※この記事は「15年遅れのペレストロイカ その1(http://ameblo.jp/haibaran/entry-10026392897.html )」の続きです。よろしければ、まえの記事から読んでいただけるとうれしいです。※


インタビューの冒頭はこんなふうに始まっています。
「ルータイ選手が、ヨーロッパ選手権の5位に入ったのは満足ですか」
アンドレイ・ルータイ選手は、ミーシンコーチのもとで練習している選手です。1986年生まれだから21歳、高橋大輔選手とかと同い年くらいですかね。ロシア国内選手権で今年2位に入り、ヨーロッパ選手権代表に選出されました。いままで大きな国際大会にはほとんど派遣されておらず、ヨーロッパ選手権も初参加だったみたいだから、5位ってけっこう立派だと思うし、ロシアシングル選手中、男女合わせて最高位なんですけど……気の毒に、なまじルータイ選手がミーシン門下であるだけに、「あの人」と成績を比べられてしまうのですよね。ミーシンコーチはこう答えています。


ミーシン氏:(5位の成績に)私は小躍りしましたよ。
ご存知のとおり、私がプルシェンコをコーチしていたときは、目指すところはシンプルでした。すなわち、表彰台のてっぺん。彼はなにもかも素晴らしかった。
今回のルータイの演技は「悪くありませんでした」。たしかに、大喜びできる成績ではありませんが、彼は出来うる限りの集中力で演じきった。実力を示したのです。
妻(タチアナ・ミーシナ女史。ミーシンコーチの奥さん。ミーシン氏は、コーチングを、ご夫婦共同でつとめられているようです)は順位を単純に喜んでいました。トリプルをしくじってダブルになったり、SPではスピンでレベル3ではなく2しか貰えなかったりしていたのですが、ちょっとしかたありませんね。ヨーロッパでは、彼は先輩ほど有名ではありませんから。


インタビュアー:どうすればスケート選手を有名にできるのでしょうか。


ミーシン氏:いい演技を続ければ自然と人気は出ます。私たちはいま、プログラムに2つのクワドと、2つの3Aを入れられるようにルータイを訓練しようとしているところです。残念ですが、いまのルータイに高度なプログラムをこなせる能力はまだないと思う。技術的にも、精神的にも彼は未熟です。しかしそれでも彼は、彼にしかない演技のセンスを持っている。スケーティングもいいし、手の動きが繊細です。男子選手にしてはかなり珍しいその個性を広げつつ、土台を作っていけば、かなり魅力的な選手に成長できるはずです。(大意)


ふむふむ。ルータイ選手はプルシェンコ選手の名声の影でまだ無名に等しいので、ヨーロッパ選手権では点が出なかったけど、今後人気が出れば点も上がるだろうという読みですね。ある意味ごもっともなんだけど……ヨーロッパ選手権ってISU審判でしょ? スピンのレベルづけはテクニカルジャッジのお仕事のはずで、ここは心象が入り込む隙はそんなにないはずなんだけどなあ(ゼロとは言わないけど)。有名になったからって、TESのレベルが上がるっていうのは、マスコミをミスリードさせようとしている発言とも思われます。選手からジャッジに、矛先を変えさせた、のかな。
まあ、このあたりのコメントを見るに、ルータイ選手をエース候補のひとりとして、比較的長い目で育てようと、しているように思えます。欧州の順位では、選手時代からの宿命のライバル、タチアナ・タラソワ女史のとこのグリアチェフ選手にはルータイ選手は勝ってるから、とりあえずヨシということなのかな。
手の動きが繊細で、かつ4回転2回に3Aが2回入る男子スケーターって、たしかにすっっごく魅力的! なので、ぜひぜひルータイ選手には、頑張って欲しいです!
インタビュアーは、続いて、同じくミーシン門下で欧州で低迷した、ドロニナ選手について触れます。


インタビュアー:ドロニナ選手の失敗についてはどうお考えですか。やはり彼女は緊張しすぎてしまったのでしょうか(意訳)。


ミーシン氏:ドロニナは失敗するだろうと思っていました。そもそもロシアチャンピオンのタイトルが重すぎたところに、欧州選手権初出場のプレッシャー。彼女の精神状態はボロボロだったんですよ。


不安定な精神状態の上、ドロニナ選手は会場でスケートガード(エッジカバーのことかな)も紛失したと。たいして小さなものじゃなかったのに失くなっちゃって、見つからなかったみたいなんですけど、そんな状態で滑っていて、完全な状態じゃなかったんだよ、とミーシンコーチは訴えます。と、思う。このあたり、原文も機械翻訳もわりと意味が採りづらいんで、誤読の可能性かなりありですごめんなさい! しかしながら、このパラグラフの抗弁は、全体に、うーん、うーん、どうなんだろうという感じですね……。
ロシアチャンピオンのタイトルが、心の準備ができてなくて重すぎるというのは、わかるけど、じゃあどうしてロシア選手権に出したんですかコーチということになりませんかね。ロシア的にこの言い訳OKなのかなあ。気になるなあ。エッジカバー失くなったのは気の毒だけど。
……さて、つぎの質問です。「欧州選手権でのロシアチームの結果について、包括していただけますか」に対して、ミーシン氏いわく


ミーシン氏:女子の結果は、たんに失敗では済まされません。メルトダウンです。去年ソコロワは、欧州選手権で2位になり、今年は1位を待望されていました。しかし絶望的なことに、彼女は7位に過ぎなかった。率直にいって、彼女が全力を尽くせたとは思えません。Ievleva(ロシア選手権2位。欧州11位に入ったAlexandra Ievleva選手。19歳)に関しては、私たちはただひたすら、彼女の成果に感謝しています。能力的にあれ以上の得点は彼女には不可能です。ドロニナは、もっとも悪いメルトダウンでした(SP28位でフリーに進めなかった)。さらに最悪なのは、メルトダウンした選手たちの代わりに世界戦に出せる選手が、私たちの手元にはいないってことですよ。唯一、アリーナ・マルティノワには望みがありますが……ええ、彼女には可能性があります。彼女以外は、全員ダメです。


うーん、うーん、厳しいですね……。
今年はソコロワ選手、調子があんまり良くなさそうで、体調が悪いのか故障か、と思っていたのですが、どうも精神的な問題らしい。
それでも、ヨーロッパで7位に入賞するあたりは、地力の差ですかね。地力があるだけに、コーチ陣も彼女には厳しくなってしまうのだろうな。


長くなってきたので、今日はこのへんにします。つづきは夜にアップしますね。
「15年遅れのペレストロイカ その3」をお読みください。






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