さて、フィギュアスケート世界ジュニア選手権、競技の全日程が終了いたしました。
アメリカの誇る天才少女ふたりの激突が注目された女子シングルフリーは、キャロライン・ジャン選手が169.25で優勝! ジュニアでこの点数はすごいなあ。シニアに上がったらコンスタントに180点台に乗せてきそうです。ジュニア2冠ですね。おめでとうございます。
SP2位から巻き返しなるか注目されたミライ・ナガス選手は、フリーでも2位で総合2位。しかし、きのうも書きましたが、ナガス選手はそもそも滑走順が前すぎて、SPの点数が実力より出にくい状況にあったのではないかということと、フリーにしても、これがデビュー戦ではそうやすやすとPCSは出ないと思うので、その中でキャロライン・ジャン選手と総合で5.5P差というのは実質互角かと。
今回の世界ジュニアは、同い年のこのふたりが、これから国際舞台でも競い合っていく、皮切りの大会になったのではないかと思います。キム・ヨナ選手vs浅田真央選手とか、イリーナ・スルツカヤ選手vsミシェル・クワン選手とか、ライバル対決はファンの心をときめかせるもの。このふたりの対決はバンクーバーの次の次くらいまで楽しめそうだなあ。ワクワクしますね!
日本の水津瑠美選手は、フリーよく踏ん張った! フリー6位、総合5位入賞おめでとうございます! これで来年2枠は確保ですね。ほんとうに頑張ってくれて、来年の選手たちのためにもありがとう!
プロトコル見たところ、ショートで3T+3Tを決めたのが、功を奏した気がします。このあたりの感想は、また後日にでも書いていきますね。
SPで若干出遅れた武田奈也選手は、フリー7位と頑張って、SP15位から総合9位に順位をあげました。お疲れさまでした。
村元小月選手は、フリー8位。SP15位から、総合11位に大幅ジャンプアップです。お疲れさまでした。
総合3位はアメリカの15歳、アシュリー・ワグナー選手。13歳コンビがふたりとも小柄でお人形さんみたいなので、アメリカチームの中ではすごくシニアっぽく見えるんですけど、実際はまだ15歳。浅田真央選手やキム・ヨナ選手より年下なんですよねえ……。
来年はエントリーどうするのかなあ。演技写真などを見ると、とても華やかな雰囲気のある選手なので、シニアに上がってきても、楽しみですね。
さて、世界ジュニア選手権、競技会が終わって、やっと公式サイトにプロトコル出ました! きゃーっ! と思って開いてるうち、「もしかして」思いついてFSUとGolden Skateのフォーラムいったら……やっぱりありました。現地観戦にいってる、有志の方の観戦記事。プロトコルの実況もあった。なにも公式サイト待つことなかったです……とほ……。
こちらのふたつのフォーラムには、いつもほんと、お世話になってます。ロシアとかフランスとかスイスとか、もちろん北米とか、語学に明るくない灰原、自力でニュースを検索するだけの能力はないので。いろんな方の善意の情報提供が、世界中のフィギュアスケートファンを楽しませているんですよね。素晴らしいなあ。
さて、それでは、Golden Skateの総括記事などを参考にしつつ、プロトコルを見た時点での世界ジュニア選手権の感想を、ぼちぼち書いていきますね。
・男子シングル総合優勝/ステファン・キャリエール選手
今シーズンのJGPFで優勝し、『Golden Skate』の大会展望でも優勝候補最右翼と名前を挙げられながら、SP6位と出遅れた、アメリカのステファン・キャリエール選手。なんだか微妙にステファン・ランビエール選手と名前が似ているんですけども、キャリエールって、フランス系のお名前っぽいですね。シニアデビューして、GPSあたりでランビエール選手と同じ大会にあたったら、混乱しそうだなあ~。新聞記事とかで名前を取り違えられたりしそう。
ジュニア選手ながら、すでに公式HPがありました。こちら→ http://www.figureskatersonline.com/stephencarriere/
ちょっとたれ目の、かわいいお顔立ちですね。
アメリカ、ボストン出身で、コーチはマーク・ミッチェル氏とピーター・ジャンセン氏。このおふたかたは、2003年の全米スケート連盟最優秀コーチ賞を受賞していらっしゃる模様。アメリカってそういう表彰もあるんですね。ジュニア選手育成に実績のあるコーチコンビのようです。SPは「Stray Cat Strut」。この曲の邦題「気取りやキャット」っていうんですけど……ちょーっと微妙にカッコ悪いような……。SPはテレビ放映がないと思うんですけど、万一放映されるならぜひ原題で紹介していただきたいです。
FSは「バディ・リッチ・メドレー」。ポップス系みたいですね。いかにもアメリカ選手らしい選曲です。
SPのプロトコルを見ると、2Aから3Lz+3Tをなんなく決め、もうひとつのトリプルジャンプもフリップでなんとか成功。多少着氷に難がある形跡があるものの、基本的にジャンプの技術には不安がないもよう。スピンはそこそこなかんじですね。なんというか、無難な印象のプロトコル。SP6位に終わったのは、フリップの失敗のせいだったかな。
大逆転なったFSは、冒頭に3A、3T+2T+2T、3F+2Tとつぎつぎコンボを決める。ジュニアでストレートラインステップレベル3は立派! そこからフライングの足変えコンボスピン、3Lz+2Tと決めて、これがコンボは最後なんですね。あとは3L、3F、3Lz、3Sと決めつつ、サーキュラーステップからスピン回って締め。全体にGOEが万偏無くついているし、SSも6点台ついているので、基礎がしっかりしたタイプに見受けます。しかしこのプログラム構成は、プロトコル見た段階では、正直それほどエキサイティングじゃないなあ。ジャンプコンボをはじめに固めるのって、いかにもジュニアっぽいし。
バイオを見ると、振り付けはコーチのミッチェル氏がやっているみたいなので、これから選手としてステップアップしていく段階で、コレオグラファーを変えたりして、芸術面はブラッシュアップしていくのかな? 演技を見るのが楽しみです。
・男子シングル総合2位/パトリック・チャン選手
長野五輪日本代表の天野真氏がコーチについているパトリック・チャン選手。天野コーチはテクニカルスペシャリストとしてもご活躍ですし、難度で細かく点を刻む、スルツカヤみたいなプログラムを叩き込んできそうだなあ……と思ってプロトコルを見ました。FSのSS/6.5は、ジュニアとしては立派だと思います。
SPは3Lz+3T、3F、2Aと高得点要素をきちんと揃え、かつ、スピンとステップで確実にレベルをもぎ取っているのが素晴らしい。スピンふたつはレベル4。ステップは両方レベル3です。
FSでは、冒頭の3F+3Tをクリアに決め、単発の2Aも3Lzも仕事きっちり。定評のある美しいステップとスピンでレベルを稼ぎつつ演技をつないだあと、3Lzのコンボで転倒! 結局この転倒が響いてフリーは4位に下がっちゃったんですねー。そこからジャンプが、転倒はないものの若干の乱れを見せたもようで、減点多し。ジャンプ最後の3T単発を跳んだあと、スピンでふたたびテンポを建て直し、ストレートラインステップレベル3、足変えコンボスピンでレベル4、フィニッシュは決まったようです。
コレオグラファーはローリー・ニコル氏なんですよね。情感のある演技で評価の高いチャン選手に、ローリー・ニコル振付はピッタリな気がします。
フリー演技はテレビ放映あるかな。楽しみです。
・男子シングル総合8位/無良崇人選手
SP冒頭のコンボは3A+3Tから。よその選手はたいがいコンボのファーストにルッツを入れてきてるんですけど、ここに3Aを仕込むのってアイデアですよね! ジュニアはアクセル単品だと2Aまでしか跳べないけど、コンボは2+2または3+2または3+3までで種別の規定はないから、3Aもアリってことなんだ。考えたな~。3A得意の無良選手ならではの作戦とも言えますね。レイノルズにはできるまい(クワドは飛べても3Aは跳べないから)。
町田樹選手もSPのコンボに関しては同じ作戦を取っていたもよう。ここで基礎点1.5も違うから、来年からこのコンボジュニア男子で流行るかも……。
FSでは、冒頭が3A+2T。加点はあり、クリアな出来栄えだったようですが、このセカンド、予定はトリプルだったのでは。ほかのコンボもセカンドがみんな2Tになっています。サードジャンプを跳ぶ予定をやめたかもしれませんね。中盤の3Loで転倒、減点がついたようです。
ちょっとスピンでレベルと加点がもらいきれていないのが残念かな。SPもFSも、スピン、いいのはレベル4取れてるんですけど、ものによってはレベル1だったりするんですよね……。スピンが安定すれば、もうひとつコンスタントに得点が伸びてくるんじゃないかと。
しかし、ひとつのプログラムの中で、3Aをふたつ、転倒せずに降りているのは評価が高いと思いますし、終盤、疲れたところでの3Tで加点をもらっているのもすごいと思います。全日本ジュニアのテレビ放映を見たときより、演技がどんどん良くなってきている感じが、プロトコルからする無良選手、こちらも演技の放映が楽しみです。
長くなってきたので、感想の続きは、また明日!
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