、荒川静香選手にも憧れているそう。
長かった辛い時期を乗り越えて、いまはやりたいこといっぱいみたいなゲデバニシビリ選手。お洒落さんみたいですね。こんなことを言っています。
「 like fashionable clothes and handbags. I'm reading magazines and I design myself. I would like to become a designer. I'm designing pants. I'm drawing and I'm sewing sequins onto clothes. I'm also thinking of costumes sometimes and take part in the process (of making a costume).」
灰原の不正確な訳で大意をあらわすと「わたし、はやりのお洋服とかハンドバックとか大好きなんです。ファッション雑誌を読んで、服のデザインを考えたりします。デザイナーになれたらうれしいわ。いま、パンツのデザインをしてるとこなんです。あと、衣装にスパンコールを縫い付けたり、デザイン画を描いてたりもしてて。自分の衣装についてときどき考えたり、作るのを手伝ったりするのは素敵だわ!」
ヒップホップとR&Bが大好きで、お洒落が大好き。いかにも17歳の女の子らしいゲデバニシビリ選手ですが、国の第一人者としての自覚は人一倍のよう。さいごにこんなコメントをしています。
「私の夢はオリンピックのチャンピオンになること。そして、グルジアにスケートリンクを作ることです。そこで小さな子どもたちが、いっぱい練習できるように!」
祖国のフィギュアスケートの歴史を自分から始めることを決意した、うら若きグルジアの女王、エレーネ・ゲデバニシビリ。来期の演技も、衣装も、楽しみにしています!



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