ソルトレイク冬季五輪って、長野五輪より最近のはずなのに、最近、長野五輪と同じくらいむかしに感じてしまうなあーと、ふと、思いました。
いや、じつは『世界選手権2007完全ガイド』を、ようやく買ってきたんですけど、このご本に、トリノ以降休養に入っていたり、引退したりした選手たちの写真もおさめられていてですね。
ミシェル・クワン選手に、エレナ・リアシェンコ選手、イリーナ・スルツカヤ選手、エフゲニー・プルシェンコ選手など、ああ、この人もこの人もソルトレイクで凌ぎを削っていたっけなと。ヤグディンvsプルシェンコ、クワンvsスルツカヤが大注目されたソルトレイクの、名残の星が、しだいに見えなくなっていくような寂しさを感じたのでした。
トリノ五輪の戦いももちろん素晴らしかったのですが、ソルトレイク五輪って、フィギュアスケート的には、やっぱり特別な五輪だったように思います。稀代の天才スケーターたちが世紀の名勝負を演じ、ラッキーガールは星をつかみ、一方で旧来のシステムの不備があらわになり、現在の新採点法の起点ともなった。
トリノを経て先達たちは去り、新しい天才たちの時代がやってきました。サーシャもスルツカヤもプルシェンコもいないGPFは、つまんないかもな、と、始めは思ったけれども、1年の戦いを通じて伸びてきた若い選手たちの成長率はただごとではない。去年のいまごろのトリノ五輪時点とは、若い選手たち、ほとんど別人ですよね! いまの自分でトリノに行きたかったって、安藤美姫選手も、高橋大輔選手も、もちろんキミー・マイズナー選手も、ブライアン・ジュベール選手も、思ってるんだろうなあ……。
まあ、力がある選手が、必ずしもそこで全力を出し切れるとは限らないのが、オリンピックの怖さでもあるのですけど。
サーシャ・コーエン選手のソルトレイクでの映像を見るたびに「そのタイツは、村主選手の」とついつい思ってしまう灰原です。ライバルにタイツ貸した村主選手って、つくづくえらいですよね。『敵に塩を送る』という格言を持つ、いかにも日本人らしいお話だな……と思ったのですが、じつは、アメリカにも『敵に塩を』送った人がいたんですよ。
その人とは、四大陸2位のエミリー・ヒューズ選手。トリノ五輪前後にニュースになったようなのですが、五輪直前、衣装を紛失した、ロシアのイリーナ・スルツカヤ選手のために、アメリカの衣装デザイナーのもとから、エミリー・ヒューズ選手が衣装を預かって運んだそうです。
ニュース元はこちら→http://torino2006.nikkansports.com/paper/p-ol-tp5-060221-0037.html エミリー選手とスルツカヤ選手は、同じデザイナーに衣装を頼んでいて、そのご縁で運搬役を引き受けたもようです。灰原この逸話は知らなくて、桃木先生に教えていただきました。
四大陸感想でザクとか鬼の形相とか言ってごめんなさいエミリー。きっとふだんは気のいい女の子なんですよね。勝負がかかると一気に前へ前へと押し出してくるだけで! エミリーときたら、まったくいつも素晴らしい押し出しです。大相撲なら毎場所敢闘賞確実。出島かエミリー・ヒューズか黒色槍騎兵か。シュバルツランツェンレイターフロッテフォーランですよ。行け! エミリー! 旧ザク……じゃなかった、サラお姉ちゃんも応援しているよ!
まずい。またしてもガンダムから離れられない。先日、安藤美姫ちゃんを「蒼い彗星」と書いたところ、友だちからさっそく「百式はロシェット選手だよ! だって今年のフリー衣装金色いもん!」とメールがやってきました。えっ、百式のパイロットって赤い彗星と同じじゃなかったっけ。だんだんわけがわからなくなってきた……。とりあえずジョアニー・ロシェット兄さん(女子だから)は百式だそうです。いっそ両肩に「百」って書いて欲しい(なに馬鹿なこと言ってんの!)。
すみません。真面目なハナシに戻ります。この『世界選手権2007完全ガイド』なのですが、すっごくいい本なんで、ちょっとでもフィギュアスケートに興味がある方は、絶対買ったほうがいいと思います。お値段が1200円と、フィギュアスケート関係のムックにしては驚異的な低価格(たいがい1800円以上はします)なのも魅力ですし、点数の見方やワザの名前など、紙数の限界まで情報を詰め込んであって、どこを読んでも味わい深い!
選手の紹介も非常に充実していて、世界選手権に出場する選手だけでなく、過去の入賞者たちや、国内外の今後期待のジュニア選手たちのまで紹介されていて、選手名鑑としても使える充実度です。紹介記事も、特定の2、3人の選手だけが大きく取り上げられ、ほかの選手はちらっと……ということはなく、外国人選手にも実力にふさわしい枚数が割かれており、テレビ放映が少ないので日本人的には馴染みのうすい、ペアの選手たちも精力的に紹介されていて、素晴らしいです。
採録されているデータは、名前つき写真に、主だった成績、身長、所属クラブ・コーチ名、今年のSPとFSに使われている楽曲名の紹介に、得意不得意の傾向のバランスチャートまでついてきます。来年のGPSまで、観戦のおともに、ガンガンに使い倒せるムックだと思います。ビックスポーツイベント前に出版されがちな、アオリ記事ばかりのものだと思って買いのがすと、あとで後悔するかもしれないので、本屋さんで見かけたら立ち読みだけでもしてみると、きっと楽しいですよ~。じつはこのムック、表カバーには世界選手権出場選手のカラー写真があしらわれているのですが、カバーをはずすと、中の表紙には今回の世界選手権には出場しない選手たちのカラー写真もデザインされているのです! カバー裏裏表紙できりりとポーズを取る田村岳斗さんカッコイイ……。同じくカバー裏表表紙で、黒鳥の衣装でポーズをとる太田由希奈選手の目力も素晴らしいです。じつに凝った体裁で、これで1200円というのはほんとうに安いと思う。
奥付を見ると、ライターのらんに梅田香子さん、取材協力のらんに今川知子さんのお名前が。名著『フィギュアスケートの魔力』コンビが携わっておられたのですね! それでこの内容の濃さか! 納得です。
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